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(回答先: クラスター爆弾:新条約の交渉に米が同意 イスラエルも(毎日新聞) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 6 月 19 日 11:37:55)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20070619ddm007030047000c.html
【ワシントン大治朋子】不発弾が市民に被害を与えているクラスター爆弾について、米国やイスラエルが「特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)」で禁止条約の交渉入りを決めた。しかし、市民団体の調べでは米国製で最も不発率の高い型の爆弾を、世界7カ国が計3億発以上も保有するなど、「危険」なクラスター爆弾が広く普及しており、実際の禁止交渉は難航が予想される。
米人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)」が情報公開請求などを通じ行った調査によると、米国が陸戦兵器用に開発、1発の親爆弾に計644個の「M77型子爆弾」を搭載するロケット弾を、少なくとも米英独、オランダなど7カ国が保有していることがわかった。保有量が明らかになったのは初めて。
米国防総省が議会に提出した資料によると、M77型は不発率は5〜16%で、米国開発のクラスター爆弾では最も高い。
93年に米会計検査院(GAO)がまとめた調査によると、米陸軍は80年代の生産過程で、同爆弾の約半分(25万発)のねじに構造的な欠陥があり「不発率が5%以上」となっているのに気付いたが、経費削減のためほとんど改善しなかった。
03年のイラク戦争や昨夏の第2次レバノン戦争で米軍やイスラエル軍が大量に使用。今も不発弾で市民が死傷している。
欧州などではライセンス生産されたが、イスラエルは米国から直接譲り受け、日本は米国から購入した。日本やイスラエルの爆弾は、特に不発率が高いとみられる。
米国とイスラエルはクラスター爆弾全般の廃棄に反対してきた。残る5カ国のうち英国は今春、不発率の高い同タイプの使用禁止を決定。独、オランダも「極めて危険」として使用禁止を決定するか、廃棄に向け検討を進めている。
5月末にペルーで開催された「クラスター爆弾禁止リマ会議」でも、不発率の高い同タイプの廃棄は参加国のほぼ一致した見解になっている。
しかし、日本はこれまで同タイプも含めたクラスター爆弾が「戦略上欠かせない」と必要性を訴えており、日本の姿勢が問われている。
クラスター爆弾の廃棄は技術的に難しいうえ巨額の費用が必要で、米国などが廃棄に反対する理由の一つとなっている。
◇「不発率知りながら供与」−−改めて米の姿勢問う調査
HRWは、M77型だけでなく米国製で特に不発率が高いクラスター爆弾の各国の保有状況も調査した。いずれも米軍が湾岸戦争などで多用し、不発弾で米兵自らも死傷してきた爆弾だ。00年2月、米国防総省は米議会に提出した内部文書「不発弾調査」で、M42、46型やCBU87型、ロックアイを「不発弾を多く生み出す原因」と指摘。「一部の例外を除き、部隊は不発弾を多く生む兵器の使用を停止していく」とした。
だが、米軍は再びイラク戦争(03年)でこの4種の爆弾を使用した。イラク軍が「民家をたてに攻撃した」などとして、これらの爆弾を住宅地に撃ち込んだ。今も不発弾で多くの市民が死傷している。
今回のHRWの調査結果は、米国からの譲渡時期は明示していない。しかし不発率の高い爆弾と認識しながら他国に供与することは「危険の拡散」にもつながる。HRWの調査報告は、米国のこうした姿勢を改めて問うものだ。
毎日新聞 2007年6月19日 東京朝刊
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