★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK33 > 919.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/48822/
■ハルキの娘や黒川紀章も応援後押し
東京・渋谷区長選に立候補、2万票の差をつけられて敗れた「おたく評論家」の宅八郎氏(44)。雑誌「噂の真相」の連載「業界恐怖新聞」などで数々の超名人に「処刑宣言」を下した伝説の人物の選挙戦は、街頭では「渋谷を萌える町に」「渋谷区役所では『お帰りなさいませご主人様、お嬢様』とつくすようにする」など突飛なフレーズ、そのマニフェストでは「区長の退職金1億円の返上」「ハコモノ建設中止」など“マトモ”な訴えを投げかけるクレバーな戦略だった。同区長選は保守分裂の4つ巴選という先の宮崎県知事選と同じ構図だったが東国原英夫知事の再現とはならず。意気消沈と思いきや、本人は「(また)チャンスがあれば前向きに検討する」とすっかりその気だ。イザ!はそんな宅氏の選挙終盤戦を追ってみた。(イザ!編集部)
■渋谷の若者には萌え分が足りなかったか…
得票数5605票。当選候補の2万7044票にはるかに及ばない結果が確定した23日午前0時半すぎ。宅氏は開票場である東京・渋谷の神南小学校で、意外なほどサバサバした表情でイザ!の取材に応じた。
「準備不足の中での5605票は有難い。でも、もうちょっと徹底的な選挙がしたかったんです」
その直後に飛び出したのが「コスプレ選挙事務所」と「萌え系選挙ビラ」構想だ。今回の区長選、宅氏が出馬表明したのは告示日前日。10日足らずの選挙戦では事務所を開くこともできず、印刷した選挙ビラはわずか数百枚というハンデを背負った。この状況に宅氏は「心残りはあります。もっとコスプレの女の子を人数を増やして(コスプレ事務所を開くなど)、いろんなことをやりたかった」と振り返る。ポスターも宅氏が右こぶしを握って「しがらみのない唯一の候補」と訴える地味なデザインで、「コスプレを登場させてもよかったのでは」との問いかけに、「それも含めてあらゆる面で徹底できませんでした」と反省しきりだ。
「投票率に負けた部分もあると思います。20代、30代の人がもっと投票してくれれば…」
今回の区長選について、自身のブログで「大手ゼネコンが行政を支配し、役人出身の候補が2人、自民党の元都議が1人出馬する保守分裂…という構図で、しがらみのないウルトラ無党派の候補が挑む点で宮崎県知事選挙と同じです」と分析。さらに「次は渋谷の番ですね。『そのまんまショック』を渋谷で起こしましょう」とした宅氏。が、開けてみれば地盤に勝る保守系同士の争いで、最後は現職勝利という従来型の選挙結果…。
「今回の統一地方選では意外だったのは長崎市長選くらいでしたね。敗退したボクが何を言っても説得力はありませんが、投票率が上がらないことには変化は起こりません」
「風」を起こせなかった要因を徹底できなかった「萌え系選挙」にあるとする宅氏。「次」があれば、宅氏は若者層の投票率アップにつながるような、今回以上の秘策が飛び出そうだ。
■選挙演説会「きよたまらんど」
とはいえ、週刊「SPA!」や「噂の真相」など数々のコラムで読者の度肝を抜いてきた宅氏の選挙戦。その戦いぶりはイザ!には奇想天外に映る。
渋谷区長選・区議選最終日の21日夕。若者でゴッタ返す渋谷駅周辺のハチ公前広場では、勢ぞろいした公明候補が従来通りの「最後のお願い」を終えた午後4時から雰囲気が一変した。
まずワンボックスの宅候補選挙カーから飛び出してきたのはメード姿の女性3人。お立ち台でマイクを握ったのは「銀河鉄道999 for PLANETARIUM」やTVドキュメンタリーなどで声優として活躍、さらにCM出演やグラビアなどもこなすタレント、「井万里きよあ」ちゃんだ。
演説冒頭は「『きよたま』と呼んでください。きょうは『きよたまらんど』へ、ようこそ」。そしてそのきよたまは、イザ!ら報道陣と100人近く集まった聴衆の前で、臆することなく「好きになっちゃいました」などの持ち歌3曲を歌い上げた。かたわらで女性アイドルの追っかけ男、通称「ヲタ芸」の数人が踊り狂う。主役のはずの宅氏不在の微妙な状況だが、きよたまは合間のトークで「私は宅さんを応援します。宅さんから『大丈夫だ』っていう勇気をもらいましたから」と織り込むことを忘れない。
肝心の宅氏が登場したのは30分近く経過してから。アニメ「ハクション大魔王」のテーマ曲が流れるなか、お立ち台に乗った宅氏はトレードマークの「マジックハンド」を振り上げ、「きよたまらんど・パート2の始まりです」と訴えたのち、「渋谷区役所では『お帰りなさいませご主人様、お嬢様』とつくすようにする」などの公約を続ける。傍らではきよたまを先頭とするコスプレ軍団が有権者にマニフェストを配っていた。
■強力な地盤? 黒川紀章氏とKei−Tee氏
最後のお願いの日、宅氏の「最後のお願い」を彩った2人の人物がいた。
まずは「きよたまらんど・パート3」を飾った、元アイドルで父は角川春樹事務所顧問の角川春樹氏、夫は「BARBEE BOYS」のメンバー、いまみちともたか氏という「Kei−Teeさん」だ。近日販売の著作「セレブの血」(ワニマガジン)を手に、「宅さんとは鬼畜仲間です。鬼畜にやさしい町づくりをしてくれる宅さんをよろしくお願いします」との訴え。ちなみにKei−Teeさん登場の際、流れたのは「魔法使いサリー」の主題歌だった。
そして最後に登場したのは「共生新党」党首・黒川紀章氏(73)。都知事選で落選しながら意気軒昂な黒川氏は3時間の遅刻をものともせず、宅氏とおそろいのマジックハンドを手に「世界に通用している文化は私の建築と宮崎(駿氏)のアニメ、宅さんのオタクの3つ」と絶賛。続けて「世界が注目している『萌え文化』『おたく文化』のシンボルとして彼がいる」と持ち上げた。
黒川氏は「おれがついている。宅八郎をわれわれのシンボルとして勝たせましょう。彼が勝てばぼくが勝ったのと同じだ。ぼくは参議院で全国区に出る。次にぼくが狙うのは総理の座だ」と自身のプランを続ける。どちらが主役か分からないなか、黒川氏は自身が運転するベンツのオープンカーでハチ公前広場前から去っていった。
その黒川氏について、宅氏は「米同時多発テロが発生した9・11以降、立場の違うもの同士がもめあう状態が続いています。そうしたなか、全身コム・デ・ギャルソンに身を包み、こうした対立を極力排していこうという姿勢に共感するものがあります」と評価(ちなみに宅氏は投開票日、バーバリーと思しきシャツ姿。終始スーツとは無縁の選挙戦でした)。さらに「あの美しい奥さん(黒川氏の女優・若尾文子さん)を口説いた『キミはバロックの美のようだ』は、今で言えば『キミは萌えているよ』と同じでしょう」と不思議な解説も。ちなみに黒川氏登場の際、流れたのは「オバケのQ太郎」の主題歌。そのチョイスも含め、イザ!には最後までナゾが残った。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK33掲示板
フォローアップ: