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2007年05月14日
クラスター爆弾禁止についてもう一度だけ書く
私はクラスター爆弾を禁止しようとする国際会議の動きに関し、1月23日と2月25日のブログで2回取り上げた。それは毎日新聞がこのクラスター爆弾について熱心に取り上げている事に敬意を表するからである。そして、平和外交を唱える日本こそこの非人道的な武器禁止に熱心であるべきなのに、米国に気兼ねして消極的な態度をとり続ける外務官僚のふがいなさを批判したいからだ。
5月13日の毎日新聞「STOPクラスター」は、外務省の中根猛部長(大使)とのインタビュー記事を載せていた。それを読んでもう一度だけこの問題について書かざるを得ないと思った。
私と読者との決定的な違いは、こと外務省に関することについては、外務官僚の考えている事が私には手に取るようにわかることである。この中根猛部長は私の5年後輩である。入省したばかりの頃、同僚と一緒に、まだ駆け出しの外務官僚であった私たちのところに、「今年入省した者です」と挨拶まわりに来ていた彼を昨日の事のように思い出す。彼はドイツ語の専攻であり、米国語の私と一緒に仕事をする機会はなかったが、職場ではよく顔をあわせていた。局長待遇である軍縮不拡散・科学部長にまでなったということは、それなりに出世したということだろう。とりたてて鋭いわけではなかったが、どこかあつかましくて自己主張をする、そういう者が、そこそこの出世をするのが外務省である。
その中根部長が毎日新聞とのインタビュー記事で、日本がクラスター爆弾禁止に消極的と言われていることについて、「いわれなき非難」と反論したという。「よく言うよな、中根」と苦笑せざるを得なかった。
彼の言葉はさらに続く。「会議へ出て日本の主張をするのが建設的」であるので、出席する方向で「前向きに検討している」が、「米露中などの大量保有国が参加していない」から「性急に条約が出来ても何のための国際的な約束かわからなくなる」、「全面禁止に進む事には懸念がある」、「全面禁止は受け入れられない国が多く、実施は難しい」などと毎日新聞のインタビューに答えているのだ。そんな言い訳をしているから批判されるのだ。どこが「いわれなき非難」なのだ。
そう言えば5月14日の朝日新聞は元ジュネーブ軍縮大使で現衆議院議員である猪口邦子氏とのインタビュー記事を載せていた。あれほど平和外交を売り物にしている学者が、そして軍縮大使として平和外交に貢献したと自慢している元軍縮大使が、クラスター爆弾禁止問題については、「まずは日本が会議に出席した事自体を評価したい」などと、外務省と瓜二つの模範答弁をしている。自分の本心を殺し、政府弁護の官僚発言を行う。見事な御用学者の姿がそこにある。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/05/14/#000377
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