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昨日は、新聞休刊日であった。実は昨日のある新聞を待ち望んでいたのだ。そう、先週土日に行われた『朝日新聞』の連続世論調査の第5回目の結果を見たかったのである。もし、内閣の支持率が数ポイント下がり、20数%だったら安倍内閣はもう坂道を転げ落ちるように失速し、参議院選挙の結果はかなり期待できると私は思っていた。今朝、世論調査の結果をみた。内閣支持率は34%、不支持率は48%であった。要注意である。
いつもいうように世論調査でいちばん大切なのは、細かい数字ではない。傾向なのである。朝日新聞の連続世論調査の第1回から第5回までの内閣支持率の変化は、43→44→36→30→34%である。不支持率のそれは、は33→38→42→49→48%である。1ポイント前後なら誤差の範囲内である。しかし、数ポイントとなると、それはもう誤差の範囲内ではない。支持率が30%かそれとも34%というのは、それほど重要なことではない。20数%台に下落していないところが重要なのである。誤差の範囲を超えてわずかながらだが上昇していることも気になる。
先週(6月4〜10日)の安倍内閣のパフォーマンスはどうだったのだろうか。最大の関心事である年金問題について、マイナスとなるような新たな事実が発覚はしたが、プラスとなるような対応があったとは思われない。強いていえば、ドイツのハイリゲンダムで行われたG8サミットである。安倍首相のイニシアチブで2050年までに二酸化炭素ガスの排出量を50%削減することが合意された、と本人はいっている。この点についても同世論調査は尋ねている。
一方、ドイツで開かれた主要国首脳会議(G8サミット)での安倍首相について、「存在感を示した」は34%で、「そうは思わない」の49%を下回った。サミットで首相のイメージがよくなったかは「変わらない」が76%と最多。「よくなった」15%、「悪くなった」3%で、サミットは支持率を大きく回復させるまでの効果はなかった。
安倍首相が先週国内にあまりいなかったことが、支持率の下落を食い止めた最大の原因ということになるのだろうか。皮肉なものである。それにもうひとつの原因は、野党の攻め方にも原因があるのかもしれない。社会保険庁の出鱈目さを追及するだけである。社会保険庁の出鱈目な処理は、自民党の責任ではあったも安倍内閣の不始末ではないのである。これに対する安倍内閣としての対応を問題にしなければ、安倍首相を追い詰めることはできない。最近マスコミ等で、どっちもどっちだと主張する意見も出るになったのはそのせいであろう。
いつもいっているように、安倍首相の首を取りたかったら、安倍首相その人を責めなければならないのである。安倍首相の最大の問題点は、右翼反動性と例の指揮権発動的な言動(永田町徒然草No.442参照)である。また最近指摘しているように安倍首相自身が社労族の幹部でありながら、責任転嫁発言を繰り返していることである。また時代遅れの“赤攻撃的な組合潰し”を行っていることである。これらの点を徹底的に追及していかなければ、安倍首相を追い詰めていくことはできない。朝日新聞の第5回連続世論調査の結果を要すれば、このようなことだと私は思っている。要注意である。野党は浮かれていてはならない。
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