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(回答先: 丸山弁護士立候補4人に「憤りある」(デイリースポーツ) 投稿者 近藤勇 日時 2007 年 3 月 10 日 09:55:54)
都知事選出馬表明 丸山弁護士『保留』の波紋
タレント性勝敗のかぎ
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20070310/mng_____tokuho__000.shtml
告示(22日)まで2週間を切った東京都知事選にテレビで人気の丸山和也弁護士(61)が突如、参入の気配を見せた。本当に出馬するのか。「来週の半ばごろまでに判断する」と9日は態度を保留したが、場合によっては台風の目ともなりそうだ。都知事選は典型的な人気投票選挙。同弁護士のタレント性への評価は想像以上に高い。「現職の石原慎太郎氏の最大のライバルとなる」と指摘する声もあるほどだ。
■高いCM好感度『出れば盛り上がる』
「丸山氏が出れば都知事選は盛り上がる。彼の出ているテレビCMはいずれも高得点。石原氏の最大のライバルになるはず。携帯電話もソフトバンクの登場でライバル会社が本気になって販売競争に取り組み、消費者にもメリットが出てきた。選挙だって同じだね」
CMの好感度や動向を専門に調査するCM総合研究所の関根建男(たつお)代表は、そう断言する。
わずか十数秒でいかに視聴者に強く、いいメッセージを伝えられるかが勝負のCM。長年、CM分析をしてきた関根氏の目で、丸山氏も含めた五人を見てもらうと−。
タレント性の一位には石原氏を挙げた。「パワーとあか抜けた個性があり、時代を読む力は天性のもの。自分がモデルチェンジし、時代のトレンドを表現できる」というのが理由。
匹敵するのが丸山氏で、「鉛筆にたとえれば6Bの個性。たたき上げなのに、つかみがよくて肌触りもいい」という。丸山氏は缶コーヒーやカップラーメンのCMに出演したが、三千作品を対象にしたCM総研の好感度調査では、いずれも上位3%以内にランクされる。「浮動票を集める力がある。石原氏もこういう人に勝たないと、本気では喜べないのでは」とも。
三位はかつてインスタントコーヒーのCMにも出演した建築家の黒川紀章氏。「わずかな時間で見る人を引き込む力は、切れる個性によるもの。ただ、最近は寄る年波には勝てない印象は否定できない」
前宮城県知事・浅野史郎、元足立区長・吉田万三の両氏は、タレント性に限れば前出の三人からはぐんと落ちるという。「両氏とも行政手腕は別として、CMには向かない。退屈なCMになってしまう」とかなり厳しい評価だった。
マーケティングコンサルタントの西川りゅうじん氏も、丸山氏のような存在が都知事選を盛り上げるとの見方をする。
「今回の都知事選は、石原都政はイエスかノーかを問う選挙。石原氏に対抗するには勝てそうなイメージが出てこないと有権者は投票しない。すでに出馬表明した人は、反石原票を集める核になりきれていない」
西川氏は、対抗馬としては浅野氏が優勢とするが、「ユーモアに富む出馬表明だったが、まだ役人くささがある」と評し、黒川氏については「妻で女優の若尾文子さんは有名だが、本人は知る人ぞ知る存在。建築家として創造する人が、五輪招致反対など壊すことを言うイメージ的なギャップがある」。吉田氏には「東京を知り、足立区を引っ張ってきた手腕はアピールできるが、スター性には欠ける。政党色を消し、華のある応援団が必要」。
その意味では、丸山氏は「出馬すれば、都知事選の雰囲気はぐっと変わる。いい人イメージの人が、『だから立ち上がった』と強さをアピールすれば、ダークホースになるかもしれない存在」と映ったという。
■無党派票の雪崩起こせ
ところで都知事選が、現在のように極端なまでの人気投票型選挙になったのは、いつからだったか。
主要政党が推薦・支持する「相乗り候補」が敗れたのは一九九一年までさかのぼる。このときは、現職の鈴木俊一氏が相乗り候補の元NHKキャスター磯村尚徳氏を大差で破り、四選を果たした。
磯村氏は、銭湯や焼き鳥屋に出没し、庶民性を売り込もうとした戦略が逆に磯村氏のイメージとのギャップで裏目に出た。
一方、旧内務省出身で官僚イメージが強かった鈴木氏は、演説会で立ったまま手を床に付けるパフォーマンスを披露して都民の喝采(かっさい)を浴び、「元気なおじいちゃん」イメージへの脱皮に成功した。
ただ、このときの票の流れはタレント候補をめぐる現在の無党派票とは違うとみる識者は多い。
政治評論家の小林吉弥氏は「当時は無党派層は少なく、大半の有権者は漠然とであれ、いずれかの政党を支持していた」という。
やはり政治評論家の森田実氏は「都知事選に最初にタレント候補が出たのは(一九七五年の)石原慎太郎氏」という。「自民党が革新の美濃部亮吉知事(故人)を倒そうと担ぎ出したが、美濃部氏のカリスマ的魅力には及ばなかった」
最初にタレント候補への無党派票の雪崩現象が起きたのは、故青島幸男氏が初当選した九五年。抜群の知名度を誇る青島氏は、街頭演説など一般的な選挙運動をしないスタイルをとった。ほかにもタレント候補として経済評論家の大前研一氏が立候補したが、世論調査で青島氏の意外な健闘が分かると、無党派層は青島氏になびいた。大阪府知事選でもタレント候補の横山ノック氏が初当選した。
このころには既成政党に対する閉塞(へいそく)感から有権者の嫌気は拡大し、「第一党は無党派層」といわれるまでに増殖。青島氏への雪崩現象は当時、「自分の一票で状況を変えられる」と考えた無党派層の熱狂的な行動と分析された。
先の宮崎県知事選でタレントの東国原英夫氏が初当選したのと似たような状況だ。
ただし森田氏は、タレント候補の弱みも指摘する。
「タレント候補の場合、ナンバーワンの前では、ナンバー2、3は太陽の前の星のように有権者から見えなくなってしまう。強大なタレント候補である石原氏の対抗馬となるのは、タレントではなく、やはり本格派の浅野氏ではないのか」
<デスクメモ> 丸山弁護士の好感度が予想外に高いのに驚くが、そういえば宮崎県の東国原知事とは共通点がある。ランニングを趣味として浅黒い、引き締まった体つき。さらに口から泡を飛ばす熱血雄弁型で、ときには人前で涙も見せる。笑いを取る才能も。これがトレンドらしい。統一地方選に出馬予定の方は参考に。 (充)
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