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□これで3度目…中川幹事長ありがた“恫喝” [ZAKZAK]
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007031901.html
これで3度目…中川幹事長ありがた“恫喝”
中国を訪問していた自民党の中川秀直幹事長の北京での発言が、再び党内で波紋を呼んでいる。中川氏は公務員制度改革に関連し、「首相より役所に忠誠を尽くす大臣がいたら想定外のことになる」と閣僚更迭の可能性を示唆。安倍官邸は公務員制度改革で支持率アップを期待しているため、純粋な援護射撃なら歓迎するところだが、“恫喝(どうかつ)”まがいの中川発言には党内からの反発もあり、「またまたスタンドプレー」との憶測も出ている。
中川氏の発言は同行記者団との懇談で飛び出したもので、閣僚更迭の可能性をちらつかせながら、「今の内閣に『首相よりも役所』という大臣はいないはずですから」と何ともいやらしい言い回しで公務員制度改革に反対する閣僚を牽制(けんせい)した。
中川氏の“恫喝(どうかつ)”はこれで3度目。2月18日には講演で「首相に忠誠心なき政治家は内閣・官邸から去るべきだ」と気の緩みが指摘されがちな安倍内閣に“喝”。お次は今月3日に自身のホームページで、一部の官僚に対し、「政治的中立性の枠を超えた政局介入発言を続けるならば、彼自身とその追随者がその結果責任を負うことになる」とピシャリと言い放った。
今回の発言はこれに続くもので、党内からは「何様のつもりだ」(ベテラン議員)との声があがっている。ただ、前回の一部官僚に対する発言と今回の発言については、公務員制度改革に反対する勢力に向けて発したものだけに、同改革で支持率アップをもくろむ官邸としては、痛し痒しといったところ。
公務員制度改革は、出身省庁による国家公務員の再就職(天下り)斡旋(あっせん)を禁止し、その代わりに「新人材バンク」で一元化管理するのが柱。安倍首相の命を受け、渡辺喜美行政改革担当相が“強行突破”しようとしているが、既得権益を奪われる関係議員の反発は強い。
尾身幸次財務相も「省庁の斡旋を禁止すると職探しする人が出てモラルが低下する」と公然と異論を唱えている。
抵抗勢力をあぶり出し、闘う姿勢を演出することで支持率アップを図る手法は、小泉純一郎前首相の“専売特許”だが、安倍首相もこの手法で世論を味方につけようとしているようだ。幸い、首相の出身派閥の町村派からは「安倍首相は今年に入ってから吹っ切れている。公務員制度改革を断行したら支持率は絶対に上がる。何としても実施すべきだ」(中堅)と首相を後押しする声もある。
もっとも、官僚の抵抗は並々ならぬものがあるため、改革が骨抜きになる可能性があるのも事実。こうしたことを見越しての中川発言ではあるが、党内には「中川氏のスタンドプレー」と見る向きもあり、ある与党幹部は「抵抗勢力を刺激しすぎると反発も強くなる。ほどほどにしてほしい」と半ばあきれ顔を見せている。
ZAKZAK 2007/03/19
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