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http://blog.so-net.ne.jp/igajin/2007-07-16 から転載。
7月16日(月)
自民党を悩ます「安倍効果」 [参院選]
午前10時過ぎ、新潟県上・中越地方で大きな地震があり、長岡市小国町や柏崎市西山町で震度6強を観測しました。震源の深さは約17キロ。地震の規模はマグニチュード6.8だそうです。
私のふる里・上越市頸城区は震度5強でしたが、幸い、実家周辺では断水した程度で、ほとんど被害はありませんでした。それでも、外を歩いていた姉は、あまりに大きな揺れに立っていることができず、しゃがみ込んでしまったそうです。
被災された方に、お見舞い申し上げます。1日も早い復旧を願っています。
この地震では、7人が死亡し、約700人が病院で手当てを受けています。全壊した家屋は306棟に上るといいます。
長崎に遊説に出かけていた安倍首相は、急遽、首相官邸に戻り、被災した現地の柏崎に飛びました。柏崎原発や柏崎市内を視察して被災状況を聞いた後、再びヘリコプターで東京に帰っています。
いつになく、素早い取り組みです。信頼できる指導者を演出し、災害対策費などをエサに選挙を有利にしようなどという目論見でなければ良いのですが……。
ところで、参院選です。野党の票を増やしている最大の功労者は、ヒョッとしたら、この安倍首相なのかもしれない、という気がしてきました。安倍首相がいかに不人気かということは、すでにこのブログにも紹介しましたが、その後も同じような報道が続いているからです。
たとえば、次のような記事をご覧下さい。
◆「報道ステーション」(10日・朝日) 生出演した首相に対し、古舘伊知郎キャスターが堂々と渡り合ってくれました。農相の事務所費、社保庁や防衛相自民の問題などについて明快に質問攻め。国民の声をありのままに示してくれて、本当に気分が良かった。首相もたじたじの様子でした。古舘キャスターに拍手を送ります。……
◆「報道ステーション」 キャスターは首相にかなり突っ込んだ質問をしていたが、首相は相変わらずで、結局何も得るものはなかった。キャスターも、一問だけでもいいから答えが出るまでしつこく聞いてほしかった。終わった時点で、ただ腹が立っただけ。首相の顔は二度と見たくないという心境だ。……
これは、今日の『東京新聞』の「放送&芸能」欄に出ていたものです。視聴者の「反響」を伝える場所に掲載されていました。
1人は、「首相もたじたじの様子で」「本当に気分が良かった」といい、もう1人は、「ただ腹が立っただけ。首相の顔は二度と見たくない」というのです。どちらにしても、首相に対する視聴者の冷たい目が特徴的です。
このような意見を載せたということは、似たような「反響」が多かったからでしょう。少なくとも、この欄の担当者は、ここに紹介したような意見が例外的なものだとは考えなかったわけです。
同じ、今日の『東京新聞』の「週刊誌を読む」という欄で、月刊『創』編集長の篠田博之さんは、週刊誌の記事を紹介しながら、次のように書いています。
『週刊文春』7月19日号「安倍総理テレビ局ハシゴで墓穴」で自民党関係者がこうコメントしている。「はっきり言って、総理の露出作戦は完全に失敗でした」。赤城農相の事務所費問題が吹き出したのと重なったという事情もあった。
そのうえ『アエラ』によると、例えば日テレ系「NEWS ZERO」の場合「瞬間視聴率は安倍首相の生出演中、どんどん下がっていきました」(テレビ局関係者)
「演出や脚本がいかによくても、役者がよくなきゃだめ」ということだ。小泉前首相はテレビに登場するほど人気が高まったが、安倍首相の場合は出演しても視聴率がとれないというのだ。
この記事を読んでも、安倍首相の不人気ぶりは明瞭です。番組を見ても、「ただ腹が立っただけ。首相の顔は二度と見たくない」という視聴者が多ければ、「瞬間視聴率は安倍首相の生出演中、どんどん下がっていきました」というのも当然でしょう。
そればかりではありません。今日の『朝日新聞』には、この不人気ぶりを数字で裏付けるような記事も出ています。
『朝日新聞』は一面で「比例投票先 民主30% 自民23%」「本社連続世論調査 内閣不支持55%」と伝えており、これを見ても安倍首相の不人気ぶりは分かりますが、もっと直裁なものもあります。「首相の印象『悪化』45%」という記事です。
これは朝日新聞社が14、15の両日実施した参院選の第10回連続世論調査(電話)の結果です。この世論調査では、「最近の発言や行動をみて安倍首相の印象がよくなったか」という設問があり、「よくなった」が6%しかないのに、「悪くなった」が45%と半分近くに上っています。「変わらない」も45%でした。
つまり、安倍首相の印象は「悪くなった」か「変わらない」という人が、9割にも達しています。安倍首相は意識的にメディアへの積極的な登場を図りましたが、その結果、半分近くの人が印象を悪くしたのです。
他方、民主党の小沢代表については「よくなった」が10%、「悪くなった」が14%でした。一番多かったのは「変わらない」の71%で、その印象に大きな変化はありません。
安倍首相が一生懸命になればなるほど、有権者の支持が減っていくということでしょうか。「安倍効果」というより、「安倍逆効果」が生まれているようです。
「安倍首相には、是非、うちの選挙区に入ってもらいたい」。そう思っているのは、自民党より、野党の候補者かもしれません。
そのうち、密かに野党の方から、安倍首相に応援要請が行くのではないでしょうか。どうする、自民党。
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