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(回答先: 「政治とカネ」 残された疑惑/真相語らぬまま 松岡農水相自殺(しんぶん赤旗) 投稿者 gataro 日時 2007 年 5 月 29 日 17:27:44)
http://www.janjan.jp/government/0705/0705250148/1.php から転載。
ああ慚愧!わが農水相は談合屋献金で潤う 2007/05/26
農林水産省
農林水産省所管の独立行政法人「緑資源機構」をめぐる官製談合事件で、東京地検特捜部は24日、公正取引委員会の刑事告発を受けて、同機構の理事や同機構発注の林道調査などを独占的に受注していた公益法人など4法人の営業担当者ら6人を独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で逮捕した。
官製談合そのものが公務を司るものとして許されざる破廉恥罪であるのはいうまでもないが、もう一つ看過できないことは、松岡利勝・農林水産相がこれらの受注業者から長年にわたって多額の政治資金をもらっていたことだ。所管大臣としてはもとより、議員個人としても即刻引責辞任すべき重大事である。
逮捕されたのは、高木宗男・同機構理事(59)=24日付解任、下沖常男・同機構林道企画課長(56)=24日付総務部付と、受注業者側の橋岡伸守・財団法人「林業土木コンサルタンツ」元環境部長(63)、金子賢治・財団法人「森公弘済会」業務第2部長(64)、谷本功雄・「フォレステック」元技術本部長(64)、杉本こう佑・「片平エンジニアリング」企画営業部技師長(62)。
じつはさる5月8日の参院農林水産委員会で、これらの法人から松岡農水相に多額の政治献金が渡っていたことが明らかになっていた。紙智子議員(共産)が1996年から2005年までの10年間について、松岡農水相の資金管理団体「松岡利勝新世紀政経懇話会」と松岡農水相が支部長をつとめる「自民党熊本県第三選挙区支部」が林野庁関連団体や緑資源機構の受注業者からどれぐらいの献金を受けていたか、官報などをもとに一覧表にまとめ、質問の提出資料として委員会に配付したからだ。
それによると、松岡農水相は林野庁所管の公益法人と表裏の関係にある9つの政治団体から、10年間に1億3184万円の政治献金を受けていた(表2参照)。これらの政治団体は林野庁所管の公益法人の役員が代表者をつとめ、住所も公益法人と同一場所という事例が大半で、事実上公益法人と一体の政界工作部隊である。なかでも「特森懇話会」は渦中の緑資源機構から工事を受注する業者らでつくる任意団体「特定森林地域協議会」の政治団体で、松岡農水相はここからもパーティー券の購入など520万円の献金を受けていた。
また、緑資源機構の談合事件で公正取引委員会の立入検査をうけた疑惑法人とその代表者個人から受けた献金の総額は852万円に上っている(表1参照)。逮捕者を出した林業土木コンサルタンツ、森公弘済会、フォレステックなどの名前が見える。松岡農水相は紙氏の追及に対して、森公弘済会・塚本隆久理事長(60万円)、林野弘済会・高橋勲会長(12万円)からの献金については「個人献金ではあるが、きちんと身をただすべきという考え方で、本年4月に返却した」ことを明らかにした。2人はともに林野庁長官経験者で、同庁出身の松岡農水相の先輩にあたり、01年ごろから団体献金を個人献金に切り替えたらしい。
今国会の焦点の1つは「政治とカネ」だった。「疑惑献金のデパート」といわれる松岡農水相は当初から資金管理団体の事務所経費で追及を受けてきたが、所管公益法人の談合事件までも頬被りするつもりだろうか。有権者としてこんな政治家を国会に送り込んでいるのかと思うと恥ずかしい限りだ。
紙智子氏の提出資料は下表の通り。
紙智子氏と松岡利勝農水相との質疑応答は<次のページ>
農林水産省の写真は、「ウィキメディア」から、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのもとに提供されています。
(赤城隆夫)
次のページはこちら(http://www.janjan.jp/government/0705/0705250148/2.php から転載) ⇒
参院農林水産委員会(平成19年05月08日)での紙智子氏(共産)と松岡利勝農林水産相の政治資金に関する質疑応答は次の通り。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
最初、法案審議に先立ちまして、さきの臨時国会に引き続き、緑資源機構、林道談合疑惑法人及び林野公益法人、政治連盟からの松岡大臣への政治献金の問題についてお聞きしたいと思います。
資料をお配りいただいていると思います。この資料のまず一枚目のところ、林道談合疑惑法人から松岡農水大臣に対する献金一覧というのがありますけれども、今回、新たに九六年から二〇〇五年までの松岡大臣に対する林道談合疑惑法人及び法人代表者からの献金を調べてみたわけです。総額で八百五十二万円に上っています。表で見ますと、〇一年から疑惑法人からの献金は表向きはストップしているんですけれども、代わりに法人代表者からの献金が行われるようになっています。
いずれにしても、このような談合疑惑法人及び代表からの献金というのは返却するというのが、やっぱり談合疑惑を解明する省庁のトップの在り方として当然じゃないかというふうに思うんですけれども、まずこれについて一つお答えいただきたいと。
それからもう一つは、二枚目を見ていただきたいんですけれども、これは林野庁所管の公益法人等と表裏一体の政治連盟からの献金ということなわけです。これも九六年からさかのぼって調べてみたんですけれども、驚くことに総額で一億超えているんですね。一億三千百八十四万円と。この中でも一番下の欄にあります特森懇話会、今回の談合で緑資源機構から事業を受注する業者で組織する任意団体なわけです。特定森林地域協議会の政治連盟で、この協議会は受注実績に応じて会費を年に数千万徴収するという談合受注システムの役割を担っていた疑惑が持たれているわけです。この政治連盟からも大臣は五百二十万円政治献金を受け取っているわけです。これもですね。
それと、さらに、その上の段のところを見てほしいんですけれども、最も政治献金が多い三千二百八十万円を松岡大臣に政治献金をしている全国森林土木建設業政治連盟、この活動の趣旨というのは、林野公共事業の予算拡大運動というのを挙げているわけです。松岡大臣はこの政治献金を受けてこの林野公共事業の予算拡大にどういうふうな役割を果たしてきたのか、この大きく二点について端的にお答えを願います。
○国務大臣(松岡利勝君) 一枚目ですけれども、もう既に十年以前前からいただいていないものはいただいていませんし、〇一年からは一切の団体からも献金は受けてないと。したがってこの五年―七年というのは全く公益法人と今御指摘あった団体からは献金はいただいておりません。
○紙智子君 端的に。
○国務大臣(松岡利勝君) 短いとおっしゃるけど、自分で言うだけ言っておいて人に答えさせないっておかしいですよ。
それで、この森林弘済会の理事長さんというのは私の先輩であります。したがって、森林弘済会というのは団体としてここに献金を受けた事実はございません。したがって、この方はもういつから理事長やっておられるか私も確かじゃございませんが、団体の代わりに個人がやったと、そのような形での献金はいただいてないと思っております。あと、また、これは元、私も役所におりましたから、その先輩や、まあ同僚の方というより全部先輩だと思うんですが、この方々が、献金を個人的な形でいただいた。したがいまして、政治資金規正法に基づいて届け出ておったものがこのようにおまとめになったと、こういうことでございまして、緑資源機構の談合等の疑惑ということにつきましては、これは誠に遺憾の極みだと思っております。そのような意味で、私自身も大変個人的にも遺憾の極みであり誠に残念だと、このように思っております。
したがいまして、この十年前ぐらいの時点で当時の考え方で返すべきものは既に返しておりますが、今回この森公弘済会の理事長さんからの分につきましては、それから林野弘済会の会長さんの分につきましても、これは個人献金ではありますものの、やはりきちんと身を正すべきというふうな考え方で、四月の十二日だったかと思いますが、まあちょっと確かな日付は分かりませんが、既に返却をいたしたところでございます。
それから二枚目のことにつきましては、これはもう政治資金規正法に基づきまして、まあ十年間ですから足せばこういう金額ということになるのかもしれませんが、これはきちんと政治資金規正法に基づいて献金をいただいたものと、それを適切に御報告申し上げたものと、そのようにお答えをしたいと思います。
○紙智子君 今、一枚目のところについては団体も個人も返却しているということですよね。返却をしたということですよね、受け取ったやつについては。
○国務大臣(松岡利勝君) 返却すべきものはしたと。
○紙智子君 ものはしたということですよね。二枚目については、これは政治資金規正法に基づいているから問題はないという回答ですよね。
今まで、やはりKSDの問題にしても日歯連の事件にしても、結局……
○国務大臣(松岡利勝君) 一緒にしないでくださいよ。
○紙智子君 いや、一緒にしないでくれって言うんですけど、公益法人と政治連盟について、代表者も同じ、その場所も同じと。だから本当にコインでいうと裏と表の関係で、裏と表は顔は違っても一つのものだと、同じ。そういうこの表裏一体ということがあのときにも大きな問題になったわけですよ。だからこそ、厚生労働省がその後公私の峻別を行うために全国の実態調査までしているんですよ。
私どもは、全国各地の山林が今荒廃しているという中では、当然、林野の事業の予算の増額ということは、これは否定するものではないですよ。だけど、問題は、こういうふうな形で、言わば政治連盟をつくって、政治家に多額の献金をしながら要求を実現するということが、これがいかがなものなのかというふうに思うんです。
全森建、財団法人の全国森林土木建設業界の活動概要を見ますと、そこに何て書いてあるかというと、政治力の結集って書いてあって、そこで、業界の社会的、経済的地位の向上を目指すため、政治力の結集が必要であることから、全国森林土木建設業政治連盟を創設し、関係団体と強力な連携の下に活発な活動を展開しているというふうに書いているわけですね。
だから、文字どおり公益法人と表裏一体の活動で、公益法人の足らざるところを言わば政治連盟が行っているものだというふうに思うわけですよ。このこと自体、大臣、問題だと思いませんか。
○国務大臣(松岡利勝君) 何度も言いますとおり、政治資金規正法に基づいて、これは認められた範囲で献金をお受けいたしているものでございまして、それ以上申し上げることはございません。
○紙智子君 結局そういう答弁になるわけですよね。
私はやっぱり、松岡大臣自身が元は林野庁におられて、こういう談合のシステムといいますか、それから天下りの役割ということなんかも実は知っていたんじゃないのかというふうに言われても仕方がないと思うんですよ。やっぱり、そういうことを本当に納得いくようにというかちゃんと受け止めて、それに対して正すべきは正すというふうに言わなきゃいけないのが本来の大臣の役割だというふうに思うわけです。
事務所費問題についても、結局、まあ恐らくこの後言っても同じことの繰り返しになると思いますけど、やっぱりそういう一貫した姿勢があるということ自体が私は非常に問題だし、これは国民にとってはとても納得いかないことだというふうに思います。
私は、今日このことだけで時間費やすつもりはないので──いや、ちょっと、答弁求めてないですから、いや、次にだって移らなくちゃいけないので、それはまた次の機会にやりたいと思います。
(赤城隆夫)
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