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2003年10月 戻る/ホーム/民主党文書目次
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「高速道路無料化」政策に関するQ&A
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Q:高速道路に対する民主党の基本政策は?
A:大都市以外の高速道路は3年以内に無料とし、道路公団は廃止します。公団が抱えている借金を国に付け替え、道路財源の一部を返済にあてます。
Q:高度道路を無料化するという民主党案のメリットは何ですか?
A:三点あります。
(1)地域経済が活性化されます。
(2)高速道路料金が無料になり、流通コストが削減できます。
(3)さらに、出入り口の数を増やすことにより、高速道路が利用しやすくなります。
Q:アメリカの高速道路は無料なのに、何故日本の高速道路は有料なのですか?
A:アメリカは高速道路を税金で建設しました。しかし日本は建設当時、税収が不十分だったので、当初は世界銀行から借金をして建設を始めました。その後は財投から借り入れている、つまり借金をして建設しているため、有料にしなければならないのです。ちなみに、当たり前のことですが、一般道路は税金で建設していますから、無料になっています。
Q:現在道路4公団の借金はどれだけあるのですか?
A:43兆円の借金を抱えています。
Q:無料化する場合どうやってこの借金を返済するのですか?
A:一つの提案ですが、現在道路建設のために、毎年9兆円ほど使っています。このなかの2兆円を返済にあてます。
Q:今後、高速道路建設の財源はどうするのですか?
A:これまでは、財投債を発行して借金で建設してきました。今度は高速道路も一般道路と同じように、税金で建設することになります。
Q:これで本当に新規の高速道路を建設できるのでしょうか?
A:可能です。ただしこれまでと比較すれば、道路建設全体の予算が削減されます。しかし、これまでの道路建設を調べてみると、高速道路と平行している一般国道の拡幅工事や、バイパスの建設が行われています。高速道路を無料化し、出入り口の数を増やして、高速道路を利用しやすくすれば、基本的には、これらの工事は不要となります。このような無駄な道路建設費用を削減すれば、必要な道路建設には殆ど支障が無いと考えています。
ちなみに、主要国の道路建設予算を調べてみると、米13.2兆円、独2.5兆円、仏1.6兆円、英1.5兆円であり、仮に減額しても、決して日本の道路建設予算が少なくないことがわかります。
Q:高速道路を無料化すると混雑するのではないかという指摘がありますが?
A:確かにその可能性は否定できません。そこで、大都市部はロードプライシング(有料化)をかけ、入場制限することにより混雑を緩和したいと考えています。ちなみにアメリカも同様のシステムになっています。
Q:これでは都市部の人にメリットが無いのでは?
A:そのようなことはありません。都内だけを走っている方は別ですが、多くの方は郊外に出かけるでしょうから、道路料金は減ることになります。ただし、今後料金の引き下げ、或いは夜間だけ無料にする等の政策を検討したいと思っています。
Q:高速道路が無料になれば、何故経済が活性化されるのですか?
A:例えば、アクアラインを考えてみてください。アクアラインは、東京と木更津を結んでいます。この二つの地域の地価は大幅に違っています。もし仮に、アクアラインが無料になれば、片道15分ですから、木更津に移り住んで、そこから通勤する人はかなり増えるでしょう。そのため、木更津に新たな住宅やマンションが必要になります。つまり、内需が拡大するのです。
Q:東京近郊はわかりますが、地域経済はどうなのでしょうか?
A:地域経済も活性化されます。日本の高速道路は、料金が高い、そして出入り口の数が少なかったため、極めて使い勝手が悪かったと思います。ちなみにアメリカの高速道路の出入り口は、約3kmに一ヶ所ありますが、日本は約15kmに一ヶ所です。そこで、料金を無料にするだけではなく、出入り口の数を増やしたいと考えています。高速道路が利用しやすくなる、つまり生活道路になれば、高速道路の出入り口に街ができることになるでしょう。住宅建設だけではなく、商店も進出することになります。
それだけではありません。通勤やレジャー、そして産業のあり方も変わってくるでしょう。人の行き来が増えれば、それだけで地域経済は活性化されます。地方の経済が元気になれば、Iターン、Uターンも進み、東京の一極集中を是正することができます。また、アクアライン同様、本四架橋も建設したことに問題はありますが、既存のインフラを利用し、地域経済を活性化するためには、無料化は極めて有効な手段だと考えています。
Q:民営化も悪い提案とは思えませんが?
A:民営化ということは、当たり前のことですが、民間企業になるわけですから、何らかの料金収入が必要になります。つまり、「高速道路は永久に有料ですよ」と宣言していると同じ事です。借金を返済し終わったら、本来無料にする約束でした。その約束を反故にするというのが、道路公団の民営化なのです。
Q:料金の引き下げでも良いのではという指摘がありますが?
A:確かに、料金が下がるというメリットはあります。しかし、高速道路の利用者が増えますから、料金所での渋滞はひどくなるでしょう。さらに、出入り口の数を増やすことが難しくなります。何故ならば、単に出入り口を増やすよりも、料金所を建設する方がはるかに高いからです。いずれにせよ、財政的に可能なのですから、無料にする方が良いと思われます。
Q:最後に、何故「高速道路の無料化」は、自民党ではできないのですか?
A:端的に言えば、利権があるからです。ファミリー企業もそうですが、パーキングエリアも利権の巣窟です。道路公団を取り巻く環境は、政官財の癒着の構造そのものです。プール製の導入等、国会で議論もせず、さらに、道路族議員と手を結び、この既得権益の維持のために汲々としています。この構造を改革できるのは、民主党だけです。
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民主党マニフェスト 自民党政権公約
公約 道路公団を廃止し、高速道路の料金を無料にします(3年以内) 2005年に道路公団の民営化
解説 (1) 大都市以外の高速道路は3年以内に無料とし、道路公団は廃止する
(2) 約40兆円の借金は現在の道路財源・年間約9兆円のうち2兆円を充てる
(3) 出入り口の大幅増加による地域での活用
(4) 流通コストの大幅低下による地域経済の活性化
(1) 永久有料化
(2) アメリカもドイツも無料
(3) ガソリン税と通行料金の2重取りで、年間約12兆円の道路財源は減らない
(4) 民営化でも組織は存続し、天下りは残る
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