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【私説・論説室から】やはり『趣味』だったか【東京新聞】
2007年6月24日
「趣味の問題だ」−安倍晋三首相は、「骨太の方針2007」に「美しい国へのシナリオ」と副題をつけた理由をこう説明した。なるほどなるほど、そうだったのかと妙に納得した。
この方針は、安倍政権の経済財政改革の基本、少子高齢化の中でいかに経済成長を促すかが目玉だという。目標と課題を羅列しているが、歳出削減、消費税率アップなど、痛みを伴う改革は抽象的に触れているだけだ。しかし参院選前だもの。これも趣味の問題と考えれば、他人にとやかく言われたくない。
そういえば、強引な国会延長もこのたぐいの話か。
参院選前は会期延長なしが通例。延長した時もあるが、自民党は負けている。「失われた年金」、農相自殺、談合の逆風が吹き荒れるなか法案の強行採決も重なり、延長は「百害あって一利なし」と与党も反対していた。
しかし、成果を上げて参院選へと思いこんだ首相は、聞く耳を持たなかった。「裸の王様」(自民党幹部)などとやゆされながら、あえて延長したのも「趣味の問題」としか解釈しようがない。かくして七月二十二日投票は一週間先送り、候補予定者と各選管の悲鳴が聞こえる。
考えてみれば、安倍首相の旗印である「美しい国へ」自体が多分に趣味の領域の表現だ。しかし、この下に打ち出される政策は、国民にとって生活と生命に直結する。好みや感性の問題だからお任せとはいかない。
まずは、安倍政権があまりに醜くなった政治や行政を深く反省して正し、普通の国にできるか。来月二十九日の投票日、「趣味の問題」も含めて、国民が好みだけでなく鋭い目で見て審判を下す機会がくる。 (小林一博)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2007062402026720.html
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