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http://blog.goo.ne.jp/shigeto2004/e/57537fa040c4892d8fa6e9736abd97c0より転載。
あきれた自民党の労組バッシング
社保庁の「ごみ一掃を」=安倍首相(2007年06月16日)
安倍晋三首相は15日午後、都内のホテルで開かれた会合であいさつし、年金記録漏れ問題で批判を受けている社会保険庁について、「長年にわたりあしき労働慣行がまかり通っているのは大きな問題だ」と、職員の勤務実態に問題があったとの認識を示した。その上で「ごみを一掃しなければいけない。小泉純一郎前首相は(さまざまな行政の)体制に鉄ついを下して打ち壊した。そういうかけらも含めて一掃していく決意だ」と述べ、社保庁の解体や再発防止などに取り組む決意を強調した。(時事通信−15日)
5000万件にものぼる「宙に浮いた年金記録」の問題の責任を社会保険庁の職員や菅直人・民主党代表代行(かつての厚生相)に押し付けようとしてきた安倍首相だが、15日の会合のあいさつでも「長年にわたりあしき労働慣行がまかり通っているのは大きな問題だ」と批判した上で、「ごみを一掃しなければいけない」と決意表明をしたのだという。まず、一国の首相(=行政の長)が公務員を「ごみ」呼ばわりする感覚にもあきれ返るが、相変わらずの責任転嫁を続けたあげくに小泉前首相の人気の高さにあやかろうとする浅ましさが鼻につくのである。この問題については、政府・自民党は社会保険庁と職員との間の労使協定の存在を指摘して、それが問題の根源であるかのように喧伝し続けてきたのだが(マスメディアの報道もそれに沿ったものが多い)、労使協定が無ければ、あるいはその内容が現状とは異なるものだったら、果たしてそのような問題は生じなかったのだろうか。確かに社会保険庁の働きぶりには大いに問題があったのだが、それは組織そのものがトップから腐っていたためであり、その原因までも労組に帰するのは無理があるだろう。また、そのような現状を放置し続けた政権与党の責任も重大なものではないのか。これに関する政府・自民党の主張には、問題の責任逃れをしようとする意図に加えて、これを機に労組を叩きつぶしたいという思惑も見え隠れしているように思われるのである。すでに各方面で話題になっている自民党のサイトの記事をここで紹介しておきたい。
(以下、一部引用)
あきれた社会保険庁の実態(https://youth.jimin.or.jp/iken/index.html)
混み合う社会保険事務所。
その受付の向こう側で、私たちを無視して休憩しながらコーヒーを優雅に飲み続ける職員。
そんな姿に怒りを覚えたこと、ありませんか。
しかしそれは、不正と腐敗の進んだ組織の、ごく表面の部分でしかありませんでした。
大切な年金を流用して、ゴルフボールやマッサージ器などを購入。
仕事の効率を上げよ、と言われて、ウソの実績を捏造して平気な顔。
興味本位で有名人の年金状況を覗き見て、その情報を他人に漏らす。
「仕事の効率化」「個人情報の保護」「国民に奉仕する公僕」。こんな言葉は、今の社会保険庁では死語であり、禁句でもあります。
まじめに、国民のためにサービスをしようとすると、社会保険庁を牛耳っている労働組合は「労働強化だッ」と批判します。
私たち、普通の感覚を持った人間が「サービス」と思うことが、彼らにとっては「職員の労働強化につながる」のだそうです。
わたしたちの「敵」の姿がはっきり見えてきました。いまこそ、混み合う受付で私たちを無視した、自分たちのことしか考えない組織に、メスを入れるときです。
(以上、引用終了)
さて、これを読んで読者の皆様はどう思われただろうか。私はこの文章の独善的かつ偏見に満ちあふれた内容には嫌悪感しか感じられなかったのだが、社会保険庁の問題についての責任追及がいつの間にか労組バッシングにすり替えられていることが分かるだろう。もう一つ、『あきれた教育現場の実態』(https://youth.jimin.or.jp/iken2/index.html)という記事もあるのだが、これもいじめや学力調査の問題からいつの間にか日教組バッシングへと内容がすり替わっているのである。これを読めば、自民党は子どもたちのことなど実はどうでもよくて、日教組を解体したいのだという本音が露骨なまでに現れているのだが、ここまで労組を敵視する自民党の体質には薄ら寒いものすら感じるのである。私には、このような主張を臆面も無くできる組織がおよそ民主主義国家の政権与党だとはとても信じられないのだが、これらの記事からも自民党が主張する社会保険庁の解体の真の目的がうかがえる。つまり、まじめに働く職員しか再雇用しないという名目で、労組に所属している職員を新組織から排除するつもりなのであろう。かつての国鉄民営化の際にも、JR各社が国労の組合員を徹底して排除したという前歴があっただけに、そのようなシナリオは想像に難くないのである。そして、このような公的機関の労組の排除、解体はそれ以外の人にとっても決して他人事ではないということを強調しておきたい。それがもたらすものは労働者にとっての地獄であるばかりではなく、いざという時に企業や公的機関の暴走を止められない極めて危険な社会なのである。
2007年06月16日
安倍晋三内閣
goo
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コメント
年金など二の次!? (seacanary)
2007-06-16 21:16:03
こんばんは。
shigeto2004さんの意見に全面的に賛成です。
前々から問題になっていた社会保険庁。それを野放しにしておきながら今更ながらこのようなすり替えになるとは、、、、。
トラックバック先の話も読みましたが、この問題を機に社会保障番号制度の導入も目論んでいるようです。一見理にかなった話ですが、要はそれが狙いだったとも取れ不快感極まりないです。色んな改革を行いたい裏事情があるようで意図的さを強く感じます。
仰るようにこれらは、国民のことなど二の次であることが解ります。
また、、今回の年金騒動に経団連が協力する姿勢を示しているらしいが
http://www.excite.co.jp/News/economy/20070614195200/20070615M20.059.html
これも何か胡散臭さを感じるのである。社保庁解体後を睨んでの動きかと、、思ってしまいました、、、そしてこれらはすべて予定通りなのかもしれません。
Re: 年金など二の次!? (shigeto2004)
2007-06-17 01:48:20
seacanary さん、コメントどうもありがとうございます。
例えば、ある企業で不祥事が発覚した場合に、その企業の現在の経営陣が過去の役員や現場の社員、労組に責任転嫁するような発言をすれば、無能だとの謗りを受けるどころか株主から訴えられてもおかしくないでしょう。政府・自民党のしていることはそれと全く同じなわけで、あまりの無責任な態度には憤りを感じています。
それにしても、ここまで労組を敵視する態度を見ると、自民党は民主主義国家の政党ではなくてファシスト政党なのではないかと錯覚してしまいます。かつての自民党および政財界のトップの人たちは、少なくとも対立している組織(労組や左翼勢力)の意見にも耳を傾けるくらいの度量の広さは持ち合わせていたと思うのですが…。
>また、、今回の年金騒動に経団連が協力する姿勢を示しているらしいが(中略)これも何か胡散臭さを感じるのである。社保庁解体後を睨んでの動きかと、、思ってしまいました、、、そしてこれらはすべて予定通りなのかもしれません。
これも気になる話ですね。経団連が人材提供に協力するというのは、この際政府・自民党に貸しを作っておきたいという思惑からでしょうが、これだけ露骨に労組つぶしを企んでいることにも本音では賛同しているのかもしれません(新たに保険やコンピューター関連の企業を参入させたいという考えもあるのでしょうが)。やはり、ここまで政党と財界の蜜月関係が続くのはどうかと思います。
Unknown (猛牛)
2007-06-17 23:05:08
>それでも安倍内閣を支持する
>安倍内閣の支持率が急落した。今朝のTV、特にテレビ朝日は嬉しげに解説していた。
>確かに安倍氏はやや迷走気味ではあるが、やるべきことはやっている、と言うべきである。
>教育基本法の改正、憲法改正国民投票法の制定など、見るべき成果が挙がっていると言うべきではないか。
>ただ、安倍総理は肝腎のところでもたもたして点数を下げていると言えよう。
>年金問題、松岡農林水産大臣問題など確かにもっとスマートに解決できたと思われる。
>しかし、この時期安倍総理を降ろして民主党政権に移行することが国益に繋がるかといえば、国益を毀損するだけだ、と言って過言ではない。
>媚中派や共産主義の信奉者の巣窟である民主党が政権政党に成れば日本は滅びの道を突き進むことになろう。
>2600有余年続くこの国を滅ぼすわけには行かない。
>自民党の奮起を促す者である。
世の中、いろんな人がいるといえど、自分らの邪魔になる勢力に言い掛かりをつけながら排除しようとしている面々を支持する神経が分からない。さらに、自民党の実績は他の犠牲によって成り立っているのだし、民主党などを貶めようとしている理由も根拠のないものだ。
こんな面々に支持される自民党こそ、本当の意味で「奮起を促したい」どころか、「国益を損なう」のでそろそろ退いて貰いたい。
猛牛さんへ (shigeto2004)
2007-06-18 00:56:57
はじめまして。コメントどうもありがとうございます。
『それでも安倍内閣を支持する』という文章の引用元はこちらですね(Googleで検索したら、すぐに見つかりました)。
思ひつくままに『それでも安倍内閣を支持する』
http://takasi1953.iza.ne.jp/blog/entry/187182
… まあ、世の中には色々な人がいるものとはいえ、こんな目茶苦茶な理屈で安倍内閣を支持できる人がいまだにいるというのは、正直なところ驚きですね。このブログの筆者は「昭和一桁世代」とのことですが、若者世代を食い物にし続けてきた(非正規労働者として搾取してきた)自民党を支持するなどという、晩節を汚すようなマネはさっさと止めてほしいものです。
私は以前より既存の労組について批判的な記事も書いてきましたが、それは労組の存在意義を認めているからこそであって、これとは対照的に自民党にはもはや存在意義など無いと考えています。今や自民党の存在そのものが国益(=国民の利益)を損なっているので、もう政権与党の座から退いてほしいと私も思います。
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