★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK33 > 581.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
□新・永田町相関図 ポスト参院選にらみ虚々実々… [読売ウイークリー]
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20070417-01-0202.html
2007年4月17日
新・永田町相関図 ポスト参院選にらみ虚々実々…
ポスト参院選の政局をにらんで先生方の動きが慌ただしくなってきた。派閥の液状化で、その合従連衡だけで分析できなくなったと言われる永田町だが、人間関係を分析してみた。
首相官邸のサクラが緑の葉桜に変わった4月10日夜、安倍晋三首相は公邸に中川秀直幹事長ら自民党幹部を招き、会食した。話題は目下、繰り広げられている統一地方選、そして4月22日に投票が迫った福島、沖縄の参院補欠選挙、そして7月の参院選挙に向かった。参院選の総責任者である中川氏は「(補選は)2勝もあれば、2敗もある」と引き締めたが、参院の重鎮がこう言い放った。
「綿貫(民輔)さん(国民新党代表)を大事にしないといけないわな」
その瞬間、居合わせた党幹部たちの頭に「政界再編」という文字が浮かんだのは間違いない。
永田町で参院選後をにらむ駆け引きが本格化してきた。本誌は3月19日発売号で、新YKK結成の思惑を含め、水面下の動きを指摘したが、それに拍車がかかってきている。まずは、新YKKと安倍首相を両軸に人間関係が錯綜しているようだ。政治ジャーナリストの花岡信昭氏が指摘する。
「安倍首相らの保守主義に対し、新YKKは『リベラル志向』という構図です。民主党をも巻き込んで政界再編の有力な対立軸となりうるものです」
まず活発に動いているのが山崎拓、加藤紘一、古賀誠の3元幹事長で構成する新YKK。加藤氏らの動きは、丹羽・古賀、谷垣、麻生の旧宮沢派3派の再構築を目指す「大宏池会構想」や、安倍外交を批判する親中国派の「アジア外交・安保ビジョン研究会」(加藤会長)ら党内のハト派議連の動きとも密接に絡む。
3月28日には、3派の中堅幹部である鈴木俊一(丹羽・古賀)、村田吉隆(同)、中谷元(谷垣)、森英介(麻生)の4氏が会合。さらには4月12日夜、加藤、古賀両氏と堀内光雄・元総務会長ら旧宮沢派大幹部が会談。3氏の顔合わせは派閥分裂のきっかけとなった「加藤の乱(2000年)」以降、初めて。「参院選後」を話し合ったのは言うまでもない。加藤、山崎両氏は大型連休中に訪中、要人と会談するほか、中朝国境にも足を運ぶという。
4月3日夜にも、山崎、谷垣両派の幹部が料理屋に集まり、安倍政権の「タカ派体質」を批判し、結束を確認した。新YKKの意図について、谷垣禎一・前財務相が、こう代弁している。
「安倍首相はかつての福田派、岸派の流れ。右的な主張をしてきた。(これに対し)宏池会の流れは、思想的にリベラルだ。津島派もそうだ。自民党内にもいろんな考えがあるぞ、と示していかなければ参院選でやせ細ってしまう」(3月24日、長崎県内の講演で)
安倍政権への批判に加え、3派と同様にハト派で中国に太いパイプがある津島派との連携に意欲を示しているのがミソだ。
これに対し、保守の安倍陣営も黙っていない。安倍首相自らが動いた。4月2日昼、高村正彦・元外相がひょっこり首相官邸の安倍首相を訪ねた。高村氏は党内親中派の大看板で新YKKが触手を伸ばそうとしていた人物。会談で、安倍首相が今後の政局、政権運営への協力を要請したのに対し、高村氏はこれを快諾した。会談後、安倍首相は「(高村さんから)全面的に協力したい、という話をいただいた」と、してやったりの笑顔だった。
丹羽・古賀派を古賀氏と2頭立てで率いる丹羽雄哉総務会長も“安倍派”をより鮮明にし、「(加藤、山崎両氏らが言う)アジア外交への懸念はまったくの的外れだ」と、こき下ろした。
安倍首相と思想信条が同じ中川昭一政調会長も、大型連休明けに親中派と一線を画す「価値観外交を推進する議員の会」を旗揚げする。安倍外交を側面支援し、新YKKへのさや当てであることは明らかだ。
安倍vs新YKKの構図が浮かび上がった自民党だが、その亀裂は民主党にも広がりつつある。
3月27日の民主党常任幹事会。国民投票法案について、高木義明国会対策委員長が、「与党がうちの案を丸のみしなければ反対する」と党としての対応を説明すると、普段はあまり口をはさまない前原誠司・前代表が気色ばんだ。「ちょっと待ってください。法案の手続きはどうなっているのか」
前原氏周辺が解説する。
「トップダウンでものごとを決める小沢さん(一郎代表)の党内運営への不満です。『選挙の顔』としてこれまで小沢さんを立ててきた前原さんですが、参院選後の党内政局をにらんだ発言です」
その翌日、前原氏に近い同党の枝野幸男憲法調査会長も、「民主党は独裁政党ではない」と続けた。 民主党も一触即発という状況なのだ。民主党党幹部が明かす。「前原さんや枝野さんらは自社さ政権で、加藤周辺ともパイプがある。対する小沢さんらも加藤さんといつでも『アジア外交重視』でつながれる」
今では小沢さんと二人三脚の菅直人代表代行も、かつて加藤氏とは携帯ですぐ連絡が取れる仲だった。
小党ながら目が離せないのが国民新党だ。冒頭の「綿貫さんを大事に」発言がその証拠だ。自民党関係者が言う。
「かつて野党連合を主張していた国民新党の亀井静香代表代行も最近は、国民新党と自民党の一部、民主の非社会党系による“保守3党連立”を提唱しています。公明党抜きです」
新党日本の荒井広幸幹事長も、党のスタンスとは別に安倍首相とは極めて近い間柄だ。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK33掲示板
フォローアップ: