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2007年07月08日
どうした、日本の外交
本日のブログでは日米関係について書く予定であった。しかし産経新聞に興味ある記事を見つけたのでそれについて紹介する。一面の「やばいぞ日本」という連載記事の最終回の要旨である。
外交こそ日本の生きる道である。しかしその外交がこれほどまでに低下しているのだ。
・・・舞台は6月13日の米国国防総省の地下会議室。国際情勢の分析に関する各国の専門家約30人が極秘裡に集まって白熱の議論が行われたという。それに先立つ4月末、ワシントンの国防大学で「宇宙行動規範」に関する超党派のシンポジウムが開かれたという。いずれも米国と中国の参加者の、激しいが、しかし「知略」に満ちた討議が中心だったという。目の前で演じられた米中のパワーゲームに日本政府からの参加者は終始沈黙を守ったままだった。それを「最近の国際会議ではよくあるパターン」と米国人が言い放つ。
ネオコンが健在な頃はその力を後ろ盾に日本はワシントンで中国を圧倒していた。しかしその後ろ盾がなくなり、ワシントンの知日派も去った今、日本の出る幕はない。知日派の総元締めであったアーミテージ元国務副長官が言う。「私やグリーン元国家安全保障会議アジア上級部長が政権にいるうちは日本の要人は議会に足を運ぶ必要なんかない、我々に会えばすべて用が足りた・・・」。かくて日本政府や日本の政界の対米議会工作は空白状態が続く。
ワシントンが中国を叩いてもニューヨークはまったく違う。中国はいまや米国債の最大の買い手であるだけでなく、日本と違ってその資金力を活用する。米金融市場安定の鍵を握るようになった。政治のパイプがたとえ細っても、経済面での存在感を築きつつある。
ワシントンの日本大使館スタッフのうち、議会担当はわずか4人。24人もの経済担当スタッフを抱えている布陣は通商摩擦が激しかった1980年代と殆ど変わっていない。官庁の縦割りがそのまま持ち込まれ、見直すことがまったくなされない。そのスタッフが日本ばかりを見て仕事をする。米国の中に入り込めない、その気力もない・・・
産経新聞が描くこのような実態は、私が外務省に在籍していた当時のままだ。日本には確かに司令塔がない。あるのは権力に安住した官僚の消極性とその官僚を正しく導く政治家の力量の欠如である。この日本を動かしてきたのは実は国民一人一人だったということだ。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/07/08/
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