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2007.4.11(その1)
森田実の言わねばならぬ[158]
平和・自立・調和の日本をつくるために【106】
統一地方選総括〈2〉
民主党小沢戦略「隅っこからの改革」が効果をあらわし始めた
「千里の道も一歩から起こる」(『老子』)
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民主党の小沢戦略は「地方からの日本の変革」である。「底辺」から、「隅っこ」から、「選挙運動は川上から」―― これが小沢戦略である。小沢一郎氏が民主党代表に就任したのは2006年4月7日だった。これ以来1年間、小沢代表は地方・地域を回り、地方・地域の末端から「自民・公明」に代わる新たな「地域民主党」を組織化するために努力してきた。
4月8日投票の44道府県議員選における民主党の躍進は、この1年間の小沢戦略の成果と見てよいだろう。
二つの証言を紹介する。
【1】神奈川県横浜市で地方選挙を戦った斉藤つよし民主党前参議院議員(民主党参院選比例区候補者)の話《私が応援に行った民主党候補者は全員当選した。横浜の民主党候補者は全員が二つのことを強く訴えた。一つは「格差是正」、もう一つは「地域から政治を変えよう」。この主張が有権者から支持された。投票率は上がらなかったが、「格差是正」「地方重視」「地方議会の改革」が有権者の心に届いた、といえると思う。
民主党候補者は、他党の候補者も同じだが、「辻立ち」を行い、懸命に訴えつづけた。今回の統一地方選で、民主党の地域政党化の第一歩ができた。これから4年間努力して、4年後の統一地方選では自民党と対等に戦える力をつくろう、という方向に動き出した。地域の民主党は自信をもった。》
【2】千葉市・市原市で地方選を指揮した岡島一正民主党前衆議院議員(民主党千葉県第3区総支部長)の話《市原市では民主党候補2人が当選できた。千葉第3区内では、県議選・市議選とも全員トップ当選を果たした。
民主党にとって、今回の統一地方選は「民由合併」(民主党と自由党との合併)後の最初の統一地方選だった。1年前小沢一郎さんが民主党代表に就任してから「地域から政治を変える」の小沢戦略が動き出した。 小沢戦略とは、「国民の立場から」「地域から」「過疎の田舎から」「恵まれない社会の隅っこから」政治を変えるという戦略だ。小沢さんが代表になる前の民主党の戦略は「中央から国を変える」という戦略だった。小沢代表になってから路線を転換し、「地方・地域からの変革」に路線を変えた。
この小沢戦略に従って、われわれは1年間、地域のなかで、社会の貧しい隅っこで、「格差是正」「地域からの変革」「生活維新」を訴えつづけてきた。今回の統一地方選における民主党の躍進は、この1年間の地域における努力の成果だ。まだ自民党には遠く及ばないが、今後の努力によって地域でも自民党に勝つ力をつくりあげることは可能だ。大切なのは努力だ。
7月22日の参院選が最大のヤマ場。われわれは今回の統一地方選の躍進で自信をもった。参院選での逆転の足場を固めることができた。小沢戦略が国民の注目を集めるのはこれからだ。》
斉藤つよし前参議院議員と岡島一正前衆議院議員の証言で明らかになったことは、今回の統一地方選において、民主党が「7.22決戦」を戦い、与野党逆転を実現できるとの自信をもったということである。
民主党の地方議員選での躍進は、マスコミ石原圧勝の大報道の陰に隠れてしまっているが、実は、ここにこそ2007年統一地方選の真の意義があるのである。すなわち、民主党は、7.22参院選を十分に戦うことのできる基盤づくりに成功したのである。
地方・地域において自民党は依然として強い力をもっている。しかし、自民党候補の主張を聴いてみると、小泉構造改革を支持する声はほとんどなくなっている。むしろ小泉構造改革批判の声が圧倒的であった。大多数の自民党候補が「地方地域を大切にしよう」「医療を守る、年金を守る、社会福祉を大切にする」「必要な公共事業を行う」「自然環境を大切にする」と主張して当選した。これらの政策は、小泉構造改革が否定したものだ。地方・地域の自民党全体が、小泉構造改革の負の遺産の是正に動き始めている。小泉構造改革は事実上否定されたのだ。(つづく)
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