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2007年06月22日
内部告発と行政の責任
昨日21日のブログで内部告発は報われないということを書いた。それは、内部告発者は裏切り者として逆恨みを買い、不利益な処遇を受けこそすれ,決して評価されないからである。
しかし、それ以前の問題として、意を決して行なった内部告発がまったく聞き入れなかった場合はもっと惨めだ。
数日来頻繁に報道されている北海道の食品加工会社ミートホープ社による偽の牛ミンチ出荷問題については、偽装を否定していた社長が、記者会見中に息子である同社取締役にいさめられ、一転して自ら偽装指示をしていたことを認めた。
もはやここまでくれば喜劇の如くであるが、この事件をめぐる一連の報道の中で見逃せないのが、行政側の責任である。すなわち一年も前から社員が内部告発をしていたにもかかわらず、行政がこれを放置していたという。しかもその不作為の罪について、地方政府(北海道庁)と国(農林水産省)が責任をなすりつけあっているのだ。
この醜態を一番詳しく報道していたのは22日の朝日新聞であった。すなわち農水省に、「牛ミンチをつくる際に鶏の皮や豚の内臓を混ぜて増量している」、という具体的かつ明確な告発があったのは、一年以上も前の06年2月であった。しかしその会社(ミート社)が北海道の会社であったから、農水省の職員は北海道庁担当者に資料を渡したという。一方北海道庁担当部は「そんな事実は確認していない」と反論している。
しかもこの国と地方の行政の責任のおしつけあいは、告発の時点でミート社が東京に営業所を開設していたかどうか、それによってミート社の監督責任が国にあるか北海道にとどまるかという、およそ瑣末な責任のがれにまで発展しているのである。
もっと問題なのは、どちらに責任があったとしても、そのいずれもが告発を受けて直ちに調査を行なわなかったという事だ。告発が一年以上も放置されていたのである。この行政の怠慢と無責任さこそ追及されるべきである。意を決して行なった内部告発が聞き届けられない、これこそ問題なのである。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/06/22/#000445
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