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パワハラ許さない! 現職女性自衛官が国賠提訴 2007/05/11
http://www.janjan.jp/area/0705/0705100246/1.php
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北海道の航空自衛隊通信基地の女性自衛官(21歳)が、上司に強姦まがいの行為をされ、しかも被害者である彼女にいじめ・退職強要などのパワーハラスメントが半年以上にわたって行なわれた問題で、女性自衛官は、5月8日、札幌地裁に慰謝料1000万円と、退職前提の消化として意思に反して取らされた年休の賃金相当額について、国家賠償請求訴訟を提起しました。
私は彼女の訴訟代理人です。代理人はほかに3名います。彼女のお父さん(東京在住)が、彼女に北海道・札幌の弁護士を紹介しようと、東京の法律事務所に相談。その事務所がイラク派兵差止訴訟・自衛隊員・家族の110番をやっている私の事務所を知っていたので紹介し、私に繋がったという経緯です。
この裁判は、驚くべき自衛隊の職場実態、女性自衛官への人権侵害、自衛隊幹部の反人権思想を告発するものとなります。提訴直後の自衛隊の対応に、それがもう表れました。
提訴当日は有給をとっていた彼女ですが、翌朝出勤した時、勤務場所を現在の本部の庶務から、庁舎内で「奥」とか「倉庫」といわれている6畳ほどの何もない部屋に行け、と命令されたと、朝、電話が入りました。しかも、その理由が「お前は部隊の業務を滞らせているから」。彼女は、それまできちんと仕事をしていて文句1つ言われたことはないし、昨日は年休を取り、外出許可をもらって出ているのだから「業務ができていない」と言うのは濡れ衣だと怒り心頭です。
私は、なぜ配置換えかを上司に理由を問い質して記録すること、弁護団も対応するから落ち着いて行動すること、提訴のコメントで「現職で裁判を行うことがどれだけ難しく、また、どれだけ大変かは理解しているつもりです」と啖呵(たんか)を切ったのだから頑張れ、とアドバイスしました。
彼女は猛烈に抗議したようです。その結果、今日(9日)のところは「棚上げ」になり、配置換えは実行されていないとのことです。改めて現職のまま裁判を闘うことを決意した彼女の勇気と行動力に、私自身励まされる思いです。
防衛省昇格、イラク特措法延長法案など、海外で戦争をする状況になりつつある中、軍隊は本質的にこういう問題をはらんでいるのだ、こういう軍隊を外国に出して殺戮(さつりく)行為に従事させるのか、という問題提起にもなっていると思います。
以下に訴訟当事者(女性自衛官)の記者会見声明を転載します。
◇ ◇ ◇
本日、私は、自衛隊を相手とする国家賠償請求訴訟を起こしました。
最初に申し上げたいのですが、加害者には家族があります。今回の事件で、ご家族には何も非はありません。マスコミ関係者の皆様にお願いしたいのは、加害者の家族に迷惑をかけるような報道やインタビューは決して行わないでほしいということです。私には、加害者のお子さんと同じ年の弟がおります。私はご家族のことを大変心配しております。ですから、ご家族に対する報道は控えるよう重ねてお願い申し上げます。
私の事件は、民主主義の国において、決して許されないことです。加害者、そして部隊の上司が私に行った数々の行為は、私の人権や女性としての尊厳を著しく踏みにじるものでした。
私は、現在21歳です。現職のまま裁判で闘うことを決意しました。現職で裁判を行うことがどれだけ難しく、また、どれだけ大変かは理解しているつもりです。私は加害者や上司を許すことができませんでした。被害者に対する陰湿な嫌がらせや、退職に追い込み、被害者が泣き寝入りする現状があってはなりません。私は現職のままたたかい、そして勝ちたいと思います。裁判所には、公平な裁判をお願いします。自衛隊には、事実を確認して、一刻も早く私の働く環境を整備することを強く要望します。
今回、国家賠償請求という裁判を起こすまで、大変な苦労をしました。父や北海道合同法律事務所の佐藤弁護士のサポートがあり、裁判を起こすことができました。大変感謝しております。
私は、通信制大学に通っています。事件後約8カ月の間、上司に陰湿な嫌がらせを受け、通信制大学に通わせないと脅されたり、1人孤立させられたりしましたが、つらくなったりした時には勉学に励みました。「働きながら学ぶという尊さ 働きながら通教生としての奮闘 働きながら大学生としての勉学 これほど美しく これほどすばらしき人生はない」。大学の月刊誌の表紙に書いてあった言葉ですが、この言葉に励まされました。
私は、私の人権と女性としての尊厳を取り戻すため、国と闘いたいと思います。3年前、自衛隊に入隊したころ、私は自衛隊に対する大きな期待と夢を持っていました。今でも私は自衛隊に期待をしております。それは、今後自衛隊が社会常識が通用する普通の組織となり、女性が安心して働ける職場になれるかどうかにかかっていると思います。
最後に、私が立ち上がることで、同じ体験をされた方に勇気と希望を与えることができればと思います。本日は、お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございました。
2007年5月8日
原告
(佐藤博文)
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