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検証 年金攻防(産経新聞)-政府与党は1年以上前からこの問題を知っていた。
http://www.asyura2.com/07/senkyo36/msg/937.html
投稿者 JAXVN 日時 2007 年 6 月 21 日 08:32:58: fSuEJ1ZfVg3Og
 

「【検証 年金攻防】(上)事態甘くみた政府 民主議員こつこつ追及

 「一番大きな責任があるのは、現在の行政の長である私だ」。安倍晋三首相は14日夜、年金記録紛失問題について、これまで以上に自身の責任について強く言及し、退路を断ってみせた。夏の参院選の最大の争点となるのは間違いなく、安倍首相ら政府・与党は防戦に躍起だ。年金をめぐる政治の攻防を追う。(年金問題取材班)

                   ◇

 年金記録紛失問題を追及し続け、「満塁ホームラン」(鳩山由紀夫民主党幹事長)とも言える成果をあげたのは、民主党政調会長代理の長妻昭衆院議員(47)だ。これに対して、安倍首相ら政府側は事態を甘くみていた。その構図がくっきりと浮かび上がったのが、2月14日の衆院予算委員会での首相答弁だ。

 長妻氏「緊急事態宣言をして(他に被害者がいないか)点検してほしい」

 安倍首相「緊急事態宣言をすべての被保険者に出すのは、年金そのものに対する不安を煽(あお)る結果になる危険性がある」

 緊急事態に値しない−。この首相答弁に代表される政府の“鈍感さ”が、その後、政府・与党の首をじわじわと絞めていくことになる。

 自民党の中川秀直幹事長は、党ホームページに掲載した今年の年頭所感で夏の参院選の争点として「ストップ・ザ・公務員天国」を掲げ、「安倍自民党は『公務員制度改革』『社会保険庁改革』『教員免許更新制導入』の3本の矢を放つ」と強調した。

 社保庁職員の大半が加入する自治労や日教組は民主党の支持団体だ。与党が通常国会で「3本の矢」の関連法案を次々と成立させつつ自治労や日教組への批判を強めれば、民主党の足を止められる。さらに、世論を味方につけ、参院選を有利に運べるはずだった。

 だが、もくろみは崩れた。世論が共感したのは年金記録紛失問題での長妻氏らの動きの方だった。

                  ◇

 長妻氏が年金記録紛失問題に首を突っ込んだのは、平成16年以来、大赤字が問題となったグリーンピアなど大規模年金保養地への巨額な保険料流用問題がきっかけだった。

 年金が年金給付以外に使われている点を調べていた矢先、一通の手紙が事務所に届いた。そこには、「年金記録が消えた例がある。こっちの方が問題です」と書かれていた。

 「まさか」。にわかには信じがたかったが、長妻氏は議員会館に社保庁幹部を呼んだ。幹部は「そんなこと聞いたことはありません」と口をそろえ、「最近、勘違いの人が増えています。悪質な人になると、保険料を払っていないのに払ったとごねるんです」と言う者もいた。

 だが、長妻氏は事実を丹念に追い、執拗(しつよう)に調査を続けた。ついに、ちょうど1年前の昨年6月15日、65歳以上の年金受給者のうち基礎年金番号に未統合の記録が総計2300万件あるとの事実を社保庁から引き出し、翌日、国会で追及した。

 「あの時の方が、今年2月に未統合5000万件が判明したときよりも衝撃は大きかった」と、長妻氏は振り返る。だが、長妻氏の追及は注目されなかった。政府もマスコミもまだ事の重大性に気づいていなかったのだ。

 逆に言えば、この時点で政府が迅速な対応策をとっていれば、今日のように年金問題が政権の足を引っ張ることはなかったといえる。

                   ◇

 長妻氏に対して、未統合に関する調査を約束した社保庁だったが、調査報告はなかなかまとめられなかった。業を煮やした民主党は昨年12月、国政調査権の一種である衆院の予備的調査制度を利用し、社保庁に回答を迫った。ようやく今年2月16日、社保庁が出してきたのが、5000万件の未統合だった。

 だが、それでも政府の対応は鈍かった。「5000万件といっても、死んだ人や(年金受給権が生じる保険料納付)25年未満の人が多く、大きな問題ではない」と開き直る社保庁幹部さえいた。

 一方、民主党には悩みがあった。当初、「格差是正」を前面に出して参院選を戦うつもりだったが、これを訴えた4月の参院沖縄補選で敗北したからだ。

 争点なき参院選。格差問題ですら有効打にならない。そんな焦りを抱えた民主党執行部だったが、長妻氏らがこつこつと追及してきた年金問題が、この時期になってうまい具合にマスコミの注目を浴び始めた。

 年金記録紛失問題に対する政府の鈍い対応を前に、「このままでは追及は空振りに終わる」と感じて、民主党議員が積極的にワイドショーや雑誌などに登場して世論を盛り上げる作戦が功を奏したのだった。

 5月23日の会談で、小沢一郎代表、菅直人代表代行、鳩山幹事長は「年金が参院選の一番大きな争点となり得る」との認識で一致した。これに対し、遅ればせながら、政府・与党は支給漏れ年金の時効撤廃などの救済策を打ち出し始めた。

 だが、この直後、安倍内閣に激震が走った。内閣支持率が目を疑うほど急落したのだ。

(2007/06/16 09:38)」
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/fukushi/070616/fks070616000.htm
「【検証 年金攻防】(下) 社保庁に官邸激怒 犯人捜し…国民の目厳しく

 5月27日夜。地元・和歌山県に滞在していた世耕弘成首相補佐官(広報担当)は、28日の帰京予定を急遽(きゅうきょ)繰り上げ、羽田行きの飛行機に飛び乗った。日経、毎日両紙が28日付朝刊に、内閣支持率が急落し過去最低となったという世論調査結果を掲載するとの情報が入ったからだ。

 急落の原因は、社会保険庁の年金記録紛失問題以外に考えられなかった。「しまった。手を打つのが一歩遅れた…」。世耕氏は歯ぎしりした。

                  ■□■

 さかのぼって5月24日。首相官邸では、この問題をめぐる極秘の対策会議が開かれていた。

 すでにテレビのワイドショーやニュースは特集を組み、社保庁の理不尽な対応を連日報道していた。安倍晋三首相を囲んだ塩崎恭久官房長官、井上義行首相秘書官らは「厚労省の説明と実態はずいぶん違う」「官邸が主導して早急に対策をまとめないと大変なことになる」と進言した。首相は深くうなずいた。

 首相は翌25日の衆院厚生労働委員会で「時効で消滅した部分を回復し、救済する特別立法の制定に向け、政府・与党一体で努力したい」と述べた。領収書などがなくても年金納付した可能性が高い人への救済措置を講じることも明言。同時に社保庁は「年金記録への新対応策パッケージ」を発表した。

 しかし、年金記録の統合期限は明示されず、過去の年金納付を示す給与明細などがないケースへの救済策は「できるだけ早急に策定する」、支払期限の時効は「政府・与党一体となって対応する」とお茶を濁した。

 当然、国民の年金不信が、この程度の救済策で収まるはずもなかった。案の定、各種世論調査で内閣支持率は急落。松岡利勝前農水相の自殺という要因も加わり、政権は窮地に追い込まれた。

 「25日の首相の国会答弁に合わせて、首相官邸で具体性のある救済プランを発表すべきだった」

 世耕氏は悔やんだ。

                  ■□■

 年金記録紛失問題は首相官邸にとって古くて新しい問題だった。

 民主党の長妻昭衆院議員がこの問題を最初に国会で追及したのは昨年6月。まだ小泉純一郎前政権だったが、当時の首相秘書官らは「年金未納問題よりもずっと深刻だ」と考え、ひそかに対応策を協議していた。

 昨年9月に安倍政権に代わり、この話はうやむやとなり、顧みられることは少なくなったが、5月28日の内閣支持率急落で、政権は国民の怒りを思い知らされることになった。

 その日、首相官邸で改めて開かれた対策会議。厚労省と社保庁幹部が示した対応策は25日に発表された「新対応策パッケージ」とあまり変わらない内容だった。書類を見た塩崎氏の顔色が変わった。怒鳴り声が部屋中に響き渡った。

 「そもそも何十年も前の給与明細なんて残している方が珍しいだろ。こんな救済策で国民が納得するわけがない。もういい。救済策は政治主導で作る!」

 だが、年金納付の証明がないケースにどう対処するかは難問だった。申告通り認めれば、年金の不正受給を招くし、逆に証明書の添付を義務づけると救済にならない。

 議論が行き詰まりかけたとき、妙案を思いついたのは塩崎氏だった。

 「認定のための第三者委員会を作ろう」

 さらに、首相が「第三者委員会を厚労省が所管するというのは絶対ダメだ」と譲らず、市町村に「行政相談窓口」を持つ総務省が所管することになった。

                  ■□■

 自民党の中堅・若手議員は14日、議員連盟「年金危機突破に行動する議員の会(仮称)」(会長・石原伸晃幹事長代理)を結成、党本部に約80人を集めて初会合を開いた。社保庁の対応が依然鈍く、参院選前の大事な時期に国民の批判が収まらないことに焦った議員が立ち上がった形だ。

 「われわれの政治生命がかかっている。社保庁と心中するつもりはない」

 会合では、ひたすら弁明を続ける社保庁幹部らに容赦ない罵声(ばせい)が飛んだ。15日には党年金検証チームが、基礎年金番号導入を決定した当時の社保庁長官や、労使交渉を担当した元幹部らを呼び、説明を求めた。中川秀直幹事長は「二度とこのようなことを起こさないために聖域なき議論をしていきたい」と意気込む。

 こうした自民党の姿は、だれかを「犯人」に仕立て上げなければ国民が納得しないという強迫観念に支配されているかのようだ。犯人は歴代厚相か社保庁長官か。それとも社保庁職員を抱える野党支持労組か。

 だが、こうした議論は、「責任のなすり付けあいをしていると、国民からみられる」(自民党幹部)との懸念も出ている。責任追及と同じくらい、いやそれ以上に大事なのは「消えた年金」を国民の手に取り戻すことだ。その仕事に懸命に取り組めば、政府は失った信頼を取り戻せるかもしれない。
 (年金問題取材班)

(2007/06/16 09:38)」
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/fukushi/070616/fks070616001.htm

関連年金問題、自民が菅代表代行を批判(TBS)
http://www.asyura2.com/07/senkyo35/msg/643.html
投稿者 JAXVN 日時 2007 年 6 月 01 日 08:49:14: fSuEJ1ZfVg3Og

「泥仕合避けよ」と批判相次ぐ=菅氏攻撃の「年金ビラ」に−自民 [時事通信]
http://www.asyura2.com/07/senkyo36/msg/120.html
投稿者 white 日時 2007 年 6 月 05 日 18:17:43: QYBiAyr6jr5Ac

ようやく、菅が悪い、歴代厚相・首相が悪い、自治労が悪い、官僚が悪いから中退しつつある「行政の長」
http://www.asyura2.com/07/senkyo36/msg/602.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2007 年 6 月 15 日 10:07:46: 4sIKljvd9SgGs

産経が年金記録紛失で政府が1年前から対応協議との特ダネ?!〜この情報は見出しになるのでは?
http://www.asyura2.com/07/senkyo36/msg/903.html
投稿者 Kotetu 日時 2007 年 6 月 20 日 02:30:22: yWKbgBUfNLcrc

【安倍政権】ついに異例の決断 年金問題の逆風をかわす狙いで国会会期12日間延長、相次ぐ採決強行を有権者はどう受け止める?
http://www.asyura2.com/07/senkyo36/msg/913.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2007 年 6 月 20 日 10:53:10: 4sIKljvd9SgGs

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