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私も真剣に退会を考慮中ですが、嫌がらせが怖い。
支払基金は医師会天下りの巣窟です。ここからの嫌がらせは直接経営に響きます。今後も診療報酬はさらに下がりそうですが、それに嫌がらせが加われば破産の危機です。
集団退会の動きが出れば、すぐに対応するつもりです。
-----新小児科医のつぶやき-----------------------------------------------
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070406
2007-04-06 研修医をもてあそぶな
20074/4付共同通信記事からです
日本医師会(日医)の唐沢祥人会長は4日午後、柳沢伯夫厚生労働相と厚労省内で会い、深刻化している医師の不足や偏在に関し、研修終了後の新人医師が、医師の少ない地域や小児科、産科で勤務するシステムを行政と連携して構築することを提案した。
唐沢氏は「医師は毎年3000−4000人増えるが、どうしても専門分野、地域が偏る」と説明。その上で「臨床研修を終えたばかりの若い医師はまだ一人前ではない。もっと全般的な医療について勉強してもらいたい」と述べ、若い医師にとっても研修の機会になるとの考えを示した。
日医の地域医療対策委員会は3月に、医師の不足している地域での「勤務の義務化を考慮する」とした中間報告書を公表しているが、唐沢氏は会談後、記者団に対し「意欲をもって行ってもらえる評価システムが望ましく、義務化の制度をつくってほしいということまでは言っていない」と述べた。
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この地域医療対策委員会の中間報告書の内容については散々書いたので今日は置いておきます。全20ページの中間報告書に唐突に3行分だけ研修医の僻地義務化を強引に割り込ませた黒幕が日医会長であることももう良いでしょう。今日は医師であるはずの日医会長が僻地義務化を主張する愚かさを書きたいと思います。
臨床研修を終えたばかりの若い医師はまだ一人前ではない。
日本中の医師がそう考えています。とくに新研修医制度になってから、専門とすべき診療科の技量は確実に劣っていると考えています。これは当然至極の事で、従来であれば自分が専門としたい診療科の研修を教える方も学ぶ方も必死なってやる2年間と、あまり熱意をもてない診療科を含む研修を断続的にコマ切れでやる 2年間を較べれば差が出て当然です。もちろん広く知識と経験を積んでおく今の制度を評価するには材料が足りませんから、まだ全面否定する気はありませんが、現制度の3年目の医師が、従来の○○科3年目に較べ、○○科の技術経験に関して劣る事は確実です。
医師は一生勉強とは言え、やはり集中的に莫大な経験と知識を取り入れられる時期があります。それは卒業すぐの5年〜10年ほどの間です。医師になった使命感と高揚感、それと先輩医師たちとの技量の余りの差に驚き、一刻も早く追いついて一人前の医師になりたいとひたすら願う時期です。現在の医療制度の奴隷的労働はもちろん否定しますが、この時期の医師はそうしてでも技量経験を身につけたいと思うものです。
GP医という考え方があります。理想を言えばGP医としての基礎の上に専門医としての大建築が建つことでしょうが、現在の医療に求められる専門の知識はそんなに甘いものではありません。細分化された専門分野の一つを身につけるだけでも一生を費やすと言っても過言ではありません。またその技量も医療訴訟激増時代を背景に完璧を越え、神のみにしかできない要求がごく当然のように求められます。
現在の研修制度は私の理解としてまずGP医になる事を要求しているかと考えています。個人的には破格の要求と考えています。現在の医療で要求されるGP医の水準は「全診療科で完璧」です。冗談ではなくて、そうでなければ先輩の叱責ではなく、裁判所が待っています。GP医だからある程度免責などはどこにもないのです。そんな技量を身につけるのは不可能です。マンガのスーパードクターをもってして辛うじて可能かどうかぐらいです。
だから現実的には自分の専門外の患者を診療したときに、自分の技量で手に負えるか、手に負えないかの判断技術がつけば御の字と考えています。2年という期間でそれ以上を望むのは余りにも酷です。それ以上の高い水準のGP医は机上の理想論です。ましてやペーペーの研修医にです。
また時代はGP医ではなく専門医を望んでいます。時代と言う言葉が相応しくないのなら「患者」という言葉に置き換えればしっくり来るかと思います。なんでも中途半端にできる医師ではなく、専門を高度に診療できる医師です。では専門馬鹿ばかりかと言えばそうではありません。医療は専門に細分化されているとは言え、専門の周辺部分は広く他の専門分野と重なり合っています。一つの専門分野に精通すれば、相当な広範囲の他の分野の知識経験も自然に習得しているものなのです。
だからもういい加減、研修医に普通に経験技量を積ませてあげるべきかと考えます。「鉄は熱いうちに打て」は金言かと思います。医師だっていつまでも若くはないのです。どんな手荒い修行であっても耐えられる時期はそんなに長くないです。虚心に指導を聞いていられる時間はいつまでもあるわけではないのです。医師になって時間が過ぎれば、徐々に最初の熱意は落ちてきます。私に言わせれば貴重な最初の2年間をかなり贅沢に使っています。この上、さらに僻地勤務となればさらに時間を空費すると考えます。
もちろん僻地と言っても一概に否定するものではありません。僻地には当たらないかもしれませんが、かつての舞鶴市民病院は卓越した研修システムで人気を呼んでいました。舞鶴の卓越したシステムはしっかりした指導体制が確立されて生まれたものです。それが存在するのなら若手医師の僻地勤務も必ずしも否定するものではありません。ところが日医会長の提言は、わざわざ医師の少ない地域を選ぶと主張しています。
医師の少ない地域に初級のGP医程度の技量の若手医師を送り込んでどうするのですか。彼らに必要なのは次の段階の経験や技量の指導を手厚い体制で的確に与える事です。そうやって乾いた布に水を吸収させるように経験を積ませる事がなにより肝心です。それが医師が少なく、激務で崩壊寸前の病院に送り込んでも成果を期待できるとは思えません。
医師不足に悩む現場は、新研修医制度で足踏みしているように見える今の若手医師が、一刻も早く戦力になる事を切望しています。これ以上回り道をさせてどうすると言うのですか。いつになったら今の研修医がものの役に立つ日が来るというのですか。
それと医療の元締めである厚生労働省は医師は足りていると断言しているのです。厚生労働省がひたすら心配しているのは医師が余剰になることです。小児科も、産科も、麻酔科も「足りている」と結論付けています。足りているのなら、日医会長が口出しするのは僭越かと存じます。一部地域の医師不足は偏在によるものであるとは耳タコぐらい聞かされています。偏在だから不足地域と別に医師過剰地域が確実に存在しているはずです。
医師過剰地域は厚生労働省の最高機密らしく、大臣にすら教えないほどのものですが、厚生労働省はある事を繰り返し主張しています。だから素直にあると受け取れば如何ですか。過剰地域から不足地域への融通は厚生労働省お得意の政策的誘導を行なってもらえれば十分かと存じます。足りているのに足りないと騒ぎ、貴重な勉強時間を若手医師から奪い取る提案をするとはとても医師とは思えません。
最後に誰でも話すだろう言葉を日医会長に捧げたいと思います。
研修医は日医会員ではありません。
[コメント]
ssd ssd 『「このままでいくと2008年には日医の新規入会0に」
という流れになると思うのですが、そんなこともわからないのでしょうか(wwww』
元内科医 元内科医 『あきれてものが言えません。僻地の労働条件をどうするかとか、ある程度の集約化を容認するのかどうかとかそういうことはすべて棚上げですかそうですかそうですか。
参議院選前のイメージアップのために協力させられているのかなという印象がありますが、手前の会員の憎悪を燃え上がらせてまで提案することでしょうか?日本で医業を行うこと自体を諦めるべき時にきたのでしょうか。
日医再活用を考えていたこともあったのですが、爺医は時代の変化に対応できないのでしょうね。』
Yosyan Yosyan 『僻地義務化は政府との裏取引の上での声明だけの空証文という説は有力です。しかし医師として研修医をおもちゃのように弄ぶのは許せません。落ちぶれたと言っても日医は日医です。その会長が率先して僻地義務化を口にするのを日医会員は見てますし、日医会員以外の医師も見てます。思うのは「そんな事をやらかす組織なんだ」と。
どんな見返りを約束されているかは憶測のうちですが、どんな見返りであっても研修医の犠牲で血塗られた報酬は喜べません。研修医も医師の仲間です。研修医がどんな研修を必要とするかは医師ならすべて知っています。それに反する事を行なうリーダーに率いられる組織に求心力はさらに失われます。
日医は医師の支持があっての日医です。日医への支持は日毎に落ち込んでいます。日医が支持を取り戻すには、医師が医師らしくあるための運動です。その視線を忘れて駆け引きに奔走するのなら、誰も支持はしません。
会長は日医を不沈艦と信じ込み、医師が無条件に支持するものと考えているかもしれませんが、日医といえども支持を失えば空中分解します。一番の根本を見失っている狂気の沙汰でしかありません。
今日医に医師が求めているのは、少なくとも見た目上は正論で正面から敢然と戦ってくれる事です。そうして初めて支持が保てます。密室の取引での姑息な成果では会員すら逃げ散っていくと考えます。』
Bugsy Bugsy 『
産科や小児科医が足りない地域に若い医師を送り込む。当然指導する医師も充足してないはずです。「見よう見まね」じゃ困りますよ。
車の免許とって2ー3年たつと ちょっと運転がうまくなったと勘違いする時期が一番事故を起こしやすいように思います。
医者になって2ー3年 一通りの事が出来ると自分で自信を持つ時期が実は一番危ういと思います。オイラもそうでしたし、若い連中を見ててそう感じます。自信満々 夜間オペを始めたはいいが、止血がうまく行かなくて 半泣きになって先輩をコールする事もあれば
重大なバイタルサインを見落として危うい状態になることもありました。その時に叱りつけてでも訂正させるのが指導する立場の医師であり どうしても必要です。
以前申しましたように 「生兵法は医療事故のもと」。
周囲から見れば生兵法でも 本人は一人前のお医者様だと錯覚しやすいお年頃です。困った時に指導してくれる医師がいない環境で医師が診療技術が磨けるわけがありません。オイラにも空白の2年間というのはありました。
日医が言えば 医師全体が同意したと世間全般に受け取られかねませんね。それが腹立たしい。』
Yosyan Yosyan 『Bugsy様
同感です。医師はミスをして育ちます。一つのミスを犯すことにより、その後の千のミスを防ぐ教訓となっているかと思います。とくに若手の医師はミスを犯しやすい。ただしそれは想定内のことであり、ミスが起こることさえ研修医の指導の範囲にあると考えます。ミスが起こったときに、それが決定的になる前に未然に防ぐ指導体制こそ研修にもっとも求められるはずです。
医師も2年、3年と経験を重ねると任せられる範囲が広くなります。広くなるほどミスの規模が大きくなります。当然ですがそれを指導監視する体制も手厚いものが必要となります。
どうしても赤トンボで特攻させる精神構造が、この国には抜け切っていないようですね。』
guri guri 『あんまり共同通信の記事を信用しすぎるのもどうかと思い、日医の方のソースを当たってみました。ひょっとすると共同の現実歪曲フィールドが発生しているかもしれません。微妙なニュアンスの違いがあるように思います。
■ 唐澤会長と柳澤厚生労働大臣が会談
唐澤人会長は4月4日、柳澤伯夫厚生労働大臣を訪問し、医師確保などの諸課題について、約1時間にわたり会談を行った。
この会談は、厚労省の要請に日医が応じる形で実現したもので、厚労省からは、「地域医療における医師確保等の問題に鑑み、勤務医の負担を軽減し、地域医療連携を推進するためには、開業医の果たすべき役割が重要である。具体的には、開業医の休日・夜間救急センターへの交代勤務、診療所のグループ化、研修体制の構築―などの取り組みが必要であり、地域医師会の協力が不可欠である」旨の発言があり、これらの取り組みに対する日医への協力依頼があった。
また、これに関連して、総合的な診療に対応できる、いわゆる「総合医」(以下、総合医)の養成について意見交換が行われ、その重要性が確認された。
唐澤会長は、地域における医師確保の問題に関連して、より緊密な診診連携機能の重要性を指摘するとともに、病診連携についても、診療所・病院間の役割分担の確認等も含めて、緊密な連携体制を整備することが必要であるとした。
また、新医師臨床研修制度の施行等により、医局講座制が機能しなくなりつつあることに触れ、行政と基幹病院が連携して後期臨床研修にかかわり、若手医師が展望の持てるシステムを確立することが必要であることなどを述べた。
さらに、へき地・離島医療等の対策に関しては、総合的な診療に対応できる診療レベルの高い医師の養成(総合医の養成)と、それらの地域に勤務した医師に対する、適正な評価システムの導入等の検討が必要であると指摘した。
総合医の養成については、厚労省は、地域における診療の一次的な窓口として、患者に必要な医療資源の振り分けを行い、将来的には、在宅医療ネットワークの要としての機能を期待しているなどと説明した。
唐澤会長は、地域における社会的役割を果たすためにも、総合医の養成は重要であると指摘。また、総合医の養成には、カリキュラムと研修体制を適切に構築することが必要であると強調したうえで、総合医の診療レベルが向上し、国民の総合医に対する意識が高まれば、総合医を目指す若手医師も増加するのではとの考えを示した。
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