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[参考情報]2007年春、ドイツ旅行の印象[続、ガルミッシュ・パルテンキルヒェン編(ヴィース教会編)]
[副 題 続、「赤城・安部らアホ寄生虫の大ウソで世界に150年遅れる『美しい日本』」
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<注記1>この[副 題]の記述内容は(エピローグ)の部分に書いてあります。(本編への“コメント&レス”の転載です)
<注記2>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070711
ドイツの州区分(Portal fuer Deutechlernen der Weg、http://www.derweg.org/mwbuland/bulantoc.htm)より
[f:id:toxandoria:20070612070644g:image]
ドイツの河川図(ウイキペディア)より
[f:id:toxandoria:20070612070740p:image]
[南部ドイツの略地図](ウイキペディアより)
[f:id:toxandoria:20070710111129g:image]
ヴィース教会
[f:id:toxandoria:20070711224530j:image]
ガルミッシュ・パルテンキルヒェンの西方へ約45kmの距離にあるシュタインガーデン(Steingaden/フュッセン (Fuessen)の近郊)の街はずれにヴィース教会は建っており、周囲は一面に広がる牧草地です。シュタインガーデンは、ゆったりした生活を楽しむ保養地ですが、ロマンチック街道からは少し離れた場所です。
ヴィース教会の「鞭打たれる救い主」
[f:id:toxandoria:20070711224612j:image]
(ヨーロッパに広がったヴィース大巡礼運動の起源/教会作成の小冊子より一部転載、・・・〜 〜 〜・・・の部分)
・・・バロック時代には特にキリストの受難崇拝が盛んになりました。そのようなわけでプレモントレ修道院(北フランスのプレモントレ修道会所属でシュタインガーデンにある)でも、また1730年に聖金曜日の聖体行列のために“鞭打たれる主”の寄木作りの像が作製されました。その哀れな様(むごたらしさ)のためにこの像はまもなく用いられなくなり、修道院脇の食堂の主人の物置に忘れ去られていました。そこからマリア・ロリー(農婦)がヴィースの彼女の農家へ持ってきました。ロリー夫妻は、篤くこの像を崇敬し、1738年6月14日の夕拝中に“鞭打たれる主”の目に涙を見たのです。これが非常な勢いで全ヨーロッパに広がった大巡礼運動の起源です。・・・
その後、カトリック勢力が強い南ドイツだけでなく全ドイツ、全ヨーロッパからの巡礼者が増える一方となったので、シュタインガーデン修道院が先頭に立って一般からの寄付を募るなどして建設資金を捻出し、1746年〜1757年の時間をかけてヴィース教会が建造されました。その設計はドイツ・ロココ様式の完成者として名高いドミニクス・ツインマーマン(Dominikus Zimmermann/1685-1766)です。
ヴィース教会の天井画「天から降った宝石」
[f:id:toxandoria:20070711224735j:image]ウイキメディアより
外観を見る限り、このヴィース教会は牧草地の中に建つ素朴な教会ですが、ロココ様式の内部装飾はヨーロッパ随一とされており、その天井画は「天から降った宝石」と言われています。そして、1983年には世界遺産に登録されています。
ヴィース教会の風景、ア・ラ・カルト
[f:id:toxandoria:20070711224836j:image]ほか
(エピローグ)
<注記3>[2007-07-10付toxandoriaの日記/2007年春、ドイツ旅行の印象/ガルミッシュ・パルテンキルヒェン編、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070710] へのコメント&レスを以下に転記しておきます。
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pfaelzerwein (84.173.70.199)
『生憎の空模様だったようですが、雪解けの湿気がガスとなり低い雲を形成していると考えると、これはこの時期に特徴の前アルプスの谷間の情景です。咲いている花はアーモンドでしょうか。
またここからインスブルックへと抜ける山越えが、イン川の町の裏へと降りて行き、さらにブレンナーを超えて、アドリア海や地中海へと至るのですね。そして、確か現在でも米軍(NATO)がスキー場の下に駐屯していて、軍事的な意味があることを示しているのでしょう。ヒットラーの冬のオリンピックを開催宣言の映像も有名です。
シュトラウスと言えば既にご存知かも知れませんが、サルコジ大統領は次期IMF総裁候補に社会主義者のストラウス・カーンを推薦して、ベルリン政府もこれに同意するようです。その名前や経歴からも想像されるように、ネオ自由主義のグローバル化の中で、各政府の抑えが効くような世界秩序を取り返すような方針を、大統領が支持したようです。ご指摘のように、無秩序な動植物世界とは一線を隔すのは当然としても、そこでは市場経済の文化的な意味と役割が問われるのです。但し、その経歴に司法上は白の経済スキャンダルもあり要注意です。
「再分配問題を放棄または先送り」は、日本においてはどうなのでしょう?一つには海外への富の流出、一つには経済価値の無い投資(名目上のヴァーチャルな投機、実質価値が無く消耗する商品の無駄な消費)などへと流れると、霧散してしまうので再分配などありえないと思われますが。
それ故に、経済の安定を求める抑制は、プロテクションとは異なるとするのが現在の考え方なのでしょう。』
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pfaelzerweinさま、コメントありがとうございます。
ガルミッシュ〜ヴィース辺りを巡ったときのお天気は今いちでしたが、却って、その分だけ“前アルプスの谷間の特徴と思われる冷涼で清々しい空気”を体感できて良かったと思っています。
また、この峰を越えれば“イタリアと地中海のアジュールの世界が広がる!”という不思議な期待感のような感情(かのゲーテのイタリアへの憧憬?)を味わうこともできたと思っております。
サルコジ大統領がIMF理事長候補に推薦したストロスカーン・元仏財務省は社会党右派の大物らしいですが、これでサルコジによる社会党からの大物の推薦・起用は、たしか外務相に就任したベルナール・クシュネール(「国境なき医師団」の創設者)に続いて二人目ですね。
EU(欧州連合)及び米国も承認することになるストロスカーンのIMF理事長就任(予定)は、IMF及び世界銀行の役割が従来の“貸金業務”への偏重から、過剰な市場主義と金融モラル・ハザードへのサーベイランス(監視)へ変わらざるを得ないことの予兆かも知れません。
また、政治取引的な観点からすれば様々な思惑があるのかも知れませんが、少なくともフランス・ドイツなどEU諸国の政治が150年前の「外見的立憲君主制へのノスタルジー」を持っているとは、とても思われません。それに比べ、我が「美しい国」の宰相・安部氏らの一派(日本の極右派)は、その“150年前の絶対主義体制”が余程お好きなご様子です。
想像力を逞しくしてアナロジカルに眺めると、ドイツ革命の終焉(失敗、1849)〜ビスマルクの北ドイツ連邦〜普仏戦争〜ドイツ帝国成立(1871)辺りの「協商議会主義」(=ビスマルクの経済優先・政治的妥協への誘導戦略に議会が押し切られドイツが極右的な復古主義へ回帰した)時代の政治運営のあり方(暴政、議会無視の暴走政治)が、現在の日本政治のあり方(“小泉クーデター”〜“安部の美しい国による強行採決劇場”)にソックリ重なって見えます。
日本に限ることでありませんが、今やフランス・ドイツ・米国などで最も見逃すべきでない問題として意識されているのは、グローバリズム経済下での《中間層の没落》ということだと思います(これは格差拡大論と表裏の問題と看做すこともできます・・・)。かつてのドイツで《中間層の没落》がナチス・ヒトラー政権を引き寄せる悪魔的ダイナミズムをもたらしたことを思うと不気味です。
健全なデモクラシー議論の場が不在(あるいは未成熟)の日本は、この観点からすると非常に危ういと思います。ハッキリ言ってしまえば、今の日本では“ルール(法規制)さえもカネで買える”という空気(積極的な肯定とは言わぬまでも諦めのような感覚)が政財界および一般国民(特に中間層の人々)の間に拡散しており、それが野放し(=モラルハザード状態)となっています。このような日本の実情は海外のハゲタカ勢から見れば<ネギ・カモ状態>以外の何ものでもありません。
たとえば、ご指摘の経済価値の無い投資(名目上のヴァーチャルな投機)について見れば、米国(各州の会社法)、イギリス(シティ・コード)、フランス(金融市場機構による事前承認制度等)、ドイツ(企業買収法等)など欧米各国にはモラルハザードを防ぐため厳格な法整備が為されています。一方、昨春に施行されたばかりの日本の会社法は<世界一のザル法>と揶揄される有様です。
これは企業M&Aのフィールドのみならず、小泉政権以降の日本政府が大旗を振りかざして大いに国民一般を煽ってきた「預貯金→投資へ」の流れについても同じことが言えます。この世界では詐欺紛いの投資ファンド、投資信託、外貨預金、証拠金取引、商品取引などの怪しげな儲け話への誘惑(強引な勧誘)が巷を徘徊しており、一方では特に中間層等の個人投資家を守る法整備が抜け穴だらけのザル法状態で放置されています。そして、これらを監視すべき肝心の政治家たち(特に寄生・世襲政治家ら)自らが<カネに関する深刻なモラルハザード状態>に嵌っています。まことに嘆かわしい限りです。
このような観点から見ても、今後のフランス・ドイツの政治・経済・金融に関する新しい動向は看過できないと思っております。なぜならば、“サルコジの実験”にしても、“メルケルのドイツ”にしても、今や彼らが最も警戒するのは《中間層の没落に伴う右翼ポピュリズムの台頭》だと思われるからです。
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