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箕輪登さんのもう一つの遺言となった言葉  ”勇気をふりしぼり、権力にあらがう”
http://www.asyura2.com/07/senkyo36/msg/373.html
投稿者 天木ファン 日時 2007 年 6 月 11 日 08:47:20: 2nLReFHhGZ7P6
 

(回答先: 箕輪登さんの最後の言葉 【天木直人のブログ 6/11】 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 6 月 11 日 08:12:01)

法廷での遺言(『我、自衛隊を愛す 故に、憲法9条を守る―防衛庁元幹部3人の志』より)

……箕輪さんは、地元北海道新聞の取材に応じ、証言直前(*2006/2/27第10回弁論)の2月21日付朝刊の「ひと」欄に、ガウンを着て車椅子に座った写真とともに登場しました。記者は次のように書いています。

 「声が思うように出ない。一言、一言、絞り出すように、命を削るかのように話す。27日が公の場に出る最後と覚悟し、『勇気をふりしぼり、権力にあらがう』。小樽市出身、81歳。」


箕輪登さんの最後となった第10回口頭弁論の証言全文は、上記の本に掲載されています。また「自衛隊イラク派兵差止北海道訴訟」のホームページにおいても見ることが出来ます。
http://www.hg-law.jp/iraq/
http://www.hg-law.jp/iraq/o-prcdgs/10.html

2006年2月27日 (月)
午後1時30分〜4時30分

出席者 原告 17名
原告代理人 43名
被告代理人  6名

北海道新聞2006年2月21日朝刊
北海道新聞2006年2月 28日朝刊



午後1時30分,8階5号法廷にて開廷。
   ○原告 箕輪登氏の本人尋問   尋問調書


箕輪登氏,渾身の力と気力で証言
「かくすれば,かくなるものと知りながら,止むに止まれぬ大和魂」


   事前に新聞で箕輪さんが「公の場に出るのは最後になるだろう」 と言っていたこともあり,法廷には傍聴者が殺到。 入れなくて帰った方,約4時間後の報告集会まで待っていた方 (旭川,滝川など遠方からも)が多数出ました。 原告団17名,弁護団43名出席という,裁判が始まって一番 多い出席数でした。裁判の前後にテレビ映像を含む報道がなさ れました。
  箕輪さんは,主治医の村中敦子医師の付き添い付きで, 50分話して10分休むという形で話しました。目が悪い ので宣誓書は書記官が代読。まさに命を削るような, 思うように出ない声を絞り出すように話し,法廷は聞き漏らす まいとする静寂と緊張に包まれました。
  尋問は,佐藤博文弁護士が,平和への思いや提訴の動機, 専守防衛論,イラク支援のあり方など全般を聞き,大賀浩一弁護士 が,箕輪さんの生い立ち,生きざま信念などについて聞き, 最後に広谷陸男弁護士が総括的な質問をしました。 箕輪さんは,時には手で証言台を叩き,時には国側代理人や裁判官 を指さしながらの,まさに気骨,信念の証言でした。以下,幾つか紹介します。


 小泉首相とは,引退した時に秘書を1人引きとってもらった親しい関係。 その小泉首相相手に裁判を起こした心境は,「かくすればかくなるものと知りながら,止むに止まれぬ大和魂」。 政治家は,私情抜きに天下国家を考えなければならない。

憲法99条の憲法尊重擁護義務について,「天皇又は摂政」 と言い出し「国務大臣,国会議員」のところで,国側代理人を指さし,さらに「裁判官」のところでは裁判官を指さし,しかも 「裁判官」は繰り返し言い,あなたがたが憲法守らないでどうするのかと,全身全霊を込めた証言。

自衛隊は専守防衛を任務とするものであり,そのために命をかけると志願してきたのが自衛隊員だ。僕はこういう自衛隊員を尊敬している。外国に行って戦えとは,どこでも誰も言っていない。小泉首相は,あんまりだ。

(多国籍軍の物資・兵隊の輸送を「安全確保支援活動」の名で行って いることについて)戦前「輸送兵が兵隊なら電信柱に花が咲く」と言 われていた。輸送兵はれっきとした軍隊。これなしに戦争はできない。その一方で,軍隊の中で下劣にみられ軽蔑されていた。だから,軍人は輸送兵に終わりたくない,最前線で戦いたいと思うもの。

(民主党,社民党,共産党の元国会議員が2次提訴で加わったことを聞かれて,両手を合わせて)本当にありがたいことです。

韓国の李承晩大統領と会談したとき,「朝鮮にはまだ虎がいるのか」と尋ねたら,「加藤清正が朝鮮征伐をしたので,韓国には今虎はいません」と言われた。今なお韓国の人々にとっては日本による侵略の傷跡が深いことを思い知った。

箕輪さんが郵政大臣のときの総理大臣鈴木善幸氏が,「日本の防衛は憲法上の制約を受けており,あくまで必要最低限度の軍備で専守防衛に徹する。日本はハリネズミになってもライオンやトラにはならない」と米下院出演説した(昭和55年5月)ことなどを指摘すると,まさに当時の政府の見解であり自民党の見解である,もし鈴木総理が存命なら自分と同じ考えでイラク派兵に反対しただろうとの主旨。

郵政大臣の時に広島の原爆記念館を訪問した際に記帳した言葉は,「戦争とは血を流す政治であり,外交とは血を流さない政治である。日本は永久に血を流さない政治を守るべきである」



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