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今の自民党は「ポンカス政党」(経済コラムマガジン488号)-深刻な自民党の「人材枯渇」
http://www.asyura2.com/07/senkyo37/msg/437.html
投稿者 JAXVN 日時 2007 年 7 月 02 日 08:18:46: fSuEJ1ZfVg3Og
 

「経済コラムマガジン488号

・ ポンカス政党

・一人区の勝敗
参議院選挙の投票日が7月29日に決まった。マスコミは自民党の苦戦を伝えている。しかし一昨年の郵政選挙で自民党は空前の議席を得ている。これを考えると「自民党大敗」というマスコミ予想をそのまま信じるわけには行かない。もう少し投票日が近づかなければ、はっきりとした事は言えないであろう。

ただ今回の自民党の改選議席数は、小泉政権発足時の国民的人気で得たものである。明らかに実力以上の議席数であり、今回の選挙で減ることは間違いがないであろう。問題は議席をいくつ減らすかである。情勢が拮抗した選挙区が多く、予断を許さない。


注目されるのは地方の一人区である。3年前の参議院選挙は年金選挙と呼ばれ、与党による年金法改正が問題になって、年金未納議員がマスコミを賑わしていた。3年前の選挙はこの地方の一人区の不振によって、自民党の獲得議席数は49と大敗と言って良い結果に終わった。世間やマスコミは、この選挙結果に関して、年金問題への自民党の対応のまずさだけをクローズアップしていた。そして今回も年金が最大のテーマになることを踏まえ、自民党の敗北を予想しているのである。

筆者は、この3年前の参議院選挙では地方の一人区の勝敗結果を、ちょっと違った角度で分析してみた。この分析結果はこれまで本誌に載せていない。しかし「日刊ゲンダイ」がこれをかなり大きなスペースで取上げてくれている(平成16年10月8日付)。


これは地方の一人区(県単位と言って良い)の失業率と参議院選挙での結果を分析したものである。しかし分析と言っても極めて簡単なものである。一人区を失業率の大きい方から並べ、自民党の勝敗を記しただけである。この勝敗表は次の通り。

失業率(%)と選挙の勝敗結果
選挙区 失業率 勝敗 選挙区 失業率 勝敗
沖縄 7.8 非     佐賀 4.9 自民
青森 7.0 非     三重 4.7 非
徳島 6.4 自民    愛媛 4.7 自民
宮崎 5.8 非     大分 4.7 非
鹿児島 5.6 自民    滋賀 4.5 非
秋田 5.5 非     岡山 4.4 非
熊本 5.5 自民    山梨 4.4 非
岩手 5.4 非     香川 4.4 自民
長崎 5.3 非     山形 4.3 自民
奈良 5.2 非     鳥取 4.3 自民
和歌山 5.2 自民   福井 4.2 自民
 山口 5.1 自民    石川 3.9 自民
 高知 5.0 非     富山 3.8 自民
島根 3.3 自民

ほとんどの一人区は地方にある。また失業率の大きさはその地域の経済状態を表していると言える(失業率は総務省のデータでありこれが実際の失業率とは思わないが、地域の失業状態を比べる場合には使えると判断した)。平成不況下の地方経済は大変と言っても、地域によってかなり温度差がある。そして上記の表から分かるように、地方の中でも失業率が高く経済状態が悪い選挙区ほど自民党は苦戦している。

前回の参議院選から3年経ったが、地方の経済の状況はあまり変わっていない。失業率自体は小さくなったと言われているが、景気が良くなって失業率が下がったのではなく、条件の悪い就職口に就く者が増えただけと考える。地方の人々の与党の経済政策に対する不満は決して小さくなっていない。年金問題を別にしても、今回の一人区の選挙結果は注目される。

・負の資産
本誌を長年読まれている方ならお分かりの通り、筆者は自民党の支持者であった。しかし郵政解散騒動以来、単純には自民党支持とは行かなくなった。筆者が支持している国会議員のほとんどが郵政改革の反対派であり、大半は自民党から追出されたのである(一部は自民党に復党を認められたが)。

明らかに自民党は変質している。きっかけは小選挙区制の導入と考える。これによってマスコミ受けの良い「改革派」を名乗る者が増えたからである。改革派政党の民主党に都会で勝てなくなった自民党が、自ら改革派に変身しようとしているのである。これに反発したのが郵政改革反対の保守派政治家である。今日の自民党は改革派の天下であり、保守派は陰で息を潜めている。

筆者に言わせれば、郵政改革騒動で自民党を追出された国会議員こそが気骨ある政治家であり、価値のある政治家である。また彼等こそが根っから自民党政治家であった。むしろ自民党の異物であった小泉純一郎に平伏した自民党議員がなさけない。実際、小泉前首相は、よその政党からの鞍替え組や、一旦自民党を出てまた自民党に戻った、いわゆる出戻り組を重用した。この「よそもの」達が、郵政改革反対派という自民党生え抜き組の追出しに大きく貢献した。

筆者は安倍総理自身にそれほど不満はない。むしろ将来の総理・総裁とずっと考えていた。しかし周りが酷すぎる。閣僚にしても、自民党の幹部にしても「ロクな者」がいないのである。本誌は安倍政権の発足当時06/10/2(第453号)「安倍政権の発足にあたり」(http://adpweb.com/eco/eco453.html)で、特に問題になりそうなメンバーとして自民党幹事長、国会対策委員長、農林水産大臣、防衛庁長官他を挙げたが、結果はその通りになっているようだ。

麻雀に字牌というものがあり、ポンがあるとその字牌の一枚が残る。残ったこの一枚の字牌は何の役にも立たない(安全牌にしかならない)。そして残ったこの一枚の字牌を「ポンカス」と呼ぶ。郵政改革反対派が抜けた自民党は、ちょうどこの「ポンカス」の集まりのようだ。今の自民党は「ポンカス政党」と呼んだ良い。

今の内閣のメンバーがあまりにも酷すぎるので、参議院選挙の前に内閣改造があるという予想があった。しかし既に「ポンカス」状態になっている自民党では人材が枯渇しているのである。内閣改造をやっても参議院選挙で有利になるということはない。

話はちょっと変わるが、松岡前農林水産大臣が自殺した。自殺した当初デタラメな情報がマスコミから流されていた(後から少しずつ修正されたが)。筆者はずっと前からこの松岡氏の行動に注目していた。松岡議員は旧亀井派のメンバーであった。旧亀井派は反小泉の急先鋒であった。もちろん旧亀井派の大半は郵政改革反対派であった。

以前、筆者は時事通信の首相動静をずっとチェックしていた。何と驚くことにこの松岡議員が首相官邸を訪れ、小泉首相に会っているのである。筆者はこの松岡氏の行動を訝しく思っていた。しかし一昨年郵政国会が始まってこの謎が解けた。松岡議員は郵政改革賛成派として最初から積極的に活動したのである。亀井派に所属する国会議員としては異様な行動に見えた。

松岡議員が農林水産大臣になった時皆驚いたが、郵政国会の論功と考えれば不思議ではない。要するにこれは小泉前首相から安倍政権に押込まれた人事と筆者は見ている。他に押込まれたと見ているのが久間防衛相である。郵政改革法案を通す時、総務会会長としてデタラメの総務会の進行を行った人物である。この二人の閣僚人事は郵政国会の論功である。しかしこの両者は閣僚として問題が多く「早く切れ」という声が大きかった。ところが小泉前首相から押込まれた閣僚だから安倍首相は切れなかったと筆者は見ている。安倍総理は小泉前総理から「負の資産」も引継いだのである。

 来週は郵政改革選挙の結果を踏まえて来る参議院選挙を考えたい。

久間防衛相についてコメントしていると、久間氏の問題発言が飛出した。「米軍の長崎への原爆投下はしょうがなかった」という発言が問題になっている。「ソ連の参戦を阻止させるには、原爆投下によって早く日本を降伏させる他はなかった」という主旨である。まるで一般の米国国民の認識と一緒である。

これについては日本でも歴史的な定説が確立している訳ではない。しかしこれは防衛相が判断するものではない。終戦前夜、日本政府はあらゆるチャンネルを通じて停戦を求めていた(中にはソ連に停戦を仲介してくれるよう求めた間抜けな政治家もいた)。そして米国は日本がポツダム宣言を受入れることをかなり前から知っていたはずである。

もし仮に「ソ連の参戦阻止」が目的であったとしても(可能性は低いが)、広島だけで十分だったと思われる。しかし最初から米軍は二発の原子爆弾を投下することを決めていたのである(候補地はいくつかあった)。これは米国が2種類の原子爆弾(ウラン型とプルトニュウム型)を製造し、どうしても両方を爆発させたかったからと考えるのが自然である。つまり広島と長崎への原爆投下は実践的な核実験と筆者は考える。このように久間発言は論外である。

久間防衛相は、これまで「イラク戦争」や「沖縄の基地問題」を巡る発言で米国から顰蹙をかっている。米国政府からはまるで相手にされないほど嫌われている。おそらくこれを気にして米国への「ゴマスリ」発言をしたつもりなのであろう。今の自民党はこんなポンカス議員の集まりである。またテレビに出てくる若手の国会議員は、政治家としてのオーラが全くない者ばかりである。」
http://adpweb.com/eco/eco488.html

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投稿者 天空橋救国戦線 日時 2007 年 7 月 01 日 10:40:01: ZtsNdsytmksDE

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投稿者 化け猫 日時 2007 年 7 月 01 日 14:16:42: KYTDKy5Cke2zs

2007骨太の方針」にみる安倍内閣のなし崩し的政策転換とマスコミの混乱「小泉政治」と「安倍政治」の分裂(その1〜5)(森田実の言わねばならぬ)
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