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http://t2.txt-nifty.com/news/2007/06/post_d1f9.html から転載。
2007年6月 2日 (土)
[政治][安倍晋三]「年金」で虎の尾を踏んだ「強いリーダシップ」
もう数が多すぎいちいち忘れてしまったけど、とにかく強行採決が普通になっている。あ、国会の話。
与党300議席もあれば、党内調整さえできれば誰が首相でも好きな法案を通せる。それでも、ルンペンプロレタリアート的強者との自己同一感、媚権志向的世論が、キャンキャン喧しい野党をはねつける強行採決イコール「強いリーダーシップ」と支持し(同様の勘違いに「タカ派政治家ほど危機管理に強い」がある)、それに味を占めた与党がまた強行採決を繰り返すという悪循環に陥っている。
これを「安倍カラー」「ぶれない姿勢」「闘う政治家」と評価する向きもあるが、こんなのが「強いリーダーシップ」と評価されるなら、そもそも国会審議なんてやめて、比較第一党が好き勝手やればいいのだが。
だけども、年金騒動で潮目が変わってきた、ようだ。
やっぱり、年金問題というのは財布の話だけにセンシティブで、改正少年法みたいに「よくわかんないけど、良いんじゃない」とはいかない。
制度が複雑怪奇で、素人にはもう理解不能な上、俺を含め30代、40代以下の大勢は、すでに年金破綻が自明であると割り切っているので(天引きでなきゃ、払わないぞ)、根拠もなく「年金は安心です」と言われたところで、猜疑心が増すだけである。
こうした不信が広がったまま、窮地に陥った自民党が、社保庁「改革」法案、年金特例法案を強行採決すれば、そこに見えるのは「強いリーダーシップ」による「改革」姿勢ではなく、急場しのぎの参院選争点ぼかしである。「強いリーダーシップ幻想」「強行採決慣れ」が世論とズレ始めた。
昨年から、自民党は自治労を「抵抗勢力」を位置づけることで、参院選に向け「改革」姿勢をアピールし、併せて民主党の弱体化を狙うという戦術を明言してきた。最近の常軌を逸した日教組攻撃(個人的には日教組の体質は好きではないが)も、この文脈の流れにある。
で、年金騒動についても、混乱の基となった「基礎年金番号設計・導入時の大臣は菅直人民主党代表代行」であり、「自治労とのおかしな労使慣行」をやり玉に挙げるという同様の手法を展開したのだが、この評判がまたすこぶる悪い。
http://www.jimin.jp/jimin/kouyaku/pamphlet/pdf/2007_nenkin.pdf
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/982494.html
http://ameblo.jp/shionos/entry-10035225298.html
基礎年金番号への国民年金番号・厚生年金番号の統合開始(名寄せ)は1998年。当時は小泉純一郎厚生大臣、橋本龍太郎総理大臣。与党の責任を棚上げにして現場を攻めているのだけど、じゃあこの間与党にあったあなた達はどうなの? 管理監督責任はどうなるの? 年金100年プランって何なのよ公明党ってことだ。
小泉純一郎前首相の郵政「改革」では、全逓はもちろん郵政官僚、自民党支持母体である大樹、果ては身内の国会議員までを「抵抗勢力」に仕立て上げ、自身も血を流すような覚悟が喝采を浴びたはず。
同じ抵抗勢力メソッドであっても、こちらはただの現場叩きと責任逃れ。世の中の9割は現場で働いているのである。自らの覚悟をアピールできない抵抗勢力叩きは、反発を招くだけである。23日にはこんなことが国会で飛び出した。→社保庁元長官 天下り先で報酬3億円(http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/06/02/01.html http://www.asyura2.com/07/senkyo35/msg/724.html)。どこが既得権益集団か、まず手をつけるところが違うだろという感じだ。この辺で「強いリーダーシップ」はただのご都合主義と受け取られ始める。
潮目が変わるとすべてが裏目にでるもので、実効性もよく分からないが、天下りを一元化するという公務員法も今国会での成立は断念。ついでに、現職閣僚の自殺という前代未聞の事件まで起きてしまった。
ただ、参院選までまだ2か月弱もある。棚ぼたのような敵失に浮かれていては、潮目なんてあっという間に変わる。どうも、また足下をすくわれるんじゃないの民主党、と思われるところこがアレだが、衆院与党300議席という異常議会のバランスを取るために、せめて参院では野党に奮闘してもらわないとこの国はちょっとまずいところへ行くのではないかと思うというか、もう行っているのかアウアウ。
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