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安倍首相の「靖国神社への真榊料の奉納」に関する質問主意書 一問一答 = 辻元清美
http://www.asyura2.com/07/senkyo34/msg/881.html
投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 5 月 18 日 18:33:04: mY9T/8MdR98ug
 

http://www.kiyomi.gr.jp/blog/2007/05/18-1282.html

右の質問主意書を提出する。

平成一九年五月一〇日

提出者  辻元清美

衆議院議長  河野洋平殿

安倍首相の「靖国神社への真榊料の奉納」に関する質問主意書

二〇〇七年四月二〇日、安倍首相は靖国神社への参拝について「外交問題、政治問題になっている以上、行く行かないということは言うべきではない」と発言し、参拝の有無は明言しない方針を示していた。

五月八日、四月二一日〜二三日に行われた靖国神社の春季例大祭で、安倍首相が「内閣総理大臣 安倍晋三」名で「真榊料」として五万円を奉納した、と新聞各紙が報じた。神社本庁の関連団体が発行する機関紙「神社新報」も、四月三〇日号で「安倍総理から真榊/安倍晋三首相は、春季例大祭にあたり真榊一基を奉納した。靖国神社から例大祭参列の案内を受けて、安倍首相から申し出があり奉納されたもの。/木札には『内閣総理大臣』と肩書きが付けられた。首相による真榊の奉納は、中曽根元首相以来。」と報じている。

これに対し安倍首相は、同日の記者会見で「国のために戦って亡くなられた方々に敬意を表し、ご冥福をお祈りし、尊崇の念を表する、その思いを持ち続けていきたい」「靖国神社にかかわることが外交問題化、政治問題化している以上、お供えものを出した出さないということについては申し上げない」「そういうコメントに対して私が申し上げることの結果、むしろ外交問題になるのではという観点から申し上げない」と答えた。

しかし安倍首相の記者会見に先立ち、塩崎恭久官房長官は「首相の私人としての事柄であり、政府としてコメントすべきではない」と述べた上で、供え物の費用が安倍首相の私費で支払われたことを認めた。

安倍首相が言うように、政治家と靖国神社とのかかわりについては、まさに外交問題化・政治問題化している争点である。このような事柄について閣内の対応が統一されていないことは、国内外での不信を招きかねない。同日、韓国外交通商省が「大変遺憾だ」とする論評を発表しているが、これは本件が政治問題化・外交問題化したと考えられる。さらに今後、各国との新たな外交問題に拡大する可能性もある。靖国神社と政治家とのかかわりについて、安倍首相、そして日本政府の認識を問う必要がある。

また、四月二六日、昭和天皇の侍従をつとめた卜部亮吾侍従の日記の内容が公開された。日記には、「靖国神社の御参拝をお取りやめになった経緯 直接的にはA級戦犯合祀が御意に召さず」(二〇〇一年七月三一日)と記されていることも明らかになった。公開された史料に対する政府見解が注視されている。

従って、以下、質問する。


一 《奉納》についての塩崎官房長官の見解

1 安倍首相が「真榊料」として五万円を奉納したのは事実か。あらためて、塩崎官房長官の見解を明らかにされたい。

2 安倍首相が「真榊料」として奉納するにあたり、「内閣総理大臣」の肩書きを使用したのは事実か。あらためて、塩崎官房長官の見解を明らかにされたい。

<一の1及び2並びに三について>

お尋ねは、安倍内閣総理大臣の私人としての行為に関するものであり、政府としては事実関係を把握していない。


3 安倍首相が奉納した「真榊料」五万円は公費の流出ではない、ということは事実か。あらためて、塩崎官房長官の見解を明らかにされたい。安倍首相は国民に対し「お供えものを出した出さないということについては申し上げない」と述べているが、塩崎官房長官はどのようにして公費の流出でないことを確認し、公表しえたのか。いつ、誰に、どのように確認したのか明らかにされたい。

<一の3及び二の2について>

お尋ねについては、政府部内において、御指摘のような公金を支出した事実がないことを確認したところである。


4 塩崎官房長官には、真榊料の奉納を認めた場合は、たとえ私的な奉納であったとしても、「外交問題化、政治問題化」するという認識はなかったのか。そうした認識があった場合、それでも安倍首相の奉納を認める判断をした政治的根拠を示されたい。

<一の4及び二の1について>

塩崎内閣官房長官が、安部内閣総理大臣が靖国神社に対して奉納したことを認めた事実はない。


二 《奉納》についての安倍首相の見解

1 安倍首相は国民に対し「お供えものを出した出さないということについては申し上げない」と述べているが、官房長官は「私人として」奉納したことを認め、「お供えものを出した」としている。これは、閣内不一致ではないのか。安倍首相の見解を明らかにされたい。

<一の4及び二の1について>

塩崎内閣官房長官が、安部内閣総理大臣が靖国神社に対して奉納したことを認めた事実はない。


2 安倍首相は国民に対し「お供えものを出した出さないということについては申し上げない」と述べているが、「実は公費で出したのではないか」という疑いを払拭するためにも、私費であることを証明すべきではないか。安倍首相は「真榊料」として五万円を奉納するにあたり、いつ、誰に、どのように指示したのか。靖国神社からの領収書は誰宛てとなっており、どのように会計処理されたのか。すべて明らかにされたい。

<一の3及び二の2について>

お尋ねについては、政府部内において、御指摘のような公金を支出した事実がないことを確認したところである。


3 安倍首相には、真榊料の奉納が明らかになった場合は、たとえ私的な奉納であったとしても、「外交問題化、政治問題化」するという認識があったのか。それとも、たとえ明らかになったとしても、首相自身が否定も肯定もしなければ、「外交問題化、政治問題化」することはないという認識か。

4 安倍首相は「そういうコメントに対して私が申し上げることの結果、むしろ外交問題になるのではという観点から申し上げない」と発言しているが、「靖国神社にかかわること」について安部首相が否定も肯定もしないことが、外交問題になっていると考えられる。安倍首相は、否定も肯定もしない首相の姿勢が外交問題になっているという認識を持っているか。

5 安倍首相は、首相による以下の行為は「外交問題化、政治問題化」するものであるという認識か。

(1) みたままつりへのちょうちん奉納

(2) 靖国神社への玉串料の奉納

6 安倍首相は「靖国神社にかかわることが外交問題化、政治問題化している以上、お供えものを出した出さないということについては申し上げない」と発言しているが、「靖国神社にかかわること」が原因で発生した「外交問題」「政治問題」とはいつ、どこで発生した、どの事柄を指しているのか。具体的に示されたい。

7 安倍首相は「そういうコメントに対して私が申し上げることの結果、むしろ外交問題になるのではという観点から申し上げない」と発言しているが、ここでいう「外交問題」とはどのような事柄を想定しているのか。具体的に示されたい。

<二の3から7までについて>

お尋ねは、いずれも安倍内閣総理大臣個人の認識に関するものであり、政府としてお答えすることは困難である。


三 《「神社新報」記事》についての安倍首相の見解

1 「安倍晋三首相は、春季例大祭にあたり真榊一基を奉納した。」とする当該記事に間違いはあるか。安倍首相の見解を明らかにされたい。

2 「靖国神社から例大祭参列の案内を受けて、安倍首相から申し出があり奉納されたもの。」とする当該記事に間違いはあるか。安倍首相の見解を明らかにされたい。

3 「木札には『内閣総理大臣』と肩書きが付けられた。」とする当該記事に間違いはあるか。安倍首相の見解を明らかにされたい。

<一の1及び2並びに三について>

お尋ねは、安倍内閣総理大臣の私人としての行為に関するものであり、政府としては事実関係を把握していない。


四 《韓国外交通商省の論評》について

1 本件について、塩崎官房長官は「外交問題化、政治問題化し」たという認識か。

2 本件について、安倍首相は「外交問題化、政治問題化し」たという認識か。

3 本件について、日本政府は「外交問題化、政治問題化し」たという認識か。

<四について>

御指摘の論評が発出されたことは承知しているが、政府としては、引き続き、韓国との間で相互理解と信頼に基づく未来志向の友好協力関係を構築したいと考えている。


五 《安倍首相の発言》について

日本占領下のインドネシアで慰安所を経営し、BC級戦犯として有罪判決を受けた後、獄死した「櫻クラブ経営者」は、「国のために戦って亡くなられた方々」であるという認識か。安倍首相の認識を示されたい。

<五について>

御指摘の安倍内閣総理大臣の発言は、戦没者一般について述べたものであり、特定の個人について述べられたものではないと承知している。


六 《卜部侍従の日記》について

1 昭和天皇が靖国神社参拝を取りやめた背景に、A級戦犯が合祀されたという歴史的な経緯と昭和天皇自身の意思があったと、塩崎官房長官は認めるか。

2 昭和天皇が靖国神社参拝を取りやめた背景に、A級戦犯が合祀されたという歴史的な経緯と昭和天皇自身の意思があったと、安倍首相は認めるか。

3 昭和天皇が靖国神社参拝を取りやめた背景に、A級戦犯が合祀されたという歴史的な経緯と昭和天皇自身の意思があったと、日本政府は認めるか。

<六について>

お尋ねは、個人の日記における記述に関するものであり、政府としてお答えすることは困難である。

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