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たった今、内閣不信任案をめぐる衆議院本会議が終わり、参議院本会議は深夜まで続くことになる。昨日の「年金不信」を封印する「日本年金機構法案」の参議院厚生労働委員会の強行採決と、民主党が委員長をつとめる参議院内閣委員会では「天下りバンク法案」を委員会審議を省略する「中間報告」という奇手でダブル成立をはかろうとしていることに、あらためて安倍政権の場当たり的国会運営を感じてしまう。いったい、何のために12日間も会期延長をしたのか。国民注視の年金問題は、参議院厚労委の定例日だった26日(火曜)は審議なし。(この日、野党視察団が埼玉県の倉庫に「年金記録」調査に向かい「村瀬長官から門前払い」をくらうことになった) ようやく昨日28日に同委員会は7時間だけ迷走審議して強行採決してしまった。おまけに、年金記録大混乱もどこ吹く風で年金800億円(トータル1兆4千億・保険料流用1兆円)の巨費を呑み込んで運営されている社会保険オンラインシステムが「契約書なしで運営されていた」という。
２８日の審議で、藤末議員が利用契約書の有無を尋ねると、会計検査院は「０６年度まで契約書は作成されていなかった」と答弁した。ＮＴＴデータと社保庁側は９９年の契約約款で「利用契約を締結する」と定めていたが、利用契約は結ばれていなかったという。(朝日新聞6月28日) 民主党の藤末健三議員の質問に答えたというが、私がこの春に追及した「最高裁裁判員制度広報費のさかのぼり契約」のズサンな実態どころか、「無契約状態」だったというのだから唖然だ。与党は、どんな致命的な問題点が出ても、黙々と「審議を尽くした」として強行採決。
実は、この衆議院本会議が終わってしまうと、次の本会議は7月5日の閉会日だと決まったと議院運営委員会理事会で確認されたようだ。「重要法案の審議を尽くしたい」というのは民を欺くための方便で、「投票日を延ばしたい、年金ショックを冷却させたい」というのが本音だろう。年金審議は、12日間も延長した会期のうちでたった「1日7時間」のみというのは、審議をすればするほど「年金不信増大・安倍支持率低下」のスパイラルに歯止めがかからなくなるという恐怖がゆえだ。
昨日の『どこどこ日記』は、連日執筆するようになってから2年半にして初めて、gooのアクセスランキングで2位となった。『きっこの日記＆ブログ』からアクセスしてくれた人も多く、年金問題に対しての関心の高さと、新聞・テレビが報道しないフィルター抜きの国会報告と第1次情報の生報告と分析に、ますます力を入れていきたい。これまでの読者の皆さんに感謝すると共に、新しい読者の皆さんを歓迎します。
(追記 今夜の『朝生』にひさしぶりに出演します)
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