★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK36 > 907.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
2007.6.19(その2)
森田実の言わねばならぬ[318]
平和・自立・調和の日本をつくるために【220】
安倍内閣支持率28%(時事通信調査)の衝撃。自公連立政権崩壊の時が近づいている
「累卵の危うき」(枚乗〈ばいじょう〉)
[卵を積み重ねたような非常に不安定で危険な状況]
--------------------------------------------------------------------------------
時事通信社が6月8〜10日に行った世論調査が6月14日に発表された(6月15日付東京新聞朝刊による)。時事調査によると、安倍内閣の支持率は28.8%(前月比10.6%減)、不支持率は48.4%(前月比14.8%増)。
この数字は安倍内閣にとって最悪である。これにより安倍内閣は「危険水域」に入ったといわれるに至った。
こうなった最大の原因は、年金記録漏れ問題への国民の不満・不信の拡大にある。2007年夏の第21回参議院議員選挙に与える影響は大きいとみられているのは当然である。
時事通信社の世論調査は、サンプル数2000,個別面接方式である。有効回答率は67.5%。私も長い間、世論調査研究や選挙研究に取り組んできたが、時事通信社の世論調査はよく参考にしてきた。
時事通信社は調査のやり方を変えずにやってきたほとんど唯一の報道機関である。サンプル数2000、個別面接方式、高回収率のやり方を守り抜いている。
他の報道機関は、経費削減のために、電話調査に変えた。サンプル数を減らしたところもある。電話世論調査には、調査時間に固定電話に出ることができない人々を把握できないという欠点がある。しかも個別面接調査よりも回収率も低い。時事通信社の世論調査の信用度は高いのである。
今回の時事調査で明らかになったことの一つは、内閣支持率における男女差の縮小である。従来は男性において内閣支持率は低く(不支持率は高く)、女性において内閣支持率は高(不支持率は低)かった。小泉政権以来、内閣支持率は「女高男低」だった。それが接近してきたのである。
女性の支持が、前月比10.1ポイント減の29.9%に落ち、不支持率は前月比13.1ポイント増の41.8%になった。女性の支持・不支持率の逆転は初めてである。依然として男性の支持率は低く(27.6%)、不支持率は高い(55.6%)。小泉政権以来、男性のほうが対政府不満度が高い。男性に比べて女性の不満度が低いのは、女性のほうがテレビ、マスコミの影響を強く受けているからであろう(テレビは政府広報機関化している)。
時事調査の数字には、自民党にとってとくに深刻がデータがある。それは地域別調査である。東京23区と政令指定都市の内閣不支持率が45.6%であるのに対し、自民党の支持基盤とみられてきた町村部で50.3%になった。町村部のほうが内閣不支持率が高いのである。これは町村部での「地域保守」が崩壊してきていることを裏づけるものだろう。小泉構造改革が地方・地域を切り捨てた結果である。
政党支持率も徐々にではあるが、変わり始めている。民主党が11.0%と8カ月ぶりに2ケタ台に戻した。自民党は安倍政権下で最低の19.2%に低下した。依然として自民党のほうが高いとはいえ、参院選の国民の投票行動に大きな影響が出る可能性は高い。
時事調査が示したのは、安倍自公連立政権の危機の深刻さである。与野党逆転の可能性が強まってきている。
民主党にとっては千載一遇の絶好機が訪れようとしている。全国の民主党員と民主党支持者が総決起すべき時がきている。参院における与野党逆転、衆院選での政権交代の流れが生まれつつある。このチャンスをものにできるか否か――野党とくに民主党にとっても正念場である。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C03436.HTML
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK36掲示板
フォローアップ: