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2007/05/01
訪米した安倍首相が抱える隠された問題 [ パワーポリティックス非公式情報 ]
安倍晋三首相が4月26日、ワシントンDCに降り立った。2004年から2005年にかけての話し合いを経て、日本はアメリカのより重要な「軍事同盟国」に昇格、「キャンプ座間」は世界規模の作戦を指揮することになると信じられている。今回の訪米はそうした流れの中でも重要な出来事だと言えるだろう。勿論、この先には改憲が見通されている。1990年代初頭、ネオコン(新保守派)と呼ばれる一部エリートが打ち出した軍事力を前面に出した世界戦略の計画に沿っての政策だ。すでに破綻した計画だが。
1980年代から戦争未経験の若手エリートは親イスラエル派、キリスト教原理主義者、そして軍需産業を背景として軍事力信奉を強め、ジョージ・W・ブッシュ政権で長年の夢を実現したはずだった。が、圧倒的に強いはずのアメリカ軍が意外に弱いことがアフガニスタンやイラクでの戦争で露呈、日本の軍事的、財政的な重要性は一層、高まりつつある。かつて日本をアメリカの巨大な「空母」になぞらえた政治家が日本にはいたが、小泉純一郎政権から安倍政権にかけて、日本はそれ以上の存在になろうとしている。
アメリカ政府は「従順なる僕(しもべ)」、安倍首相を暖かく迎えるつもりだったのだろうが、「従軍慰安婦」に関する彼の発言が状況を一変させてしまった。安倍首相を「普通の政治家」と誤解していた人々が彼の正体を知り、批判の声は大きくなったとも言える。
慰安婦の実態を知っているのは被害者だけではない。元日本兵も批判の声をあげている。「性的奴隷」と呼ばれるような仕組みを快く思わなかった日本人将兵も少なくなかったことを忘れてはならない。敗戦前後の混乱期に関係文書を大量に廃棄しても、当時の証言や調査記録は「日本以外の国」にも残っている。廃棄できなかった文書、アメリカ軍に押収された書類もあるだろう。アメリカ政府が日本関係の資料公開に消極的なおかげで助かっているだけのことだ。
日本以外の国では「慰安婦」に関する話をタブー視する雰囲気は強くない。「国会議員らの意図を忖度(そんたく)し、当たり障りのない内容に」番組を改変しようとする人間、つまりNHK幹部のような人間が日本以外のメディアを支配していると期待するべきではない。自分たちが頭の中で都合良く描く「美しい仮想現実」を日本以外の国に住む人々に押しつけられるはずはないのだ。
あまりに逆風が強まったため、「人間として総理大臣として心から同情している。慰安婦の方々がそういう状況になったことに対して申し訳ない思いだ」というようなことを安倍首相は語ったという。「そういう状況になった」ことを申し訳なく思っているとは、まるで自然現象を語っているようだ。つまり日本軍、あるいは日本政府の強制、関与などについての責任は認めていない。過去に行った自身の発言を取り消すこともなかった。NHKの番組改変問題の当時から、安倍首相の主張に変化があったようには思えない。つまり、今は周りがうるさいから、とりあえず頭を下げているだけだろう。経済重視の中国政府もうるさいことは言ってこないだろうと高をくくっているのではないだろうか。
ジョージ・W・ブッシュ大統領は安倍首相の「謝罪」を受け入れたという。国際法も自国の法律も無視してアメリカの現政権は公然と人権を蹂躙、「容疑者」の拉致と拷問を世界規模で展開してきた。人権は尊重されなければならないと考える人々からブッシュ大統領と安倍首相はともに批判されている。ふたりで慰め合う光景は醜悪を通り越し、哀れですらある。
実は、日本が抱える戦争中の問題は「従軍慰安婦」以外にも存在している。南京での虐殺事件や生物化学兵器の開発にからむ生体実験などが頭に浮かぶ人も少なくないだろうが、それ以上に深刻な問題がある。「略奪財宝」の行方だ。占領時代、日本とアメリカの一部エリートが「山分け」したとする証言もある。
こうした情報が出てくる切っ掛けになる出来事が1986年にあった。フィリピンに君臨していたフェルディナンド・マルコスがアメリカ軍によって国外へ連れ出され、そのあとで裁判が起こされ、戦争中に日本軍が行った財宝略奪作戦についての情報が浮上してきたのである。「日本版ナチ・ゴールド」とも言える。「知らぬは日本人ばかりなり」というのが今の実態だ。
Last updated 2007/05/01 01:52:22 PM
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