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□「総理、経済成長だけでは格差は無くなりませんよ」/岡田克也 [ビデオニュース・ドットコム]
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20070308-01-0901.html
2007年3月9日
「総理、経済成長だけでは格差は無くなりませんよ」
ゲスト:岡田克也氏(衆議院議員)
今永田町では民主党の岡田克也副代表が、俄然注目を浴びている。
2005年の郵政選挙での民主党大敗の責任を取って代表の座を退いた岡田氏は、その後全国をめぐり、人々の生の声を聞いて回ったという。そこで岡田氏が見たものは、まさに格差社会の現実だった。個人間の所得格差と企業と個人の格差、そして、地域間の格差。
国会の予算委員会で、安倍首相を向こうに回して、「名目上の成長率を上げるだけでは、二極化は改善しない」と鋭く迫った質問は、まさに、この全国行脚中の経験に裏打ちされている。
ポスト小沢に取りざたされるも、「充電中です」と謙遜する岡田氏に、広がる格差に揺れる日本社会の現状や日米関係、憲法改正、そして政界再々編にいたるまで、さまざまなテーマをじっくり語ってもらった。
―雇用形態の変化について
岡田: ひとつは、派遣労働が一般化したということがあると思います。特に製造の現場では、大きな変化を感じます。家庭の主婦がパートタイムで働くというようなことは以前にもあったのですが、それは別に世帯主がいて、補助的な収入を得るために働くという場合が多かったと思います。しかし、今は20代、30代の世帯主たるべき人たち自身が不安定な労働条件のもとで多く働いています。
バブルがはじけてからしばらくの間は、企業も雇用を維持しようと努力してきましたが、95年くらいから本格的なリストラが始まり、正社員は約5年間で300万人以上減らされました。そして、製造現場に派遣労働者を導入するといった規制改革が行われたわけです。
我々はこれに反対しました。(経済を立て直すという意味では)当時はあるいは仕方がなかったのかもしれませんが、経済状況が変わってきた中で、もうそろそろ逆の方向へ戻さなければ、とんでもないことになるのではないでしょうか。
以前、トヨタ自動車の張富士夫会長が、アメリカのように今ある選択肢から最善のものを「選ぶ経営」ではなく、日本は従業員や取引先を含めた全体を「育てる経営」を行うべきだとおっしゃっていて、私はこの考えをすばらしいと思ってきました。しかし、現実は多くの製造業でも「育てる経営」になっておらず、不良品やリコールの増加もこれと無関係とは思えません。経営者の皆さんも「育てる経営」を一度考え直していただきたいと思います。
―格差問題について
岡田: 「格差社会」と言うときに、私は3つの格差ということを考えています。ひとつには個人間の所得格差がありますが、もうひとつに企業と個人の格差というものがあります。これは、企業の利益が個人の懐に繋がっていないという問題です。(いまの経済は)企業の設備投資と輸出だけでなんとか成長を遂げているわけですが、将来のことを考えると、やはり消費が良くならないと長持ちしないと思います。そして3番目は地域間の格差です。これら3つの格差に、それぞれきちんと対応しなければいけないと思います。
安倍総理は「格差」という言葉がお嫌いみたいです。総理も一応、正規社員と非正規社員との格差をなくすなどとおっしゃっているのですが、基本認識が違っていると、進む方向性自体が違ってきますし、改革が形だけになる恐れもあるわけですから、まずは基本認識を合わせるということが大事だと思います。安倍総理が格差の実態をどのくらいご存知なのかはわかりませんが、私が見てきた現実はかなり厳しいもので、このまま放置しておくとアメリカ型の社会になってしまうと思いますし、それは目指すべき方向ではないと思います。
―日米関係について
岡田: 日米関係は今かなり危うい状況ですね。久間防衛大臣の発言も麻生外務大臣の発言も、率直で良いという気はしないではないですが、やはり大臣ですから、同盟というものに思いを致した発言でなければいけないと思いますし、そういう意味では軽率です。
アメリカは、もちろん自国の国益を踏まえて政策を行うわけですから、大統領が誰かによっても、そのときの状況がどうかによっても、政策を変える可能性があるということを前提に物事を考えていかなければならないと思います。にもかかわらず、「同盟国としてお世話になっているのだから、最後は言うことを聞かなければいけない」というような先入観が強すぎると思います。日本の政治家であれば、日本の国益というものを常に念頭において、アメリカとの関係を考えていかなければならないと思います。
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