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2007年03月09日
慰安婦問題を騒ぎ立てても日本は勝利しない
慰安婦問題について私はこのブログで論ずるつもりはない。不毛な論争に時間を使いたくないからだ。しかしこれだけは言っておきたい。「慰安婦は強制されたものではなかった」といくら騒ぎ立てても日本は勝てないと。これは私の言葉ではない。日本の為政者たちが最大の味方であるとあがめ奉る「米国要人」の言葉なのである。
米国の日本専門家としてもてはやされている人物にマイケル・グリーンという男がいる。アーミテージに次ぐ米国内での屈指の知日家、日本専門家であると喧伝されている男だ。
日本を専門とする米国人の中で、米国内で影響力のある主流の人物は、まず居ない。だからアーミテージといい、その弟子のマイケル・グリーンといい、日本人がもてはやすほど米国中枢において高い評価を得ているわけでも、影響力があるわけでもない。にもかかわらず、日本の政治家や官僚は、この二人をまるで米国政府の代理人のごとくあがめ奉り、その発言を神の声のごとく引用する。彼らと懇意である事があたかも米国通であるかのように自慢げに話す。なんと貧弱な日米関係であろうか。そういえば小泉前首相の次男は、家庭教師よろしくマイケル・グリーンに面倒を見てもらう形で、米国のシンクタンクの一つである戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies)で修行をしているらしい。
その、日本の味方であるマイケル・グリーンが、慰安婦問題で、「日本を弁護できない」と次のように述べているのだ。読売新聞のインタビューに答えたもので、3月4日の読売新聞が掲載していた。以下に抜粋して引用する。
記者 (自民党議員の一部が)河野官房長官談話の見直しを議論しているのをどう受け止めるか。
グリーン 仮に決議案が採択されたとしても、米国の日米同盟に関する政策に与える影響はゼロだ。米メディアの報道も今のところ低調だ。しかし、日本が反発すれば事態は悪化する。共和党や民主党の一部議員が、決議案の問題点に気づき、修正や廃案をめざして動き始めたが、日本の政治家が反発すると収拾が難しくなる。日米とも政治家がこの問題に関与すれば国益を損なう。
記者 安倍首相は「(旧日本軍の)強制性を裏付ける証拠はなかったのは事実だ」と発言している。
グリーン 安倍政権の外交政策、特に国連での対北朝鮮制裁決議案採択や、中韓との関係改善に向けた首相の指導力は、ワシントンでも高く評価されている。ただ、慰安婦問題は、高いレベルが政治介入すれば、かえって複雑化する。強制があろうとなかろうと、被害者の経験は悲劇で、現在の感性では誰もが同情を禁じ得ない。強制性の有無を解明しても、日本の国際的な評判が良くなるという話ではない。
記者 昨秋、下院で開かれた公聴会で靖国神社問題について証言し、日本の立場に理解を示したが、この問題では批判的なのか
グリーン 慰安婦問題で議会に呼ばれたら、残念ながら日本を擁護できない・・・慰安婦問題では被害者女性だけが同情され、日本が政治的に勝利することはない。
マイケル・グリーンは日本語をあやつる曲者だ。日本人の心理をくすぐるコツを知っている。だから、インタビューの中でも、「米議会がこの問題に関与する事は大きな間違いだ」と言ってみたり、安倍政権の外交はワシントン(米政府)で評価されていると持ち上げてみたり、慰安婦問題に関する決議案が採択されても日米同盟関係に影響はないなどと、日本人を安心させるような言い方を はじめにしてみる。
しかし彼は米国人だ。物事を曖昧にはしない。間違った事を言って後で責任を取らされるようなことは決して言わない。彼の本心は後半部分にある。彼は慰安婦問題については日本を弁護しない、出来ないと言っているのだ。
日本政府の慰安婦問題への対応はこれで決まりである。いくら論争をしても日本に勝ち目はない。米国の反発を招くだけだ。マイケル・グリーンさんがそうおっしゃっているのだ。
慰安婦問題で威勢のいい事を言っている右翼の連中は日本の国益を良く考えたほうがいい。日本の国内で、慰安婦問題に理解を示す政治家や識者を威勢良く罵倒する事は勝手である。しかし米国へ行って、米語で、奴らに同じ事を言ってみるがいい。勇ましい事を言ってみたらいい。勝ち目のない戦を米国に挑んだ日本は、その結果どうなったか。愚かな経験は一度だけでよい。慰安婦問題に限っては、私はマイケル・グリーンに賛同する。
Michel Green, Former Assistant to the US President for National Security, Said Japan Never Wins On the Issue of Comfort Women
Liberal Democratic Party’s rightist parliamentarians demand Abe Government to take a stronger position on the issue of comfort women, a sex slave during Japanese occupation period. They insist Japanese militarism has never forced women to serve as sex slaves. They say that the accusation by the US Congress is based on the inaccurate insistence by politically motivated Korean Americans. Many Japanese nationalistic people support that opinion and ask Japanese Government to take an action to challenge that protest.
Many Japanese people including myself think it is wrong that Japan denies its misconduct during the war and we should observe the decision once Japanese Government adopted on the issue of our militarism’s mistakes during the war so that any misgivings about the sincerity of that official apology be incurred.
Unfortunately there cannot be a consensus on this issue and fierce debates are endlessly continued among Japanese people.
In order to stop such a futile debates among Japanese themselves an order from God is needed and that is a voice of America. Any Japanese, particularly Japanese Government, bureaucrats and conservatives people and rightist people, are so submissive to the American order.
A guy named Michael Green, a former assistant to the US President for national security, said in an interview with The Yomiuri Newspaper of March 2 as follows. Michael Green is an American official who is supposed to be an Japan Hand and every Japanese respects what he says. The endless debate on the comfort women issue in Japan now has to be stopped.
“ I cannot defend Japan when it comes of the issue of comfort women. Japan can never wins a battle over this issue.”
http://www.amakiblog.com/archives/2007/03/09/#000291
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