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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070625i404.htm から転載。
被爆地の子が「平和」描いた48点、修復後日米で展示へ
広島の小学生が60年前に描いた絵を点検する米教会の関係者=貞広貴志撮影 【ワシントン=貞広貴志】原爆が投下された広島の爆心地近くで暮らす小学生が60年前に描いた絵や習字48点がワシントンで修復され、来月にも元の姿を取り戻すことになった。
運動会やこいのぼりなど、平和な時代の「夢の光景」に思いをはせた、被爆地の子供たちによる力強い作品群は、当地の教会で長年保管されていたもので、日米両国で展示会を開く計画も進められている。
「あれだけ恐ろしいことが起きた後に、どうしてこんなに美しく、愛情に満ちた絵を描けるのか。絵の魂に打たれた」――復旧作業の協力者で、作品が保存されていたオールソウルズ教会の近くに住むポール・ファイファーさんが語った。
48点の作品は、1947年に教会から広島の学校に贈られた文房具や教材に対する、子供たちからの返礼だった。当時のパウエル・デビーズ牧師は、原爆を「戦争を終わらせた新型兵器」と称賛する米国内の風潮に反発。教区から寄付を募り、爆心地に近い本川小学校などに文具類を贈ることを思い立った。
牧師の秘書を務めていたファイファーさんの妻ジェーンさんは、「デビーズ師は、『米国民は原爆使用の意味を理解していない』と憤っていた。私財をも投じて、被爆者のことを気にかけている米国人がいることを示そうとした」と当時を振り返る。
廃虚同然となった校舎で学ぶ子供たちから礼状と一緒に届けられた、クレヨンや絵の具で描かれた作品は、当時大きな反響を呼び、全米で巡回展も開かれた。だが、その後はいつしか忘れ去られ、作品は湿気の高い倉庫に眠り続けた。展示の際に使われた接着剤からカビが繁殖し、ひどい場合には絵の表面にまで広がった。
「放置していたら、子供たちの思いまで消えてしまう」
知人から作品の存在を知らされ保存に立ち上がったのが、ワシントンで活動する日本出身の舞台芸術家マナーレ静美さんだった。教会や、絵画の修復に詳しい美術館の関係者に掛け合って協力を取り付け、その過程を記録映画におさめる活動を始めた。難問だった2万ドルに及ぶ復旧費用も、教区の信者からの寄付でまかなわれた。
「情緒の豊かさをたたえ、芸術としても質が高い作品から、現代の子供たちが学ぶこともあるはず」――。マナーレさんは、日本での展示への支援や、作品を描いた当時の本川小学校の在校生の消息情報を求めている。
連絡先は http://kodomodance.org 。
(2007年6月25日12時24分 読売新聞)
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