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今週の 「国策捜査」: 「公安調査庁」が北朝鮮とつながっている?(ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報)
http://www.asyura2.com/07/senkyo37/msg/273.html
投稿者 天木ファン 日時 2007 年 6 月 29 日 10:23:23: 2nLReFHhGZ7P6
 

http://amesei.exblog.jp/d2007-06-29

今週の 「国策捜査」: 「公安調査庁」が北朝鮮とつながっている?世界のスパイはいつもそうだ。

アルルの男・ヒロシです。

デヴィッド・ロックフェラーに認められた数少ない日本人である宮澤喜一元首相が亡くなられました(結局、秘密を棺桶に持って行ってしまった)が、それよりも驚いたのは、元公安調査庁長官の緒方氏の朝鮮総連の建物売却の問題で大きな進展があったニュースだ。私はてっきり緒方氏と、総連側の許宗萬(キョ・ジョンマン)・責任副議長が両方逮捕されたと思ったのだが、逮捕されたのは緒方氏を含む会社社長ら2人だった。しかも、詐欺容疑、被害者は総連という話である。なんとも「筋の悪い事件」というのが私の第一印象。

この逮捕に前後して、緒方氏はTBSの「ニュース23」に収録で出演、「官邸サイドの圧力があった」と明確に発言していた。同時に、この番組では総連側の弁護士の元日弁連の土屋公献弁護士の手書きのメモについて報道されていた。このメモには、「官邸サイドと総連サイドで建物の差し押さえに関する和解条件の協議を行っていた」と書かれており、この協議は去年11月中から始まっていたという。この点が非常に重要だ。(写真はTBSテレビから)

この点から、今回の逮捕は総連と官邸の交渉という事実と、緒方サイドの切り捨てという公安の組織再編という二つの論点が浮かぶ。とうぜん、直近の目的は参院選の自民党支持層対策である。

まず、この報道を引用する。

(引用開始)

緒方・元公安調査庁長官ら3人逮捕、詐欺容疑で

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部(東京都千代田区)の土地・建物の移転登記事件で、東京地検特捜部は28日、朝鮮総連側にウソをついて所有権を移転させ、土地・建物をだまし取ったとして、元公安調査庁長官の緒方重威(しげたけ)容疑者(73)ら3人を詐欺容疑で逮捕した。

 緒方容疑者は容疑を否認している。

 緒方容疑者は1993年から2年間、同長官を務めた後、仙台、広島両高検検事長を歴任した。検事長経験者の逮捕は極めて異例。

 ほかに逮捕されたのは、取引を仲介した元不動産会社社長・満井忠男容疑者(73)と、資金調達のまとめ役だったコンサルタント会社元役員・河江浩司容疑者(42)。

 調べによると、緒方容疑者らは今年4月中旬、朝鮮総連側から中央本部の土地・建物の購入を依頼され、実体のない「ハーベスト投資顧問」(目黒区)の代表取締役に就任。同月中旬〜5月下旬、購入代金35億円を支払う意思も能力もないのに、朝鮮総連代理人の土屋公献(こうけん)弁護士(84)に「投資者が確実にいる」とウソをついた。

 5月31日には、「出資者は登記手続きができて初めて安心して金を出せると言っている。先に登記を移し、それを出資者が確認してから代金を払うのが絶対条件なんですよ」と再びウソをついて、売買契約を締結。今月1日に中央本部の土地・建物の所有権をハーベスト社に移転登記させ、だまし取った疑いが持たれている。

 中央本部の土地・建物は、朝鮮総連が整理回収機構から約627億円の返還を求められた訴訟で敗訴し、差し押さえられる可能性があった。特捜部は今月13日、差し押さえ逃れの虚偽登記の疑いがあるとして、電磁的公正証書原本不実記録の容疑で緒方容疑者の自宅など関係先を捜索した。

 しかし、その後の調べで、朝鮮総連側は、売買代金が支払われると信じていたとして、緒方容疑者らが仕組んだ詐欺の被害者と位置づけた。

 緒方容疑者は、これまでの取材に、「(満井、河江両容疑者の)2人にだまされた」などと話していた。

(2007年6月28日20時22分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070628it11.htm
(引用終わり)

この事件が報道されたのは二八日だが、その前日に北朝鮮が日本には届かない短距離弾道ミサイルの実験を行っていることに注目したい。年金の問題が、カバの中川秀直幹事長の「自治労つぶし」の一環であるとすれば、このミサイル発射と総連問題は、安倍首相の近い「長州黒手組」サイドが仕掛けた参院選シナリオ第二弾である。

すぐ前の二六日には、東京地裁で「整理回収機構が、朝鮮総連に約627億円の返還を求めた訴訟で勝訴」が確定し、総連サイドに六二七億円を支払えという整理回収機構側の要請は受け入れられている。

その直後の二八日に総連東京本部の建物の「強制執行妨害」(あるいは通謀虚偽表示か?)の案件の主役の一人である、公安側の人間である緒方氏を東京地検特捜部が逮捕している。

当初は、この事件は緒方、総連の両サイドの「通謀虚偽表示」による架空取引という筋の事件だったはずである。ところが、ここ数日で状況が変わったようだ。TBSの報道によると、総連サイドが今回逮捕された不動参会社社長に4億円の仲介手数料を支払っていることから、総連サイドには、「架空取引の意識なし」と判断したため、緒方氏だけを詐欺で立件する方向に変わったのだという。これはどう考えてもおかしい。途中で無理矢理にシナリオが変わったことを示唆しているのだ。介入したのは官邸だろう。つまり、安倍首相サイドが、今の段階では許副議長に手を出さないと決めたのだ。総連が、627億円の返還を呑んだことでとりあえずの政治的妥協が成立したのだろう。

ただ、さらに突っ込んで考えれば、総連サイドの人間をたきつけて、「建物の移転登記を勝手に行ったことで、許副議長を背任容疑で告発する」というシナリオもありうる。これで、許責任副議長を排除し、総連は別の指導体制で一応は生き残るわけである。

総連問題を安倍政権が今持ち上げるのは、アメリカでの慰安婦決議が行われたことに対する日本メディアの報道をかき消すためでもあるが、一番には、現在の国会で北朝鮮の人権法案が上程されており、二九日に成立することが決まっていることがまずは大きな要因である。

安倍政権は、選挙対策として浮動票、野党票狙いでを年金問題を社会保険庁と公務員制度問題だけにシフトさせておいて、同時に総連問題に強い姿勢を見せていることをアピールして固い支持層である自民党の保守層を押さえるという戦略であることがこれで分かった。年金問題が収まった後、しばらく政治報道が無音だったのはこの北朝鮮問題について仕込むための準備だったのだろう。

総連問題を見ていくことで重要なのは、「去年11月くらいから総連が官邸に和解条件の交渉を持ちかけていた」という土屋弁護士のメモの部分である。つまり、従来のように公安の総連対策部の調査第2部が窓口ではなく、政治家が率いる官邸サイドが窓口になったということでもある。カウンターパートの変更があったのだ。

元公安の緒方氏が、官邸サイドの圧力を云々するのは、おそらくは「話が違うぞ」ということなのではないか。彼自身が言うように、彼が本当に総連のために(パイプを守るために)総連の本部建物を守るために動いていたとすれば、それは公安サイドと総連サイドのパイプ確保のためだったといえるからだ。つまり、緒方氏は諜報工作員として途中で切り捨てられたということになる。おそらくは、土屋メモが示すように、総連と官邸は交渉を始めたので、間に元公安の緒方氏を入れておく必要がなくなったということだと思う。緒方氏は、暴力団や右翼がらみの物件を扱うので金銭トラブルも絶えなかったようなので、彼の言うこと全てを鵜呑みにするのは危険だが、シナリオの変更の裏には何かある。総連側をとりあえず無罪放免にしているあたりが実に怪しい。

安倍自民党の選挙対策という視点で重要なのは、「いつの段階で今度は公安サイドではなく、総連サイドから何らかの逮捕者が出たり、関係者の新しいスキャンダルが報道されるようになるか」ということであろう。この前日に首相が田原総一郎と昼メシを食っているのも何かの打ち合わせであろう。サンプロでは総連批判オンパレードになる予定だろう。

私はそれがあるとすれば、選挙のアピール効果を考えて、参院選期間中に行うのではないかと思っている。国民の大半は総連問題や拉致問題に年金問題ほどの関心を持っていないのであるが、それでも問題化するというのは安倍首相のたっての意向だ。

<安倍首相は本当に北朝鮮と敵対しているのか?>

だが、そもそも安倍首相が北朝鮮に対して本当に強硬姿勢なのかということを私は疑っている。『週刊現代』には過去何度か安倍首相の秘書官と北朝鮮サイドの裏交渉についての記事が出ているし、安倍首相は、北朝鮮と韓国の再統一を狙ってその後のビジネス利権を確保しようとしている某宗教団体には式典に祝電を送るほどの関係である。元々、この種の勝共系の団体は、反共だったのだが、最近は『正論』の記事(2005年3月号))にも出ているように、この宗教団体と北朝鮮はビジネスで結びつきつつある。イデオロギーよりもビジネスなんだそうだ。不思議なのは、そのような集団に本当は反北であるべきの安倍首相や多数の自民党議員が祝電を送っていることなのだ。

安倍首相は、随分のあいだ、北朝鮮の拉致事件を政治的に利用していると批判されてきた。一部の拉致被害者の家族会の間にもその点への不満があるようだ。北朝鮮がミサイルを撃つというのは安倍首相へのエールなのである。安倍首相の最大の支持団体は北朝鮮である。

気になるのは、緒方氏だけを逮捕した理由は、私の予想しているような選挙期間中の第二弾を意図した上でなのか、総連側との手打ちが官邸サイドで行われて、総連関係者への捜査を行わないという政治協定が出来たからなのか−−という点。いずれにせよ国民の目を内閣の失政からそらすことが目的である。

ただ、総連と公安の関係者が結託していることに意外性はない。それゆえ、私はこの事件を冷淡にこれまで見てきた。というのも、一般論として、公安当局と総連などの海外の情報組織が密接な関係を一方で持ちながら、表向きは強硬姿勢を取っているように見せかけるのは、諜報の世界の常識である。公安とオウム真理教の関係でいえば、公安が上祐元広報部長の新教団を使って旧アレフの信徒を監視させているように見えるのと一緒の構図である。上祐氏には、それだけの利用価値と計算高さがある、と公安は判断したのだ。そうしなければ監視対象の情報が取れないのだから、諜報組織としては実に目的合理的判断である。諜報組織は生き残りのために敵と協力し合わなければならないのである。

ゆえに、公安と総連が結託していても何もおかしくないのだ。おそらくは、緒方−許のパイプも従来は政府の北朝鮮パイプとして機能していたのだろう。これを今回、安倍首相は選挙のために緒方氏の方から崩すことを決めたわけである。だから、許氏はTVに出演して、「国策捜査だ」と騒ぎ始めたのだ。事件とすれば、通謀虚偽表示でやってしまえば、事件の構図としても分かりやすかったのに、シナリオが変更されたのは、特捜側に官邸側の「シナリオ変更命令」があったことを明確に示している。

許氏の方にも何らかの捜査なり、追及の手が及ぶかどうかは、今後の情勢に注目したい。会期を七月上旬(来週半ば)まで延長したのに、今週中に重要法案のカタをつけようとしていることを合わせ考えなければならない。週明けから参院選大勢に入れるようにするのと同時に、新聞報道を総連問題に向けさせる事が最大の目的だろう。

<参考>
総連本部の土地・建物、売買禁止の仮処分決定…東京地裁
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070626i207.htm

627億円の返還訴訟、朝鮮総連が控訴を断念
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070626it11.htm

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そういえば、学歴問題ですが、安倍首相の成蹊大学には、某宗教団体のトップである池田大作氏の次男・池田城久氏は成蹊高校時代の同期生(城久氏は既に昭和59年に死去)がいたそうです。意外なところで、安倍氏と某宗教団体の接点があったものですね。

宗教団体といえば、今週の「週刊文春」で、東京選挙区の丸川珠代氏のブレスレットの記事(「あらら!丸川珠代、頼みの綱は魔法の石」)が出ていましたが、これはどう考えても数珠ですね。自民党の支持母体のいずれかの宗教団体の票を回してもらうために、数珠をつけているのでしょう。選挙を少し知っている人間であれば、自民党系の候補は、信じてもいないのに、新興宗教の数珠だのネックレスだのをごてごてと身につけている、ってのは知っていますよね。

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