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新横田基地訴訟:「将来の賠償」却下、2億円減額 最高裁
新横田基地訴訟上告審判決を受けて「不当判決」と掲げる原告側の弁護士=最高裁前で29日午前10時45分、山本晋撮影 米軍横田基地(東京都福生市など)の周辺住民約6000人が騒音被害の賠償などを国に求めた新横田基地訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(堀籠(ほりごめ)幸男裁判長)は29日、2審・東京高裁判決(05年11月)のうち、結審後の「将来の賠償」も一部認めた部分を破棄し、この部分の訴えを却下した。判決により国の賠償責任が確定したが、その範囲は「過去の賠償」に狭められ、賠償額も2審の約32億5000万円から約2億3000万円減額された。
判決は、国の無策ぶりを批判し将来の賠償に一歩踏み込んだ2審を、判例の枠内に修正した。住民が強く願う夜間・早朝の飛行差し止めは22日に決定で上告が退けられており、司法救済の限界を改めて示した。
第3小法廷は判決で、大阪空港公害訴訟の最高裁大法廷判決(81年)を踏襲し「被害状況は変化するから将来の賠償は金額などが特定できず、訴えは不適法」と述べた。判決は5裁判官のうち3裁判官の多数意見。那須弘平裁判官は「2審は将来の賠償の範囲を短期間に限定しており判例に反しない」、田原睦夫裁判官は「判例の基準は狭すぎ見直すべきだ」との反対意見を述べた。
航空機騒音を巡る訴訟では賠償に関し、結審時を基準にそれ以前の過去分のみ認め、将来分は退ける判断が定着している。1審も同様だったが、2審は結審後判決までの約1年間に限り「この短期間で被害に大差はないのに(判例に従うと)結審後の賠償には再提訴が必要。原告の負担も考え、結審時と同内容の賠償が相当」と2億円余を認めた(判決翌日以降の賠償は却下)。国は「将来分の判断は判例に反する」と上告していた。【高倉友彰】
【ことば】新横田基地訴訟 国を訴えた旧訴訟(76〜94年)が過去の賠償だけ認めて確定後、96〜98年に提訴した。国に加え米政府に飛行差し止めを求めたのが特徴。米政府への訴えは分離され04年までに「日本の民事裁判権が及ばない」として住民側敗訴が確定した。国相手では1審・東京地裁八王子支部が02年5月、過去分のみ約24億円の賠償を命令。2審・東京高裁は05年11月「旧訴訟で敗訴しながら補償制度すら設けておらず怠慢」と国を批判、将来分も一部認めるなどして賠償額を32億円余に増額した。
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毎日新聞 2007年5月29日 11時28分 (最終更新時間 5月29日 12時16分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070529k0000e040036000c.html
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