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[AML 12830] 宜保さんへ〜東京と沖縄、彼我の違い〜沖縄参院補選勝利・東京集会に参加して
新・矢野l周三 shuzou-y at y6.dion.ne.jp
2007年 3月 25日 (日) 11:32:08 JST
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沖縄の宜保さんから都知事選の議論に関して批判が出た。
いい機会なので、沖縄の政治情況と東京のそれとを比較検討するなかで、東京の何が
問題なのかを検討したい。
またこの文章のなかで、私が都知事選議論になぜこだわっているのかが表現できれば
幸いである。
ご存知のとおり、先に行われた沖縄県知事選で革新側は破れたとはいえ、統一候補を
立てることができ、沖縄社大党の糸数慶子候補は、当選した仲井真氏に４万票足らず
に迫る約３１万票を獲得した。全野党共闘が叶ったとはいえ、それでさえ敗れてし
まった政治状況は深刻で、それはそれできっちりした総括が必要だが、野党側が統一
候補を出せたこと自体は、それさえできずに選挙戦に突入してしまった東京とは大き
な違いである。
さらに来る４月２２日投開票の参院沖縄選挙区補欠選に向けては、野党側の狩俣吉正
氏が、自民党からの脱退者で作る「そうぞう」（自主投票だが実際は野党側支持らし
い）を除く全野党の支持を取り付けて、保革一騎打ちの情況を作り出している。
東京と沖縄。この違いの原因はどこにあるのか。
さる３月１８日、沖縄参院補選勝利・東京集会（AML 12683で主催者から既報）に参
加した。
講演者は糸数慶子氏の後援会会長である池宮城紀夫氏。彼の発言内容の大筋は主催者
側からの報告に詳しいのでここでは割愛するが、東京と沖縄の違いという観点から解
析すると、そのもっとも大きな違いは、共産党を排除したか否かに尽きると思う。
池宮城氏によると、沖縄の野党勢力の中では「共産党が参加しなければ野党勝利はあ
りえない」として、共産党の主張を受け入れて先の知事選でも、また今回の補選でも
野党候補は「安保反対」を打ち出した。さらに今回の補選では「そうぞう」を除く全
野党が結集して１０項目にもわたる細かい合意を取り付けており、そのなかには将来
の沖縄独立を視野に入れた、単独州を前提とする「道州制」の実現をも謳っている。
このような先進的な動きを可能にしているのは、まず、共産党を排除しない、いや、
共産党を入れなければ野党共闘はありえない、とする大前提がしっかり機能している
からである。
それに引き換え、東京はどうか。ご存知のとおり、浅野氏擁立派は、「共産党候補で
は勝てない」と早々と結論付けて、野党統一に必要な事前の協議抜きに浅野氏擁立を
決めてしまった。その結果がいまの進退窮まる政治状況を生み出している。
たしかに現実的な問題として、知名度の低い吉田氏では勝てないという戦術論もわか
らないではない。なにがなんでも石原による圧政をストップさせたいという気持ちも
わからないではない。
しかし知名度頼みで政策論争を二の次にした“野党候補”である浅野氏がたとえ勝っ
たとしても、多少コロモが変わるだけで、事実上、圧政が続くとすればそれは圧政
（右傾化）の固定（標準化）につながり、投票することはできない。
正直、私は、いまだに誰に投票するか、決めかねている。
多くの人もそうであろう。
現実に勝てる可能性を模索するなら浅野。
しかし、たとえ勝ったとしても、当選後のメッキのはがれた政治姿勢がもうすでに見
え見えではないか。
政治理念を優先するなら吉田。
しかしこっちは、まず当選の可能性がない。
私が迷いながらも、都知事選の議論に執着しているのは、まずは自分の一票を誰に入
れるかという素朴な疑問を解決するためであり、その議論の中で、各候補者が当選後
の都政のありようをより鮮明にしてくれることを願うからである。ＡＭＬには浅野氏
や吉田氏の近くに位置する人もいるかもしれない。またマスコミ関係者もいるだろ
う。とすれば、浅野氏に入れるか吉田氏に入れるか迷っている人間がいて、何をはっ
きりさせてほしがっているかを伝えてそれを演説の中に取り入れていってほしいので
ある。細かいことを言えば、浅野氏には「君が代強制反対」ではなく「控訴断念」
を、便所の中でつぶやくような“口約”ではなく、伝聞や、伝聞の伝聞ではなく、私
がこの耳で聞き、新聞や雑誌の報道で読むことができるほどはっきりと宣言してほし
いのである。そうした過程があってはじめて当選後の施政が見えるし、投票もでき
る。また、そういうことが可能なら、この先、吉田氏が降板して浅野氏応援に回ると
いうことだってまったくないとは言えない（公選法上、問題がなければだが）。実
際、そのようなドラマでもなければ、このまま行けば両氏共倒れの可能性が大きい。
私が浅野派に、吉田氏への統一に向けた働きかけは実際に行っているのか聞いたの
は、そういう意味である。たった一通の「お手紙」で事足りるはずもない。
書き残したことはいろいろあると思うが、まずは一旦キーボードから離れ、思いつく
たびにまた書きたい。
深夜の周三
http://list.jca.apc.org/public/aml/2007-March/012391.html
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