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http://amesei.exblog.jp/m2007-06-01/#5617160
アルルの男・ヒロシです。
「みのもんた」という存在について今日は取り上げる。みのもんたが、今年の安倍首相主催の「桜を見る会」に招待されたことは何かの報道で知っており、「東京新聞」にみの氏が安倍首相を応援するコラムを書いていたことは確認しており、私は「不二家」の問題で、みの氏が放言しまくったことを考えると、これは重大なプロパガンダだと思い、看過できないと思っていた。朝早くからやっている番組で、私の余り好きではない宮崎哲弥氏が出演することを知っていたので、見てこなかった。ところが、知人の経済学者のH氏によると、こういう対応は大きな間違いなのである。
H氏の話。「何を言っているんだ。あの番組は、朝のプロパガンダじゃないか。あの番組には昔、世耕広報担当補佐官も出ていたんだ。ということは、政府の意向に従って、番組を作っている。あの番組で報道されていることは、政府の了承の元になされていることなんだ」
なるほど、朝のプロパガンダ(洗脳番組)とはよよくいったものだ。従来、朝の番組といえば、保守的な家庭では、NHKニュース、朝のテレビ小説と続き、子供が多い家庭では、「めざましテレビ」を見、巨人ファンが多い家庭では「ズームイン朝!」を見るという風になっていた。
ところが、みのもんたの参戦によって、政治問題が朝の帯番組で取り上げられることになった。しかも、アナウンサーではなく、タレント司会者のみのもんたによって、それが「料理」される。ここが、普段から「おもいっきりテレビ」の人生相談コーナーを見ている、B層の主婦を引きつけることになる。朝起きたばかりの眠い目をこすりながら見る番組は、脳裏の深層部分の無意識に焼き付けられる、という心理学を応用した考え方があるのかもしれない。
H氏によると、この番組で一番危ないのは、どうやら「8時またぎ」というコーナーらしい。この中でみの氏は、「ほっとけない」という言葉を発する。この言葉を発せられた問題は、「だいたい既に解決策がある程度決まっているらしい」というのである。
なるほど。考えてみれば、みの氏は、政府に雇われたプロパガンディストである。「桜を見る会」に参加して、「政府のサクラ」になることを約束させられたというわけだ。そのような、みの氏の発言には、一見、行政の対応を叩いているように見えて、何かの情報操作が含まれていると見るのは当然だ。みの氏がいうことは、政府の意向である。ということは、年金問題にしても、何にしても、既に問題の着地点が用意されている。その枠内での批判を行っているというのがH氏の見方だ。年金問題でいえば、過去の不始末は問題だが、最終的には、年金をもらえるようになった世代が、「もらえるのか、もらえないのか」というゼロ・サムの問題である。最終的に全額認めるにしたら、消費税を上げるしかない、という結論が用意されている。年金制度は世代間扶助システムだから、今の年寄りを助けるために、次の世代が困るという世代間格差を生み出す。
政府は年金は無くならないとプロパガンダをやっている。ということは、安倍政権がダメでも、次の自民党政権(おそらく麻生太郎だろう)で、解決策を打ち出すということなのかもしれない。あるいは、安倍政権で、裏付けもなく「全額補償」のばらまきをやって、選挙後に消費税上げを行って、次の衆院選で退陣するということになっているのかもしれない。シナリオは幾つか考えられる。H氏の話では、「どのシナリオを取るか、安倍が生き残るかどうかは、安倍政権に幾らの値段が付いているかで決まる。年金の救済に投入する金額は兆単位だろう。そこまでの金額を投入する価値が安倍政権にあるかどうか、という問題だ」という見解を披露してくれた。
重要なのは、みの氏が何を取り上げて、何を取り上げないかを慎重に見極めることである。年金問題では、おそらくは自民党の意向を受けて、過去の不手際で社会保険庁をバッシングして、民営化に持って行くための世論を形成するだろうが、菅氏だけではなく、自民党の首脳レベルも関わっている過去の厚生大臣の責任については軽く触れる程度ではないか。
政府の意向とは、「社会保険庁を民営化し、外資を受け皿に、個人保険をを導入する」という形で、現在の社会保険庁の保険金支払い義務と切り離した新しい年金システムを作るというあたりだろう。確かに、社会保険庁のデタラメぶりを見たり、今の若い世代が年金に何も期待を抱いていないことを考えると、「自己責任型」の導入の可能性は充分にあり得ると思う。
またしても、外資系の参入というシナリオ、民営化した新社会保険庁には、派遣社員が多く送り込まれるわけでもある。既にその片鱗は電話受け付け業務に派遣社員が投入されていることで明らかになった。
それにしてもおかしいのは、この派遣社員の募集が5月下旬から始まっていたらしいことである。私の知る限りでは、この問題が最初に新聞に出たのが、5月24日の朝刊である。すでにこの時点で、(下旬の期間をどのように判断するかによっても違うが)、派遣社員の募集広告が出ていたことになる。要するにすべては仕組まれていたのだ。社会保険庁バッシングには道理はあるが、これもまた一種の「不祥事利用型戦略」である。
社保庁、年金相談急仕立て 増員は素人派遣頼み
2007年06月14日01時01分
http://www.asahi.com/life/update/0613/TKY200706130391.html
いずれにしても、参院選で安倍政権が負けるかどうかは、すでに年金問題に落としどころが設定されているかどうかに掛かっている。自民党が、年金でばらまきの解決策をマニフェストで掲げたら、民主党も野党の悲しさで応じられない可能性がある。しかし、最終的には増税しか解決策がないという性質の問題である。
このように、みの氏の番組は、「朝の洗脳番組」であるがゆえに、プロパガンダに意識がある人こそは、しっかりと見ておくべきなのである。洗脳する側の戦略を知ることが、これに対抗する第一歩なのである。H氏いわく、「陰謀論の弱点は、批判する側の情報をまず吟味しようとせず、自分のモデルに当てはめるだけに満足するところだ。これでは、竹中平蔵のような新古典派の経済学者と一緒になってしまう」ということである。
まずは主婦の気分になって、番組を見た上で、どこがプロパガンダなのか考えていくのは非常に楽しい作業だ、というワケだ。
みの氏は、北朝鮮の難民とされる4人についても、石油を豊富にもって出航してきたことについて、「怪しいですね」と語ったという。プロパガンダ意識で見ている人は、「ほーら、やっぱり、あれは安倍政権の仕掛けた北朝鮮問題利用戦略の一環だ」という風になるけれども、主婦の視点で見ると、「ああ、やっぱりあの人たちは北朝鮮のスパイか、工作員じゃないのかしら。あんなに身体がふっくらして」という考えになるのだという。そうすると、「北朝鮮に強腰の安倍政権の支持率が上がる」というカラクリで世論が形成されていく、というわけである。
いずれにしても、政権交代は公明党が連立離脱するか、衆院選で与党が敗退しない限りはあり得ない。政界再編シナリオもよほどの原動力やアメリカからの働きかけが無い限りはないだろう。小沢一郎が自民党を割って出た時代とはもはや時代が違うと思う。
それはともかく、みの氏を一本釣りして政府広報番組を朝から行う局にTBSが選ばれたのは、おそらく、他の面でTBSが問題を山ほど抱えており、楽天のTBSの買収、資本参加問題が関係していると思う。左翼リベラル的な「ニュース23」と一緒にすれば、バランスがとれているという言い訳もある。TBSよりも私は楽天の言い分が正しいと思う。昨日の日経の夕刊には総務省が、「放送と通信の融合」に本腰をあげるという記事が出ていた。ホリエモンと三木谷は総務省に根回ししないで、独自にこれをやろうとしたので、総務省の逆鱗にふれたのである。
もし、見る時間がなければ、「朝ズバ!」をまとめたブログサイトもある。
お笑いみのもんた劇場
http://montagekijyo.blogspot.com/
朝ズバ!公式
http://www.tbs.co.jp/asazuba/
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TBS井上弘社長の発言集
「日本人はバカばかりだから、我々テレビ人が指導監督してやっとるんです」(2003年)
「テレビは洗脳装置。嘘でも放送しちゃえばそれが真実」(1998年TBS副社長時代)
「NHK受信料を値上げして、その一部を民放にも分配するべき」(2005年)
「社会を支配しているのはテレビ。これからは私が日本を支配するわけです」(2002年社長就任時)
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この「裏読み」鑑賞法は、むろん、「きっこの日記」など暴き系サイトもをきちんと見ている人対象ですけど。
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