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●「胡錦濤国家主席が40億ドルの取引を概観する」
（22日付ザ・モスクワ・タイムズ（ロシア））
─胡錦濤国家主席が来週のロシア訪問で石油、船、バス、鉄鋼、不動産などに関する40億ドルの契約調印を見込んでいるといいます。
ロシア外務省によると、胡錦濤国家主席による今回のロシア訪問は主に両国間の経済協力の促進に重点が置かれており、2010年までに二カ国間貿易を800億ドルへと倍増させることを目指すと報道されています。
―今回の北京における北朝鮮に関する六カ国協議で、最後にちゃぶ台をひっくり返したのは、マカオにあるバンコ・デルタ・アジアからの送金を引き受けなかった中国銀行なわけですが、そうした中国がロシアとの関係強化を来週に行うというわけで、今回、北朝鮮についてシナリオを外された米国勢としても気が気ではない展開でしょう。また、北朝鮮としてはそうした中国の激しい動きを見守ってからの方が、シナリオを確定させるには都合が良いと考えたのもひどくうなずけることではあります。
―「多極化」は金融資本主義に基本的に資するものであり、それは米国でいえば民主党の時代の外交政策でもあるわけですので、こうした中国の動きの背景に、はたして「もう一つの米国」の姿が見え隠れしないかも注目すべきポイントです。いずれにせよ、中露関係の強化に現在の米国（ブッシュ政権）がどれほどくさびを打ち込むことができるのか、そのバロメーターの一つが北朝鮮情勢の展開である可能性がありますので、そうした指標的な現象をこまめに拾いつつ、次の「潮目」を読むべき展開となっています。
２００７年３月２３日号より
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