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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070530-00000125-mai-pol
5月30日22時11分配信 毎日新聞
自殺した松岡利勝農相の後任人事が遅れている。安倍晋三首相は当初30日にも決める姿勢だったが、その後「今週中には決めたい」(29日、記者団に)と慎重姿勢に転じた。人選の難しさ以上に、閣僚の自殺という異常事態を機に巨大与党の国会運営があちこちでほころびだし、衆院厚生労働委員会では年金時効停止法案の採決が混乱し、異例の「採決やり直し」をすることになる始末。31日の衆院本会議で社会保険庁改革関連法案成立を見届けるまでは、人事どころではないからだ。世論の受け止め方も気にしなければならず、首相は試練に直面している。
「金曜日(6月1日)までに決めたいと思います」。首相は30日夜、首相官邸で記者団にこう語った。当初は「行政に遅滞があってはならない」と強調。欧州訪問中の天皇陛下が30日夕に帰国するのを待って、同日夜にも新農相の認証式を行うと受け止められていたが、首相自らあっさり方針転換してしまった。
態度が変わった理由は不明だが、適任者が少ないことが最大の原因とみられる。世界貿易機関(WTО)の多角的貿易交渉が本格化する中で「複雑な交渉を理解しているのは松岡氏のほか数人しかいない」(農相経験者)のが自民党農林族の一致した見方。交渉には農家の反発も予想される。自民党の苦戦が予想される参院選の「1人区」は地方の農村地域が多く、影響を考えれば行動力や交渉力が欠かせない。
世論受けする清新さも不可欠だ。内閣支持率が急落し、国会はたびたび混乱。しかも民主党など野党は、松岡氏亡き後の安倍内閣の「問題閣僚」として柳沢伯夫厚生労働相にターゲットを絞った感がある。
民主党の高木義明国対委員長は29日、柳沢氏について「『産む機械』発言もあった。『消えた年金』への不信感、責任のあいまいさを訴えたい」と語り、与党が31日にも衆院本会議での2法案採決に踏み切れば、柳沢氏への不信任決議案の提出で対抗する考えを示した。
野党が柳沢氏の不信任案を提出しても、与党は否決する見通しだが、また混乱する光景を見せることになり、柳沢氏に対する世論のイメージはさらに下落する可能性が大きい。参院選をにらんで、与党内からも「柳沢厚労相は年金不安を払しょくする答弁ができていない」(閣僚経験者)と問題視する意見も出始めている。首相はこうした状況を注視し、場合によっては農相後任人事に合わせて小規模の内閣改造に踏み切る選択肢も残しているとみられる。【竹島一登、西田進一郎】
最終更新:5月30日22時11分
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