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2007年06月28日
米国は本当に日本の同盟国か
この言葉は、今日発売の週刊新潮7月5日号に掲載されている櫻井よしこ氏の言葉である。
キーティング米国太平洋艦隊司令官が、「中国の空母建設に米国は手を貸す用意がある。彼らが望むレベルまで、また我々が可能なレベルまで助力する」と発言したのは5月12日であった。その発言が同じ5月12日の「ボイスオブアメリカ」(米国の国際広報ラジオ)で流されていた。
この事実を、一ヶ月ほどあとになった6月19日の参議院外交防衛委員会で、民主党の浅尾慶一郎議員が質問したという。この質問に対し、麻生外相も久間防衛相も「キーティング司令官の発言はまったく知らなかった」、「なんともコメントのしようがありません」と答えているというのだ。そのノーテンキ振りを嗤った後で、櫻井氏は、日本にとって最大の脅威である中国に米国が最先端の軍事技術を提供し、軍事強化する米国、これでも米国は日本の同盟国か、と問いかけるのである。
おりしも米国の下院議院で従軍慰安婦問題に関する対日非難決議が圧倒的多数で可決された。私は従軍慰安婦問題を含め過去の過ちについて日本政府はこれを公的に認め謝罪すべきであると考えるが、その一方でこの米国の対日非難決議はたぶんに政治的なもので日本のイメージをいたずらに貶めるものであると思う。しかし同盟国であるはずの米国政府は一切日本政府を擁護しない。
同じく28日の各紙は、北朝鮮の核問題に関し、ヒル米国代表が「北朝鮮の恒久的な平和体制を話し合う4カ国会合を、日本を外す形で提唱した」と報じている。
更にまた28日の朝日新聞は、テロとの戦いで拘束した人物の多くを米国の司法の枠外で処罰を重ねるブッシュ政権に言及し、米裁判所は「テロ容疑者の処罰は広田判例(東京裁判)に従わなければならなかった」とその判決文の中で記した事実を報じている。つまり東京裁判は軍事占領下の違法な裁判であった事を米国も認めているのだ。そしてそれを都合のいい時に活用しているのだ。
前置きがながくなった。私が今日のブログで言いたい事は次の通りである。
上記で述べた一連の事実で明らかなように、米国政府は決して日本を対等の同盟国とは見ていない。それどころか都合よく利用しているのだ。それにもかかわらず日本政府は、怖いものを見たくないかのごとく事実から一切目をそらし、ひたすら対米従属を続けている。このような行過ぎた日本外交が、決して日本国民の利益にならないことに、ようやく日本人は気づきつつある。保守主義者も愛国主義者も、左翼イデオロギー論者も、平和主義者も、もはやすべての国民が、これ以上の対米従属は好ましくないと考えるようになりつつある。
問題は米国から自主、自立を果たした後の日本の安全保障をどう確保するかである。それはつまるところ二つの方向しかない。一つは自主防衛力を高める事である。その行き着く先は核武装である。しかしこのような自主防衛を米国が許すはずはない。米国が許す範囲での、そして米国に管理された、自主防衛でしかありえない。これは今の軽武装した対米従属よりもっと悪い。
そう考えると、憲法9条を掲げて非戦を誓う外交こそ唯一、最強の安全保障政策であり、対米自主、自立の日本を実現する途であることがわかる。誰が何と言おうがこれこそが最善の選択なのだ。私が憲法9条を変えてはいけないと主張する理由がここにある。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/06/28/
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