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http://www.janjan.jp/media/0705/0705205817/1.php から転載。
【SUNDAYウォッチ】憲法改正で波立つ永田町 2007/05/21
憲法改正に道を開く国民投票法が成立し、イラク特措法の延長が衆院を通過した。集団的自衛権の行使に向けた研究会もスタートした。あえて紋切り型の表現をすれば、先週は「大きく右にカーブした」1一週間だった。
「日曜ニュース特集」は憲法をじっくり考えた。そのなか小沢批判を続ける民主党の枝野氏が参院選後の「お家騒動」を予告するなどした。憲法改正をめぐっては永田町も波立っているようだ。
◇ ◇ ◇
■報道2001(フジテレビ)
●憲法改正と参院選
ゲスト:中川昭一(自民)、斉藤鉄夫(公明)、松本剛明(民主)、小池正晃(共産)、阿部知子(社民)、亀井静香(国民新)
安倍政権は戦後レジームの脱却を進めているが、その中に憲法も入ってくる。(憲法改正は)参院選の争点。(国民投票法は)安倍内閣が8ヶ月でできたこと。憲法は国民の間でチェックすべきだと思う〜中川昭一氏〜
天下りをやめさせて医療や年金などに使う。憲法については与野党の争点にすべきではない。(といっても)我々は何がなんでも(憲法改正が)できないというわけではない〜松本剛明氏〜
(参院選は)貧困と格差が2大テーマ。安倍政権とは、あの戦争とは何だったのかをいえない人たちの集まり。戦前に復古する危険な内閣だ〜小池晃氏〜
3年間じっくり議論しましょう。争点ではなく冷静に議論するのが先〜斉藤鉄夫〜
ちょっと荒っぽい。こんなことをしたら憲法改正が遠のく。中味がわからない。憲法改正する雰囲気だけ作っていこうとしている。極めて安易な国民の心理を利用して負けそうな選挙を勝とうとしている。(改憲に慎重な公明党に向かって)連立を解消した方がいいんじゃないの?〜亀井静香〜
国民より先走って改憲改憲と口走っている。でも国民にどこを変えるんだと言えない。国民不在。変えるか変えないかは国民が決める〜阿部知子氏〜
――
番組評価
ゲスト:★★★
MC回し:★★
映像と演出:★★
◇ ◇ ◇
■関口宏のサンデーモーニング(TBS)
●たてこもり男
●少年、母親を殺害・切断
●大阪湾、世田谷、大阪府野瀬町、相次ぐ殺人事件
こういうことがあると繰り返しテレビで報道する。それが連続(発生)を助長していないか〜幸田真音・作家〜
(維新戦争で自害した)会津白虎隊は17歳だった。時代にもみ潰されていった。(これに対して)心の弱い人は強制された方が楽と考える。究極は「戦争がないから人を殺せない」などとなる〜寺島実郎・日本総研理事長〜
少年犯罪の専門家が言い出したことは、「サカキバラ、宮崎勤を英雄視する傾向がある」。報道する我々も気をつけなければならない〜岸井成格・毎日新聞特別編集委員〜
●国民投票法成立
●イラク特措法延長、衆院通過
●党首討論
●集団的自衛権、研究会初会合
集団的自衛権は集団的喧嘩権。1人でやるか皆でやるか。カイ憲の「カイ」は破壊の「壊」だ。研究会に反対の人を入れないのは何なのか〜佐高信・評論家〜
時代の空気の作り方。同盟関係は危険な歴史を持っている。日米同盟だけしっかりしていれば安心という考えは、歴史からとんでもないシッペ返しをくらう〜寺島実郎氏〜
小泉さんの時から世界の日米同盟といい始めた。これは危険〜浅井信雄・国際政治学者〜
●パキスタンで反ムシャラフデモ、衝突
●イラク政策、米に変化
アメリカが追い詰められた。イランとは話をしないと言ってたのが、イランの協力を必要とするようになった〜浅井信雄氏〜
世界は脱「9・11」に向かっている。ところが皮肉なことにペルシャ湾北側にシーア派ゾーンができた〜寺島実郎氏〜
(米外交戦略の)建て直しが東アジアに来ている。アメリカと北朝鮮は急速に変わって(接近して)きている。日本は拉致を抱えて6カ国協議をどうするのか〜岸井成格氏〜
――
番組評価
ゲスト:★★★
MC回し:★★★
映像と演出:★★★
◇ ◇ ◇
■徳光のザ・サンデー(日本テレビ)
●女子空手、小林由佳さん
●たてこもり男
●少年、母親殺害・切断
●週刊男前ニュース
〜国内外のハンサムな男性の活躍を追う企画〜
ベッカム、楽天の青山投手
――
番組評価
ゲスト:★★
MC回し:★★
映像と演出:★★
◇ ◇ ◇
■日曜討論(NHK)
●憲法とどう向き合うか
ゲスト:西修(駒沢大学教授)、大嶽秀夫(同志社女子大学教授)、今井一(ジャーナリスト)、井口秀作(大東文化大学教授)
「どうみる国民投票」「集団的自衛権」「今後の憲法論議」をテーマに討論した。
――
番組評価
ゲスト:★★
MC回し:★★
映像と演出:★★
◇ ◇ ◇
■サンデープロジェクト(テレビ朝日)
●おたかさん「護憲節」炸裂
ゲスト:土井たか子(前社民党党首)
田原:憲法改正を参院選の争点にする、という安倍さんを見てどう思う?
土井:憲法がわかってない。99条で尊重・擁護の義務がある。内閣総理大臣に(憲法)改正の権限はない。安倍さんは総理になる前から憲法と教育を抜きん出て言っておられた。だがお考えのほどは伺っていない。
田原:なぜ憲法9条は変えないほうがいい?
土井:武力によって平和は作れない。軍事力によって平和を作れると思っているのがブッシュさん。イラクは平和どころの騒ぎではない。泥沼は深くなっていく一方。
田原:日本人の手で憲法を作ろうというのが安倍さん?
土井:日本が作った草案は大日本帝国憲法とかわらなかった。民主主義、主権在民、憲法になくてはならないテーマがなかった。
解釈改憲に歯止めをかける(新)憲法を作った方が…?
土井:集団的自衛権の行使はできません、とうのはこれまでの政府解釈だった。それをできるようにしましょうという。政府がコロコロ(憲法解釈を)変えることができるようになったら立憲政治が成り立ちませんよ。
●国民投票法案の舞台裏
〜参院選までは小沢さんのもとでやります〜
ゲスト:船田元(自民)、枝野幸男(民主)
自・民が協調して進めていた「与野党協調の国民投票法案」。安倍首相が「参院選の争点にする」と言ったことから、民主党の小沢代表が反発し、結局与党案の強行採決となった。
国民投票法案を自・民を代表して練り続けてきた船田氏と枝野氏が立憲政治への思い、党首への不満を語った(以下、要約)―
【船田氏】
どっち(安倍、小沢)もいただけない。安倍さんも前のめりにならないで遠くから見守ってほしい。戦争に対する反省が軽くなっている。靖国問題とか慰安婦問題とか。戦後レジームのいい部分もある。良いものは良い。しかしここはなおそう。仕分けをする必要がる。そういうことを踏まえたうえでの改正論議ならいいんだけど、その精神が揺らいでいる。
【枝野氏】
安倍さんが挑発し、小沢さんが乗った。夏の参院選挙までは小沢さんのもとでやります(参院選が終わったら、民主党恒例の「お家騒動」が勃発するということか)。
どんな政権ができてもこの憲法でやりましょうというのが憲法。だから与野党一致する必要があった。安倍さんは「憲法、憲法」と叫ぶことで自分の求心力を高めようとしている。
●裁判員制度の落とし穴
〜映像リポート〜
――
番組評価
ゲスト:★★★
MC回し:★★★
映像と演出:★★★★
(竹谷昇)
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