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2007年03月23日
外国人投資家を非課税扱いする法的根拠を問う
少し前の記事になるが、気にかかっていたのでここで取り上げたい。それは3月17日の日経新聞にのっていた、次のような記事だ。
・・・政府は外国人投資家が保有する地方債の利子収入にかかる所得税や法人税を2008年1月から非課税にする。現在は日本で利子の15%が源泉徴収となっているうえ、海外でも課税されるため。税制改正で外国人投資家が保有しやすくし、投資家の多様化につなげるのが狙い・・・地方債は地方自治体が歳入の不足を補うために発行する債券・・・外国人投資家の保有分が非課税の国債にくらべ、地方債は利回りが高い場合が多く、「超長期債を中心に外国人投資家のニーズがある」(みずほ証券アナリスト)・・・
要するに地方自治体の財政赤字を埋め合わせるため15%の利子所得免税という差別的優遇して地方債を買わせる(融資させる)という事だ。しかしそれは妥当か。日経新聞の記事は政府と結託して国民の目をそらしているということはないのか。
この記事を読んで次のような素朴な疑問を抱いた。
まず頭に浮かぶのは、こんな税制上の不平等待遇を法的根拠なく行政の裁量でできるのかと言う事である。我々は民主主義の大原則として、国民の基本的人権や私有財産にかかわるあらゆる政府の行為は、法律なくしてはこれを行えないと聞かされてきた。だからおそらく根拠法があるのだろう。しかし問題は、法律は官僚が作り、その法律が官僚に強大な裁量権をゆだねているという、この国の官僚支配のからくりにある。この記事によれば、「海外でも課税されているため」ということを一つの言い訳にしているが、それは二重課税防止条約で処理すればいいことだ。私は気づかなかったが既に国債については非課税になっているらしい。いつ、どんな根拠でそれがなされたのか。その時議論は起こらなかったのか。国の財政は地方に負けず劣らず赤字である。だから財務省の役人が海外に出張して国債を売り込んでいることは報道で知っていた。しかし非課税にしているとは知らなかった。地方債がそれに続くのは時間の問題だったわけだ。地方債の主管庁は総務省(旧自治省)である。縄張り争いからも財務省に遅れをとるわけには行かないのだ。
もう一つの質問が国債、地方債という借金を外国人投資家にゆだねる事に危険はないのかということである。日本の国債、地方債はそのほとんどが日本人の手によって保有されているから、いくら債務が増えても(外国人は日本が破産してもお構いなしに債権を取り立ててくるかもしれないが、日本人の場合は日本のためを思うから)安心だと、ついこの間まで聞かされてきた。もはやそんな事を言っていられないほど債務問題が深刻になったということだろうか。日経の記事によれば07年度の見込みでは外国人投資家の保有残高は1%にも満たないという。しかしこれが急速に増えない保証はない。
それにもまして、やはり15%の非課税と言う不平等さだ。外国人投資家といってもそれが法人である場合はその原資は日本人が出資している場合が多い。投資の世界では黒い目の外国人投資家が常識だ。金を持った日本人投資家が優遇されるということではないのか。その裏には官僚と投資会社と資産運営に余念のない金持ち日本人の三者のもたれあいの危険が残る。もう一つの格差が日本人の間で生まれることにならないか。
Some Thoughts on Japanese Government’s Recent Decision of Tax Exemption Treatment for Foreign Investors
The Nikkei Journal of March 17 says that Japanese Government will introduce tax exemption treatment from the beginning of 2008 for foreign investors who hold local governments’ bonds. In other words interest income tax of 15% will be exempted.
Reading this article it occurred to me the following fundamental questions:
Firstly it is not clear that on which specific law the government( in this case the Ministry of Internal Affairs) is allow to introduce such discriminatory tax measures. There might be a law which I am not aware of. But even if the relevant law exists it is so certain that the law gives the bureaucrats an ample scope of discretion so that bureaucrats can decide virtually everything. In Japan any law is drafted by bureaucrats and lawmakers (parliamentarians) pass the law without understanding the contents.
Secondly it is dangerous to invite foreign investors to purchase Governments’ Bonds because they are so volatile to cash bonds. They don't care whether Japan defualts or not.At the moment the percentage of foreign investors share is negligible but it might be increasing quickly.
Thirdly the definition of foreign investors is so vague. It is widely known most of the money which foreign investors operate come from Japanese investors. Therefore an unequal treatment occurrs between the rich and the poor. In any event this new policy measures contains a danger of collusion among bureaucrats, financial companies and so-called foreign investors.
http://www.amakiblog.com/archives/2007/03/23/#000310
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