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外交を行う者の覚悟と責任の重さ【天木直人のブログ】5/25
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投稿者 天木ファン 日時 2007 年 5 月 25 日 15:56:29: 2nLReFHhGZ7P6
 

2007年05月25日
外交を行う者の覚悟と責任の重さ
     

  外交の失敗によって戦争が起きることもある。その意味で外交は国民の運命を左右する厳粛な仕事である。それを任された者はその責任の重さに畏れ、謙虚にならなければならない。責任の重さを実感し覚悟をしてかからなければならない。
  しかし世界でもまれな平和国家日本の外交は、そのような緊迫感を持たなくても誰もが勝手に出来るようだ。二人の外交担当者の次の言動はその典型だ。
 月刊ファクタという雑誌に麻生外相のインタビュー記事が出ていた。人のよさそうな麻生大臣であるが、吉田茂の孫という立場ではつい格好をつけたがるようだ。言葉が勢い勇ましくなる。その結果発言が乱暴になる。最近の日中関係について触れた件である。日本は中国との外交で卑屈になる必要はまったくない。しかし今や国際的に影響力を増しつつある中国を、いたずらに貶めたり、軽んずるような言葉は、自らの自信のなさの裏返しのようでいただけない。麻生大臣は言う。
「(日中関係の改善を中国側が示した事について)・・・ああ、来たな、と勘が働いた・・・だって海外からの対中投資は、前年(05年)は日本以外は平均でマイナスですよ。ここで日本の投資がとまったらとてももたん、と経済がわかる奴なら絶対にそう思うと踏んだ・・・李肇星(当時の外相)に「私は日中友好には興味がない」と切り出した・・・続けて「仲良くして損したら話にならん。日中共益が目的であって友好は単なる手段じゃないか」と言った。(意気投合したのは)それがきっかけですかね。中国はなかなか本音をしゃべらない国です。でも(もってまわった言い方をせず、すぱっと言えば相手も)すぱっと言いますよ。李肇星はそこそこ英語もできるし・・・」
 勇ましい事をメディアに言いたい気持ちはわからないではないが、麻生さん、相手がいないからと言ってそこまで格好をつけてはだめだ。李肇星は駐国連大使、駐米大使を経て外務大臣になった外交官ですよ。中国きっての米国通であり英語の使い手である外交官ですよ。あなたの英語がどの程度か知らないが、「そこそこ英語ができる」とは格好つけ過ぎだ。
 もう一つの例は、小泉前首相の秘書官であった飯島勲氏が「実録小泉外交」(日本経済新聞社)なる本を最近出版した事についてである。その前に出した「小泉官邸秘録」(日本経済新聞社)があまり外交に触れていなかったので、その批判に答えるためにも外国に絞って書いたという。しかしこれがまた全く内容のないものである。私が最も知りたかった訪朝の件については、「交渉が継続中であるから何も書けない」と逃げ、どこのホテルが一番良かったかとか、どこの景色が一番美しかったか、などという、小泉前首相の5年半で行った49カ国の外遊の同行者が書いたガイドブックなのである。
何が実録小泉外交なのだろう。もっともこれが小泉外交のすべてであったというのなら合点がいく。


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