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日米同盟の寿命は、おそらく長くてあと3-4年である。日本政府が、防衛庁を省に昇格させることを急ぐのは、当然である
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投稿者 TORA 日時 2007 年 3 月 19 日 15:53:06: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu140.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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日米同盟の寿命は、おそらく長くてあと3-4年である。日本
政府が、防衛庁を省に昇格させることを急ぐのは、当然である

2007年3月19日 月曜日

◆<急変する韓半島情勢>ブッシュ氏の対北認識変化にライス氏がいた 3月9日 中央日報
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=85317&servcode=500§code=500

北朝鮮関連問題に取り組むブッシュ米大統領の姿勢が大きく変わった。わずか数カ月ぶりのことだ。決して北朝鮮との2カ国協議はしない、としていたブッシュ氏である。しかし、いまは朝・米国交正常化問題まで取りあげられている。

今月5〜6日の2日間、米ニューヨークで朝・米国交正常化の作業部会を終えたヒル米国務次官補と金桂冠(キム・ケグァン北)北朝鮮外務次官は満足感を示した。米国が何故このように変わったのだろうか。米紙ニューヨークタイムズは、最近「ブッシュ大統領の対北認識が実用主義(pragmatism)に変わったため」と報じた。

◇「悪の枢軸」と対話するブッシュ氏=ブッシュ大統領は就任初年の01年3月に金大中(キム・デジュン)大統領との首脳会談で、北朝鮮・金正日(キム・ジョンイル)国防委員長について「信頼できない人」と語った。金前大統領が「金委員長は見識のある人だ」としたのを受け、反論したものだ。翌年の1月、ブッシュ大統領は国民向けの演説で、北朝鮮をイラン・イラクとともに「悪の枢軸(axis of evil)」に定義付けた。

05年4月には「金委員長は危険な人で人民を飢えさせる人物」と激しく非難した。同年9月19日の6カ国協議では共同文書が採択されたが、ブッシュ大統領は北朝鮮の偽ドル札製造・麻薬取引・マネーロンダリングなどの違法行為を理由に、米財務省の金融制裁措置を承認した。そうした同氏が今年1月、ドイツ・ベルリンで行なわれたヒル国務次官補と金桂冠外務次官の接触を許した。

ベルリン接触は、1カ月後の2月13日に北京で「6カ国協議の合意」を誕生させた土壌になった。ブッシュ大統領は北京合意の直後、記者会見し「正しい方向へ進む第一歩であり良い進展」と高く評価した。同氏はこれまで信頼してきたネオコン(新保守主義派)の主要人物、ボルトン前国連大使が北京合意を非難すると「そうした見解に強く同意しない」と述べた。

◇ブッシュ氏、何故変わったか=ブッシュ大統領の外交はこれまで四面楚歌の状態だった。イラクの状況は悪化し、アフガニスタンではタリバンの動きが活発化し、イランは米国の圧迫を恐れずに核開発を続けている。米国内では、昨年11月の中間選挙で上下院を掌握した野党民主党が、ブッシュ氏の一方主義(unilateralism)外交に対し、批判の度を日々強めている状況だった。

民主党は「敵と対話するのが外交」とし、北朝鮮とイラン・シリアなどと直接対話するよう求めてきた。そうした状況でブッシュ氏がひとまず北朝鮮に目を向けたのだ。米国の韓国大使館関係者らは「米国の金融制裁と国連の制裁で苦痛を受けていた北朝鮮を相手に、6カ国協議の枠組みのなかで2国間協議に臨む形を取れば、突破口が生じるかも知れない、と判断したもの」と分析している。

ブッシュ氏は就任初期に北朝鮮政権の交代を夢見た。だが北朝鮮が核実験に踏み切った状況で、金正日体制を早期に崩壊させる現実的な手段が、同氏にはない。ホワイトハウスの事情に詳しい外交消息筋によると、そうしたブッシュ大統領が、北朝鮮との対話を拒否し核開発を放置すれば問題はさらに深刻化する、という点に気付いたとのこと。

◇誰がブッシュ氏に影響を与えたか=米紙ボストングローブのコラムニスト、グリーンウエイ氏は、6日「現実主義者のライス国務相が(ネオコンの)チェイニー副大統領よりも影響力がある」とした。「ボルトン氏がチェイニー氏のそばでライス氏をけん制していた時代も終わった」とした。北朝鮮問題で強硬派だったチェイニー副大統領は最近、異なった面を見せている。

チェイニー副大統領は先月に日本を訪れ、「北京合意」について強い不満感を示す日本政府をむしろ説得するなど、少なくとも表向きにはブッシュ氏の実用主義に従う動きを見せた。ニューヨークタイムズも、1日「ブッシュ大統領の実用主義はネオコンの委縮とライス氏の浮上とも関係がある」と報じた。

続いて「ベルリンの朝・米接触が実現した当時、当地を訪れたライス氏がブッシュ大統領に直接電話をかけ、交渉の必要性を説明した。ライス氏とブッシュ大統領の密接な関係が外交の柔軟性を高めている」との見方を示した。ライス氏が信頼するヒル次官補は7日、米PBSテレビとの会見で「ライス氏とハドリー米大統領補佐官の連携が順調に進んでいる」と語った。

ハドリー氏がホワイトハウスでライス氏の政策を積極的に支えているとのこと。そうしたハドリー氏を補佐している人が、韓国系でジョージタウン大教授出身のヴィクター・チャ国家安全保障会議(NSC)アジア太平洋部長だ。


◆米朝の取組水入りへ 3月18日 太田述正コラム
http://ohtan.txt-nifty.com/column/

2 米国の事情

来年の大統領選挙への出馬を表明したばかりの民主党のホープ、オバマ米上院議員が、10日、ブッシュ政権は、「クリントン政権が成し遂げた(米朝枠組み合意という)実績の上に、状況を築くべきだった」と述べ、「われわれは北朝鮮と話すべきだ」と言明したことに象徴されているように、昨年の中間選挙で勝利した民主党が、対話による北朝鮮核問題の解決を強く促している(
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070211id26.htm
。2月12日アクセス)、という事情がありました。

 ブッシュ政権としては、この民主党が党を挙げて反発している中で、中東、就中イラクへの米軍の増派を行っており、民主党の懐柔のためには、少なくとも北朝鮮の核問題では民主党の顔を立てることが不可欠だと判断したのでしょう。

 ボルトン前米国連大使は、「これはすこぶるつきに悪い取引だ。この取引は過去6年にわたって大統領が追求してきた政策の基本的諸前提と矛盾している。また、米政権が強く見えなければならない時だというのに、これでは弱く見えてしまう」等と激しく噛みついています(http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-021207norkor,1,4661449,print.story?coll=la-headlines-world
。2月13日アクセス)。

1 ブッシュの心変わりについて

 ヒル国務次官補と北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官が先月17日にベルリンで協議を行ったのが今回の6か国合意に向かう転換点だったわけですが、朝鮮日報は、この米朝直接対話はブッシュ大統領の直接の承認の下で成就したと報じました。

 同紙はまた、このベルリン協議は、昨年12月にビクター・チャ国家安保会議(NSC)アジア担当補佐官が北京空港で、北朝鮮の関係者と偶然会い、非公式の対話を行い、その際、バンコ・デルタ・アジア(BDA)の北朝鮮口座凍結解除の可能性を口にしたことがきっかけとなって実現したとし、ブッシュ大統領はこの時からすでに米朝間の交渉について直接報告を受け、指示していたものと推測されると報じています。
 (以上、
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2007/02/16/20070216000030.html
(2月16日アクセス)による。)

 どうやら、今回の米国の対北朝鮮政策の転換は、ブッシュ、ライス、ヒルの3人を軸とする極めて限られた人々だけによってトップダウンで企画し、推進されたようです。

 ボルトン前米国連大使の反発は既にご紹介しましたが、米政権内部からも叛乱の火の手が上がりました。

 ネオコンの闘士であるエイブラムス(Elliott Abrams)米安全保障副補佐官(deputy national security adviser)が、上記6か国合意に仰天し、合意内容を批判するEメールを政府のアジア政策や大量破壊兵器拡散防止政策の担当者達にばらまき、それがリークされて話題になっています。

 エイブラムスは、海外で民主化を推進するのが仕事ですが、彼を初めとする実務担当者がほとんど相談にあずからない形で、米政府の最高レベルで政策転換が企画・推進されたことに強い不満を抱いているようです。

 エイブラムスが特に心配しているのは、合意の中の、「米国は朝鮮民主主義共和国(DPRK)がテロ国家(state-sponsor of terrorism)に指定されているのを解除するプロセスを開始するとともに、DPRKに対する敵国通商法(Trading with the Enemy Act。経済制裁の根拠法)の適用を終了させるプロセスを前進させる」というくだりです。

 確かに、北朝鮮の場合、1987年の大韓航空機爆破事件以降、テロ行為に手は染めていませんが、リビアに大量破壊兵器追求政策を放棄させた際には、リビアがテロ支援を止めたことが確認されてからテロ国家指定等を解除・終了させたことを考えると、北朝鮮に対しては甘すぎる、というのです。

 日本としても、拉致問題を抱えたままで、米国が対北挑戦経済制裁の解除へ動いてもらっては困るわけであり、ブッシュは安倍首相に対し、懸念には及ばないと電話をかけてきたと報じられています。
 (以上、
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/02/14/AR2007021401695_pf.html
(2月16日アクセス)による。)

(私のコメント)
今日のニュースによれば北朝鮮の凍結口座は全面解除になるとの事ですが、このアメリカ外交の180度の転換にはライス国務長官の外交方針の転換にあるようだ。状況としては中間選挙による野党の民主党が勝利した事により議会からの突き上げにライス国務長官が妥協したという事だ。

なぜ妥協したのかというと、イラクに23000人の増派と4000人の追加の兵士を送る為に、北朝鮮との妥協を条件に認めさせられたようだ。しかし中間選挙はイラクから撤退せよという有権者の意思表示なのですが、アメリカ政府はイラクでは妥協せず北朝鮮に妥協してしまった。

アメリカのダブルスタンダード外交は今に始まったことではありませんが、ネオコンのボルトン氏が言うようにアメリカの弱みを見せ付ける事になり、北朝鮮と中国はさらに揺さぶりに来る事だろう。この外交方針の180度の転換はブッシュ、ライス、ヒルの三人の決断によるものですが、日本の頭越しにやられたことになる。

最終的に北朝鮮をどうするのかについては北朝鮮を生かさず殺さずで大人しくさせることが日米中のコンセンサスなのでしょうが、韓国も北朝鮮の崩壊を望んではいない。しかし日本としては拉致問題を解決する為には北朝鮮をいったん解体して民主国家に転換させなければならない。しかし現在の北朝鮮は拉致問題では話し合いにすら応じてこない。

去年までは日米共に北朝鮮を徹底的に締め上げて核を放棄させる方針でしたが、民主党が優勢になった議会との妥協で北朝鮮の核を放置させたまま、金融制裁を全面解除し重油などの援助を再開する。となると拉致の解決なくして援助の再開に応じない日本は梯子を外された事になる。

ブッシュ政権のライス国務長官はそれほど切羽詰った状況に追いこめられて秘密裏に外交方針を大転換させた。このような日米の歩調の乱れは将来に禍根を残す事になるだろう。いくら日本がアメリカの要請に応じて共同しても、アメリカは国内の事情でさっさと方針を変えたのでは同盟国が堪んない。

アメリカ議会でも従軍慰安婦問題が取り上げられるようになったのも関連があるのだろう。あくまでも北朝鮮に強硬な安倍政権を引きずる下ろすためにアメリカの民主党は従軍慰安婦問題を持ち出したのだ。民主党には中国との腐れ縁があり、民主党が多数派になったことで極東に対する外交方針も180度変わる事になるのだろう。

この影響を受けるのは日本であり韓国であり台湾である。いつまでもアメリカが反共の共和党政権ではないし、容共的な民主党政権が出来れば中国をアジアの覇権国家として韓国と台湾は中国の勢力圏に組み込まれる。日本もそうなるか、徹底的な日本の弱体化政策が行なわれて米中による分割統治が行なわれるかもしれない。


◆朝鮮半島を非米化するアメリカ  2月6日  田中 宇
http://tanakanews.com/070206korea.htm

▼日米同盟も終わりに

 朝鮮半島の南北の緊張が緩和されると、在日米軍も存在意義が失われる。在日米軍は朝鮮半島のほか、台湾海峡の有事にも対応することになっているが、台湾と中国の緊張関係も、しだいに緩和されている。台湾の陳水扁政権は、中国からの独立運動を盛り上げようとしたが、ブッシュ政権はこれに対し、以前から隠然と圧力を加えて抑制している。(関連記事)

 台湾の次期政権を狙う政治家たちは、国民党・民進党を問わず、台湾独立運動から距離をおいている。2月4日には「台湾独立運動の父」と呼ばれていた元大統領の李登輝さえ「私は台湾独立を求めたことはない(台湾はすでに独立状態なので、独立運動は必要ない)」などと発言し、人々を驚かせた。(関連記事)

 今後、台中間の緊張が緩和され、台中が関係を安定化する何らかの協約を結んだ時点で「台湾海峡有事」のおそれが激減する。在日米軍の存在意義はすべて失われ、米軍は日本からも正式に撤収することを決める。在日米軍の撤収は、日米同盟の終わりである。今年中にブッシュ・チェイニーが弾劾されたりしてアメリカの外交戦略が反転しない限り、日米同盟の寿命は、おそらく長くてあと3-4年である。日本政府が、防衛庁を省に昇格させることを急ぐのは、当然である。

 最近、久間防衛大臣が「イラク戦争をしたブッシュの判断は間違い」と言い、麻生外務大臣が「アメリカのイラク占領政策は幼稚だ」と言って、相次いでアメリカを批判したのも、アメリカに頼れなくなることに対する心の準備を国民に誘発するためだと考えれば、納得がいく。

 対米従属の終わりは、日本にとって、黒船来航から明治維新にかけてと同じぐらいの大変動になる。日本人の意識に大きな変化を迫るものになる。日本人がこれまでの気楽な対米従属意識を脱したくない場合、アメリカの撤収とともに、日本人は世界を見ない内向きな状態を強め、衰退を甘受することになる。この件については、改めて考えて書きたい。

(私のコメント)
久間防衛大臣の発言や麻生外務大臣の発言は、アメリカが近いうちにアジアから撤退していくだろうという情報に基づいた発言だろう。イラク戦争などしなければアメリカの威信も保てただろうに、イラク戦争の泥沼化はアメリカ時代の終わりを予感させるものだ。北朝鮮にすらアメリカはなめられて譲歩せざるを得なくなった。最近の情報分析をすればこのようなことが分かるはずなのですが、最近の思考応力の低下した日本人はボケてしまっている。


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