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首相続投を支持する 中村秀明(経済部)
580億円。
総務省が今年度予算に計上した参院選関係経費だ。投票日が1週間遅くなった結果、投票用紙の刷り直しなどで、多くの自治体が追加出費を迫られたから、実際にはもっとかかったはずだ。
これだけの税金を費やし、安倍晋三首相は「政治とカネの問題について、国民の声は『しっかり対応しろ』『いいかげんにしろ』だと受け止めている」との結論に達し、「人心を一新せよ、というのが国民の声だ」と気づくに至って、農相を首にした。
とんでもないムダ遣いだ、と思うのが当然だ。しかし、続投する首相をあえて支持する。その決断によって、予定調和は崩れ、二つの「前代未聞」が始まるからだ。
まず、選挙で惨敗しながら、辞めなかったトップが政権を担う異変が進む。求心力をなくした「死に体」の首相に何ができるのか。どんな基準で新しい内閣を選ぶのか? 興味は尽きない。
そして、民主党は居座る相手を前に、本腰を入れた政権奪取の戦略を迫られる。いつまでも敵の失策をあてにできないし、「続投は非常識」と言い募っても国民はついてこない。さあ、どうします、小沢さん。
さらに、これらの先に、三つ目の前代未聞が起きる可能性もある。本格的な「政界再編」だ。いよいよ、である。
投票で政治を変えられないことに憤慨してきたが、今度は違う。参院選の結果は、政治の風景を変えるに違いない。「7月29日、あの日が始まりだった」と思える日は遠くないかもしれない。
580億円がムダになるかどうか、すべてはこれからだ。
毎日新聞 2007年8月3日 0時09分
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