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【朝日新聞社説】安倍首相がかつて掲げた勇ましい右寄りの課題は、実行することはむずかしい ジレンマから抜け出す道はない
1 :春デブリφ ★ :2007/05/09(水) 02:23:03 ID:???0
靖国神社の春季例大祭で、安倍首相が神前にささげる供え物を出していた。「真榊(まさかき)」と呼ばれる
サカキの鉢植えだ。「内閣総理大臣」という木札が付けられていた。首相の奉納は中曽根元首相以来約20年
ぶりのことである。
政府は、首相のポケットマネーで払い、私人としての事柄だから、「コメントすべきことではない」(塩崎
官房長官)という立場だ。
首相の肩書で、神事に使う供え物を奉納し、神社側も「お気持ちを示されたのだと思う。ありがたい」と
歓迎している。これが「私人としての事柄」とは、なんとも奇妙な話である。
政教分離の原則から疑問があるのはもちろんのこと、忘れてならないのは靖国神社の性格だ。
靖国神社は、隣国を侵略し、植民地化した戦前の軍国主義のシンボルだ。その歴史はいまもなお神社内の
戦争博物館「遊就館」で正当化されている。さらに、先の大戦の責任を負うべき東条英機元首相らA級戦犯
を合祀(ごうし)したことで、天皇の参拝も75年を最後に止まり、首相の参拝をめぐって国論も分裂した。
首相名で供え物を奉納することが政治色を帯びないわけがない。
そのことは首相もわかっているだろう。本当は参拝したいが、中国や韓国との外交問題になるので控えている。
一方で、参拝しないままでは本来の支持層である参拝推進派に見限られてしまう。せめて供え物ぐらいはして
おきたいということではないか。
こうしたどっちつかずの態度をとるのは、いまに始まったことではない。
(中略)
首相がかつて掲げた勇ましい右寄りの課題は、実際に政権を担う身になると、実行することはむずかしい。
国際社会の一員としての日本の地位や9条の改憲を望んでいない世論などの制約の中で、ナショナリズムの
地金を小出しにする。そんなやり方を続ける限り、首相がジレンマから抜け出す道はない。
■ソース(朝日新聞)(中略部分はソースで)
http://www.asahi.com/paper/editorial20070509.html#syasetu1
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