★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK36 > 807.html
 ★阿修羅♪
大見出し [AERA]
http://www.asyura2.com/07/senkyo36/msg/807.html
投稿者 white 日時 2007 年 6 月 18 日 18:03:20: QYBiAyr6jr5Ac
 

□大見出し [AERA]

 http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20070618-01-0101.html

2007年6月18日
大見出し
内閣支持率が急落し、噴き出したポスト安倍問題。だが、挙がる名は、
たった一人。毒舌キャラで注目される麻生太郎外相だ。
「『総理になっても、連載だけはやめないって宣言させよう』なんて、こちらでは勝手なことを言っているんです」
 福岡県飯塚市で月刊誌「嘉麻の里」を発行している大庭和俊編集長は、麻生太郎氏の首相就任に期待を膨らます。同誌では1985年以来、麻生氏の連載が239回も続いている。
 最初は、読んだ本など身近な話題が中心だったが、中央政界で歩を進めるにしたがって、外交、経済政策、国家観を語るようになった。ローカルスタンダード、ニート、格差、反日デモ、総裁選挙、日本の底力……麻生氏の持論の数々を読むことができる。
 大庭氏はクスクス笑う。
「総理が連載する雑誌なんて考えたらすごいですよね。『嘉麻の里』も、『文芸春秋』にも負けない雑誌になるかなあ」
 麻生氏の地元は、今もあちこちにボタ山が残る福岡県内陸部の筑豊地域。明治以来、麻生家は炭鉱王として巨万の財を築いた「地方財閥」で、嫡流にあたる麻生氏は、79年に衆院議員に初当選した。
 それから30年近く。所属していた宏池会が分裂した際、盟友の河野洋平(現・衆院議長)に従ったため、弱小グループの悲哀も味わった。だが、小泉政権で重用され、自民党政調会長、総務相、外相など要職を歴任。そしていま、ついにポスト安倍の一番手と目されるまでになった。

火中の栗を拾うのでは
 本人も意識してか、ここにきて相次いで著作を発表。飯塚市郊外のショッピングセンターにある書店では、レジカウンター前の「一等地」に、近著『自由と繁栄の弧』と『とてつもない日本』が平積み。といっても、写真の東京の書店の10分の1にも満たない。地元なのに。「外務大臣麻生太郎氏の本!」「ただいま予約受け付け中」といかにも急いで作りました風な手書きポスターも、しょぼさが微笑ましい。
 やっと来たおらが街の太郎さんの出番。広田弘毅以来の福岡出身の総理誕生か、と地元は盛り上がる一方なのかと思いきや……。
 斉藤守史飯塚市長は、
「地元の麻生さん人気は高いですよ。『もし総理になったらどげんなると』なんて尋ねてくる人もいますしね。筑豊は閉山以来ずっと厳しかった。総理になられたら随分と盛り上がることでしょう」
 と期待しつつ、立場を慮る微妙な発言をした。
「でもいまは、安倍内閣の要職にあって、表だった動きはできないのでは」「いまの外相ポストがとても似合っている」
 これからの苦労を思うと、果たしてお坊ちゃまの太郎さんで大丈夫か。親心から喜び一色というわけにはいかない、というのが地元の人たちなのだ。
「太郎ちゃんは首相の器なんやろか、火中の栗を拾うことになってしまわんやろか。(首相となれば)提灯行列をしたいぐらい喜ばしいけれど、心配で心配で」
 複雑な思いをそう話す深町純亮麻生OB会会長(81)は長年、麻生本家の執事的な役割を務めてきた長老の一人だ。麻生氏の父で吉田茂元首相の側近だった太賀吉元衆院議員の秘書を務め、至近距離で太郎ちゃんの成長を見守ってきた。
 麻生氏が政治家を目指した際に、政治のドロドロを知る太賀吉氏は猛反対した。一度落選したときに苦労した様も身近で見てきただけに、深町氏は手放しでは喜べない。

落選でちょい不良に
 3度目の選挙となった83年。麻生氏は当選して当然と思われるなか、まさかの落選を経験する。
「新婚での落選だったから奥さんも苦労されました。『嫁が悪い』なんて言う人もいて。今後のことを話していた時、太郎さんが『滝に打たれたい気持ちだ』なんて言ったこともあった。人生観が変わるほどの挫折だったんです」
 麻生氏の元秘書だった飯塚商工会議所専務理事の上野経世さんは振り返る。だが、これが麻生氏を劇的に変えた。
「落選前の太郎さんは今でいうイケメン。爽やかで、あの世代では珍しく英語も流暢で、一見して普通の人とは違うオーラがあった。でも、落選で泥臭くなった。今では、べらんめぇ口調で、まるで下町のオヤジみたいですからね」
 それまでは宴席で挨拶して回るでもなく、優雅にワイングラスを傾けていたような人が、落選後からは積極的に参加者に声をかけてみんなに溶け込もうと努力をするようになった。ゴルフを始めたのも、このころ。付き合いが増えるだろうから、という理由だった。
 だが、このよもやの落選でイメチェンを図ったことが、「ちょい不良オヤジ」のスタイルを生み、今では街頭に立てば、安倍首相もうらやむ人気者になった。
 今回、地元を歩くと、いろいろな人が「太郎さんの強運」を口にした。落選後の変化も、本人からすれば、追い込まれた上での努力の賜かもしれないが、結果、キャラ立ちしたのは強運のせいなのかもしれない。
 強運を信じているのか、麻生氏は首相目指して一直線な感じだ。
 6月5日の夜の六本木。隠れ家風のバーで麻生氏はマッカランの30年モノのグラスを手に、お気に入りのシガーをくゆらして「いつもの10倍上機嫌」(側近)だった。
「今日はいつもと違う系統の人がきていたね」
「会場からネットに直接情報提供していましたよ」

堀内孝雄も熱唱
 その数時間前、東京プリンスホテルで麻生派の初のパーティーが開かれた。前身の河野派の2倍、2000人以上がつめかけ、会場内は身動きできないほどに混雑し、人が溢れた。「アキバ系」にも人気の麻生氏とあって、携帯電話からネットに接続し、会場の様子をリポートする姿もあった。
 飛び入りで歌手の堀内孝雄氏が麻生氏の祖父、吉田元首相をテーマにした映画「小説吉田学校」の主題歌を歌えば、会場前では「ちょい不良オヤジ 太郎ちゃんの牛乳カステラ」「太郎ちゃんの暴れまがり明太子せんべい」が売られた。さも首相就任が決まったかのような盛り上がりに、「偵察」に出向いた福岡の野党関係者も「面食らった」と驚いた。
 それだけに政権の主、安倍首相の元気のなさが一層際だつ。
 麻生派パーティーの2日前、安倍首相は、渋谷駅のハチ公前で街頭演説に立った。横には塩崎恭久官房長官や中山恭子首相補佐官らが勢ぞろい。急降下した支持率を受けて、年金問題の対応策を力説した。だが、足を止める人は少なく、拍手もまばらだった。
 参院選では改憲を争点に据えようとし、集団的自衛権の研究会を始めるなど、安倍カラー本領発揮の政策を打ち出した途端、年金、松岡利勝前農水相の自殺と、逆風の連続。選挙の争点は年金が前面に押しだされ、改憲はすっかり霞んでしまった。
「選挙の顔になる」と期待され自民党総裁になった安倍首相。だからこそ、参院選で負けるようなことがあれば責任論は免れられず、負けたら即辞任、そしたらポスト安倍は?という文脈だから、麻生氏周辺が盛り上がるのも無理もないのかもしれないが、いまの状況はむしろ自民党内に「出番」を視野に準備体操をしているのが麻生氏しかいないという、党のお寒い状況を映し出すことになっている。
 麻生派はわずか15人。総裁選の出馬に必要な20人の推薦人にも足りない。昨秋の総裁選では69票の議員票をかき集めたが、その後派閥の人数が増えたわけでもない。
 古賀派や谷垣派と、「大宏池会」として合流するのも難しそうだ。52歳の安倍首相から、66歳の麻生氏に時計が逆戻りするのか、オタクには人気でも国民的人気は……など「麻生首相」に懐疑的な指摘は党内外にまだまだある。
 そのあたりを、見守ってきた地元の人だからこそ冷静に見ているのかもしれない。前出の深町氏は、
「太郎ちゃん自身、吉田元首相の孫で、妻は鈴木善幸元首相の娘。オレも、という気持ちになるのは自然なことなんでしょう。でも、その苦労を考えると、よいのか悪いのか。麻生しかいない、というのは困ったこっちゃです」
「地元としては、麻生首相への期待は高まっていますよ。でも、OB会で集まっても、『次は太郎さんばい』なんて人はほとんどいません。身内ですから、太郎ちゃんの苦労を考えるとですねえ。このたいへんな時期になろうもんなら、体を壊しますよ」
編集部 藤生 明、秋山訓子、加藤勇介

 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ      HOME > 政治・選挙・NHK36掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。