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2007年05月26日
私の怒りの原点は小泉前首相の言動にある
人の行動の原点はとどのつまり感情にある。私が小泉外交に異を唱えた最大の動機は、イラク戦争を支持する表明を行った際の小泉前首相の次の言葉にある。「日本はイラクの復興支援のために最大限の協力を惜しまない」
4年前の3月20日、バクダッドを襲った米国の「衝撃と恐怖」という名の作戦は、日本に原爆を落とした時のように、抵抗する気力を一気に奪うほどの破壊を行えば直ちに降参するだろうという読みで行なわれた。そんな非人道的な爆撃によってイラク人が目の前で殺されている時に、復興援助を口に出し「最大限の支援をする」と自己宣伝する。「あなたがすべきことはこの戦争を今すぐやめさせることだ!」。イラク人犠牲者の傷口に塩を摺りこむこの無神経さ、欺瞞性こそ、日本の政権政党とそれを支える官僚の心の貧しさの原風景である。
その小泉前首相が「農林水産物輸出促進全国協議会」なるものの名誉会長に就任し、都内のホテルに現れて挨拶をしたという記事が26日の各紙に載っていた。国会議員の本業である国会審議にすら姿を見せず、ひたすら私的な観劇や会食を楽しんでいる小泉前首相が人前に姿を見せ始めた。「日本の農産物や食文化を発信することは世界に健康を輸出することだ。世界の人々に日本の食文化が素晴らしいと分かってもらいたい」と身振り手振りで挨拶したという。日本の塩ジャケやイチゴが海外で高く売られている話などを延々と披露したという。
彼の政治家としての経歴の中でおよそ農林水産関係に深く関わったという話は聞かない。彼は大蔵族議員であり、厚生労働大臣経験者だ。そしてなによりも郵政大臣経験者として郵政改革に命をかけると叫んだ。首相になっては49カ国を外遊し、引退後は経団連企業から20億円をあつめて外交シンクタンクをつくり、そこの名誉顧問となって中東外交をすると意欲を見せていると報じられた。拉致問題についても、参院選後に強行される消費税引き上げについても、すべては小泉政治の負の遺産である。そのような難しい問題については一切語らない。自分に不利になる問題は避けて通る。そして誰もが話せるような「日本の食文化は素晴らしい」などという当たり障りのない話を得意げに話す。「くわせもの」小泉前首相の真骨頂がここにある。
そしてそれを許し、記事にして放任するメディアとそれを読んでやり過ごす我々の心のどこかには、同じような「くわせもの」の心が潜んでいるのではないか、そういう気がする。もちろん私の心にも。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/05/26/#000392
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