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問う 2007参院選 この国の岐路 2つのカネ 後手後手の対応不信増幅 【東京新聞】2007年6月25日 紙面から
国に預けた年金保険料が行方不明になる。国民に選ばれた政治家が政治活動のための経費の使い道を明らかにしない。二つの「カネ」の問題で今、国民の政治不信は沸点に達しようとしている。
「未納三兄弟」。振り返れば三年前。参院選を前に国会は、こんな追及の言葉から議員の年金保険料未納問題が急浮上。小泉純一郎首相(当時)の「人生いろいろ」発言も重なって、自民党は民主党に負けた。
再び参院選を控え、社会保険庁の年金記録不備問題に見舞われた安倍晋三首相。さすがに開き直りはなく、矢継ぎ早に対策を打ち出して沈静化に躍起だが、民主党が問題を初めて国会で追及したのは昨年六月。三年前の轍(てつ)を教訓に素早く対応していれば、これほど劣勢に追い込まれる事態は防げただろう。
しかも、今回の不信は未納問題の比ではない。高山憲之・一橋大経済研究所長は「受給者だけでなく保険料を払っている若い人が行政を信頼できなくなる。年金行政最大の危機だ」と指摘する。
ところが、この危機に与党はといえば、昨年来議論されてきた社保庁改革法案を、後から明らかになった今回の問題解決の切り札のように喧伝(けんでん)。同法案成立を理由の一つに国会会期延長に踏み切った。対する野党。問題の所在を明らかにした手柄はあるものの、敵失攻撃が主で「(問題解決に対する)期待の受け皿にはなっていない」(政治アナリストの伊藤惇夫氏)。いずれにしても「政争の具にすべきではない」と唱える安倍首相の言葉がしらけて聞こえるばかりだ。
高山氏は「例えば年金記録の照合作業を総務省管轄の住民基本台帳ネットワークシステムと連携させるなど、政治主導でなければできない解決策を超党派で話し合うべきだ」と提唱するが、与野党双方にそうした余裕はみられない。
「政治とカネ」をめぐっても、政治の対策が後手後手に回っている点は同じ。
安倍首相が就任後まもなく直面したのは、国会議員の資金管理団体が支出する事務所費や光熱費に不透明な金が含まれていた問題だが、首相は「ナントカ還元水」を持ち出したり、官製談合をめぐる疑惑に巻き込まれて窮地に立ち、自殺した松岡利勝前農相を一貫してかばい続けた。
事務所費問題では、民主党も小沢一郎代表の資金管理団体が約十億円相当の不動産を所有していた点を突かれ、問題追及に腰が引けていた。
衝撃度では、過去のロッキード、リクルート両事件などとは異なる今回の問題。だが、細川護熙元首相の政務秘書官を務めた成田憲彦・駿河台大学長は「“小悪”でも政治不信を招く度合いは巨悪と同じだ」と断ずる。
同問題は、五万円以上の領収書添付を義務付けるだけで他の政治団体への支出の付け替えを容認する「ザル法」の成立で幕が下りようとしている。「資金の透明性を失わせることから一歩前進、二歩後退。結局、長期的には不信を増幅させることになる」(成田氏)
「政治とカネ」問題の連鎖には「有権者もある意味マヒしているかもしれない」(伊藤氏)側面がある。しかし、税金による交付金が大半の政党の政治活動に使われている以上、年金問題と同様に敏感でなければならない。
(政治部・参院選取材班)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/scope/CK2007062502027043.html
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