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自公、過半数割れも 1人区で自民不振 参院選情勢調査
2007年07月19日23時59分
朝日新聞社は、29日投開票の参院選について、17、18の両日、全国の有権者を対象に電話による情勢調査を実施した。全国取材網の情報も加えて序盤の情勢を探ったところ、(1)自民は不振で、惨敗した98年の44議席を下回る可能性がある(2)公明は改選12議席の確保が微妙(3)民主は好調で、これまで最高の50議席を超える勢い(4)共産、社民は伸び悩む――などの情勢が分かった。与党が過半数を維持するためには、今回改選分で64議席が必要だが、自民推薦の無所属を加えてもかなり困難な情勢だ。ただ、投票態度を明らかにしない人が選挙区で約5割、比例区で約3割おり、状況はまだ流動的だ。本社は来週、今回と同規模の終盤調査を実施する。
参院選 獲得議席の推計
1人区の攻防は…
自民は46選挙区で48人を公認した。動向が注目される1人区(29選挙区)では、群馬、和歌山、山口で優勢、大分でも有利な情勢になりつつある。ただ、12選挙区で野党勢力と競り合っているほか、13選挙区では野党に差をつけられている。
2人区(12選挙区)では無所属を推薦した岐阜を含め、11選挙区で当選を視野に入れる。京都は当落線上。3人区(5選挙区)では、千葉の公認2人が優勢、苦戦と明暗を分けているが、1人公認の4選挙区は大阪で当落線上にある以外は安定感がある。唯一の5人区の東京は、公認2人のうち現職がやや優位だが新顔は混戦模様だ。
比例区は14議席前後で過去最低の98年(14議席)並みにとどまる可能性もある。
公明は3、5人区のうち千葉以外の5選挙区で1人ずつ公認した。大阪で当選圏、東京でもやや先行するが、埼玉、神奈川、愛知では競り合いが続く。比例区は7議席前後で、01年、04年の8議席に及ぶか微妙だ。
民主は公認45人を立て、野党共闘による推薦候補などを含め、全選挙区で自民と対決する。
1人区では21選挙区で公認、県連推薦を含め8選挙区で推薦した。公認は岩手、山形、栃木、山梨、三重、滋賀、奈良、佐賀の8県で堅く、鳥取、徳島でも情勢は明るい。推薦は秋田、沖縄で優勢、宮崎でも一歩リードだ。
2人区では、2人を公認した新潟で1人が安定、1人が当落の分かれ目にあるが、1人を公認した11選挙区ではいずれも優位に立つ。3人区は、2人を公認した千葉、神奈川、愛知で当選圏内、もしくはあと一歩で当選圏。埼玉では1人が堅く、もう1人も追い込み次第で当選の望みがある。1人公認の大阪はリードを保つ。5人区の東京は現職が一歩リードし、新顔が競り合う。
比例区は21議席前後で、これまで最多の04年の19議席を超える可能性がある。このまま追い風が続けば、民主は非改選の議席を合わせて参院の第1党になりそうな勢いだ。
共産、社民は改選議席の維持が苦しい状況だ。共産は選挙区で1議席、比例区で3議席前後の見込み。社民は比例区で2議席程度だ。国民新党は比例区で1議席。新党日本は比例区で議席を得る可能性がある。
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