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2007年3月31日 (土)
3月28日 午前の証人(犯人逮捕者)尋問
3月28日 第六回公判、午前、犯人逮捕者への証人尋問
(支援者B氏による傍聴記録)
(3月28日の植草事件公判は午前中に、弁護側の申請による犯人逮捕者の証人尋問が行われた。以下は、証人に対して弁護士達、裁判官達、検事から様々に行われた尋問の結果を、一傍聴人が全体的にまとめたものである。当日は電車内の人物の位置関係等について、数枚の図面をもとに証人と弁護士達、裁判官達、検事の間で何度にもわたる細かな検討がなされたが、それらの図面は傍聴席からは見ることができなかったので、それに関する記述は一切はぶいてある。)
2006年9月13日夜の状況
当日の証人の服装:黒のTシャツ、紺色のワイシャツ、グレイがかったジーンズ。
持ち物:リュックサック。傘は折りたたみ傘。
仕事を終えた後、10時過ぎに泉岳寺から京浜急行・快速久里浜行きに乗った。
前から何両目の電車だったかは分からないが、乗ったのは3ドアの車輌の真ん中のドアからである。
次の品川駅から電車は、押し合うほどではないが、かなり混んできた。
私の左隣にいた人が男だったか女だったかは分からない。
私は車輌の長いシートの端から二人目あたりに座っている乗客の前に立って本を読んでいた。
***
品川駅を出てから2・3分後に「やめてください!」という女性の声を聞き、そちらにふり向いた。
声を出した女性は女子高生のようにみえた。この2・3分というのは正確なものではなく、あとから逆算したおおよその見当である。
私自身は痴漢行為を見てはいない。
その声をかけられた男は、つり革につかまってなく、女子高生の真後ろに立っていた。
私がふり返って見た時に男は身を引く動作をしたので、被害者と被告の距離が最初はどのくらいであったかは正確には分からないが、ともかく男が女性の直ぐ後にいた。
この身を引く動作は、身をのけぞらせる感じで、足が動いたとしてもせいぜい一歩か半歩。足が動いたとしても私からは見えなかった。
男のこの最初の身を反らす動作は、ひるんだような、「失礼」という風な感じでであったが、その後男はそ知らぬ顔をし続けたので女子高生はますます気持ちが高ぶった。私が思うには、はっきり謝ると事実を認めることになるので、男は知らんぷりをしていたのであろう。
女子高生は続いて、
「子供がいるのに恥ずかしくないのですか」、
「謝ってください」、
「次の駅でおりてください」と言った。
女子高生は、男に抗議をした時は男の方に顔を向け、また顔を正面向きにもどし、また言葉をかける時には男の方に顔を向けた。男の方をふり向くのは右側からであった。
男は少し女子高生から間隔をあけたが、位置を大きく変えたり、身体の向きを大きく変えたりしたことはない。
女子高生も場所は移動しなかった。
私が初めて男をみたとき、酒を飲んでいる気配は感じられなかった。
***
私は女子高生の最初の声を聞いて一瞬あっけにとられたが、女子高生が泣き出したので、何人かの乗客をかき分けて男の方へ移動した。声を聞いてから1分ぐらい後だと思う。
私は女子高生に「さわられたの?」と聞くと彼女は「はい」と言った。
「突き出す?」と聞いたら、「はい」と答えた。
私は、自分が逮捕した男が犯人だと言うことは、女と男のやりとりを見ていて、すでに分かっていた。
また私が近づくとき、男の存在はまわりの乗客の間で浮き上がっていた。まわりの多数の乗客が一点を見つめている感じで、その中で男は注目されて浮いている感じがした。
その男が、今この被告席にいるこの男であることに間違いはない。
男に向かって「突き出すからね」と確認してから男をつかまえた。そのとき男はつり革につかまっていなかった。この「突き出すからね」という言葉に男はかすかに同意した感じで、文句は言わなかった。
私は右手で男の左腕を軽くたたいた。
男の所持品については覚えてはいない。
***
私は蒲田駅につくまでの間に被害者と男の間に割り込んだ。男はややドア寄りに動いた。
女子高生と私と男との間にもう一人ひとが入る余地はなかった。
私は女子高生と男の間にいて、泣いている彼女をなぐさめるようなことをしていたが、時々は男の方も見た。
私は車内にいる間、駅に着いてから駅員たちに起こったことを話そうと考えていた。
男はそれから蒲田駅に着くまでの間につり革をつかむようになった。どの段階でつり革につかまったかは分からないが、電車のゆれなどを利用してつり革の方に移動したようだ。
電車が混んでいたので、男が逃げることは心配しなかった。電車の混み具合は、私が女子高生の方に近づく時人をかき分ける必要があるくらいの程度であった。
蒲田駅に着くまでの間、私は男との間でそれ以上の言葉をかわさなかった。男はつり革のぶら下がって目を閉じていた。この状態が駅に着くまで続いた。その間、男が「やっていない、無実だ」などと言ったことは一度もない。
***
女子高生と男に声をかけて一段落した時に、子どもたちの存在に気がつき、これが女子高生の言っていた子どもたちだな、と思った。子供は女子高生の後に複数いたと思う。両親がいたかどうかはさだかでないが、母親が子どもたちに話しかけていたような気がする。母親の位置は分からない。
電車内で携帯で警察に電話をしたことはない。他の乗客が電話をしたこともない。
男をつかんだもう一人の人物については、電車内にいたときには気がつかなかった。
ホームに降りてから、男があばれたので、そのときもう一人の人物が男をつかまえていることに気がついた。
男のドア側の近くに年配の人もいた。その年配者は私たちが蒲田駅で降りる時にアドバイスをくれた。
車内の他の乗客についてはよく覚えていない。
(宮本裁判官が「弁護団は人違い説をとっているようだが真犯人が別にいたか」と質問したのに対し)真犯人があたりにいながらさっと逃げたので人違いになった、ということはない。
***
電車が駅に到着しそうになった時、男と同じ向きに並んで左手でネクタイをつかんだ。ネクタイは真ん中あたりを二本一緒につかんだ。他の乗客がよけてくれたので、ネクタイをつかんだままドアに近づき。ドアが開いたので2人一緒に電車から降りた。ネクタイは駅事務室に行くまでずっとつかんでいた。
降りたドアが図面上でのどちらのドアであったかははっきり分からないが、上のドアだったと思う。自分は京浜急行を利用するようになってからまだ一ヶ月もたっていなかったので電車にはなじんでいなかった。
***
蒲田駅に降りた時、駅員は近くにはいなかった。ホームに降りてから男が抵抗したので、近くの人に「駅員を呼んでください」と頼み、駅員が来た。
男は「彼女と話させてください」と何度も繰り返した。しかし私は、女子高生は泣き続けているし、男は大声を出して暴れているので、2人を話させることはしなかった。私は男が話をさせてくれと言うのは示談を求めているのかなと思った。ホームで男がじたばた動こうとしたのは逃げるためではなく、女と話したいためだったと思う。
駅員は男を捕まえることなく、「こちらへどうぞ」と案内するだけだったので、私も駅事務室の入口まで行った。
駅事務室で女子高生はしきりの中に入り、男は私と並んで立っていた。
女子高生は母親に電話し、泣きながら「お母さん、また痴漢された」と言っていた。
それから警官が大勢どやどやと入ってきた。女子高生が警官と何を話をしたかは分からない。
男はその時も「女性と話させてください」と何度も繰り返した。
***
私が捕まえたのが有名な植草一秀氏であることを知ったのは翌日である。
私はそれまで前回の植草事件のことはほとんど知らなかった。上着のネームに植草という名を見たが、前回のと同一人物であることには気がつかなかった。
私はその後事件について同僚に話をした。
私がこの証人台に立つことになったのは、N弁護士が突然自宅に訪ねてきたことがあったからである。
(以上)
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