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再び浅野史郎氏について [がんばれ吉田万三]
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投稿者 white 日時 2007 年 3 月 08 日 22:41:58: QYBiAyr6jr5Ac
 

□再び浅野史郎氏について [がんばれ吉田万三]

 http://blog.goo.ne.jp/takashi5776/e/e32b40cb0dbca31ffafde1f64202ade2

再び浅野史郎氏について
2007-03-08 / 吉田万三 革新都政

横田有史県議の一般質問=2005年9月21日

一、浅野県政12年の評価と問題点

(一)…浅野県政12年の功罪について総括することは、宮城県政を乗り越え、新たな活路を切り開く上で、避けて通ることのできない課題であるとの思いを込め、知事への最後の一般質問を行う。

12年間の浅野県政が、「地方自治」の本旨、「住民福祉の向上」「住民の生命、生活と人権を守り改善するための砦」としての県政運営であったのかどうかが問われる。

 ところが、最近出された「財政再建推進プログラム改定に向けた基本方針」の内容は、…聖域なき歳出の見直し、削減といいながら、一方で「緊急度、重要度をふまえた政策判断」「公共事業の重点化や進度調整を行うという全く整合性のない方針に固執し、しかもその緊急度、重要度をふまえて重点化する公共事業の選択判断の基準が、県民の福祉の向上という地方自治の本旨を堅持する視点や、12年間の県政の反省が全く見られていないと言わざるをえない。…県庁人事におけるトラブル、農業・福祉などの外郭団体においては、不正・犯罪行為に対する数多くの不透明性を温存し、一連の副知事等幹部職員の不正疑惑は免罪する、そして何よりも田島某氏に対する異常なまでの処遇等々、…公明正大性を欠く知事の言動は、県民に開かれた県民参加の県政とは程遠い…

(二)12年を総括する上で極めて重要な問題の一つは、何故12年間で県債残高が7000億円から1兆4千億円と、二倍にも膨らんだのかという点をしっかり分析することであります。

第一は、…徹頭徹尾ゼネコン奉仕型につくられた本間県政の総合計画を「森と海と人の宇宙論」から「夢航路未来号」に名称を変えただけで、特に2005年から今年までの13年間で総事業費の45%、1兆3720億円を投入する国際化社会プロジェクトー仙台空港、仙台港、石巻港関連などを今日もなお聖域化し、他の事業を犠牲にしてまで引きずっていることです。

第二には、その上さらに、政府の景気対策と称する公共事業の拡大ーー殊に米の輸入自由化の代償と称して策定されたUR対策にもとづく大型ほ場整備や大規模林道、農道、ダム建設などに無批判的に追随してきたことです。

第三に、これらの中で、特に国直轄事業を聖域化し、地方自治体が介入する余地のない事業費の拡大による際限のない負担増をもたらしたことです。港湾、空港はもとよりですが、殊にダム建設の負担の急増を許してきたことは重大です。2000年時点で着工12所のダム事業費6800億円(うち県負担金1230億円)は、胆沢ダムが1360億円から2440億円(県負担68億円から93億円)、岩堂沢ダム164億円が360億円、上大沢ダムが21億円から75億円に膨らむなど、あっという間に8000億円を越す事業費に拡大しています。

 さすがに県事業の新月・筒砂子ダムなどは見直しましたが、あくまで地方自治体の要請に基づき行っているこれらの国直轄事業について、県が見直しを求めることもなく放置し追随してきたことは、公債費の長期にわたる後年度負担という極めて大きなツケを残したと言わねばなりません。そこには、過大な需要予測に基づく過大なダム建設により、全国一高い水道料金を宮城県民に押しつけてきたという反省は、全く見受けられません。

第四に、しかもこれらは極めて大きな「負の遺産」を後世につくりだしたことです。グランディ二一、夢メッセ、アクセルなど不要不急の箱ものは借金だけでなく、莫大な運営費負担をもたらし、図書館、宮城大学、こども病院などは不必要とは言いませんが、身の丈に合ったものであったかとあらためて指摘せざるをえません。

 また、竹の内産廃は現時点で700億円とも言われる、いずれ執行しなければならない全量撤去の負担を後世に残し、アクセス鉄道は莫大な借金と赤字を垂れ流して走ることになるでしょう。

 さらに栗原市で9億9000万円、登米市で9億円など、8ヶ所の合併市町に対する合併補助金総額48億9000万円は今なお交付されないという国家的詐欺行為は、合併市町村の今後に新たな混乱を持ち込んでいます。

 以上のように、莫大な借金財政をつくり出した要因は、この十二年間の県政運営の基軸そのものにあると言わざるをえません。

 私は県議会における初質問にたった95年6月議会において、「本間県政の総合計画をそのまま引き継ぐことは、輸入促進事業(FAZ)を骨格とし、県内産業の衰退、空洞化を推進するものであり、やめるべき」と主張しましたが、知事は「継承し、積極的に推進していく」と胸を張って答弁しています。また、政府の景気対策への追随についても警鐘乱打しましたが、知事は積極的に評価する旨答弁しています。

 知事は最近になってようやく政府の景気対策が県債残高増の要因であったと反省の辞を述べ、また仙台港、石巻港建設計画の一部見直し、県事業の新月・筒砂子ダムの休止などの手直しを示しています。しかし、官僚出身であるが故の結果なのでしょうか。浅野県政12年の財政運営の基軸が国策には極めて忠実であったことが、今日の財政危機を創出した最大の原因であり、これらを聖域化、重点化する施策展開を抜本的に転換することの重要性を12年の総括からしっかりと導き出すべきではないでしょうか。知事の率直な所見を求めるものです。

(三)借金を大幅に拡大した県政であっても、それが地方自治の本旨である「県民福祉の向上」に寄与したものであるならば、容認できる余地は残しています。しかし、県債残高を倍増した要因は、県民の暮らしや県内経済の改善に役立つどころか、全く逆行するものであり、12年間の様々な指標も、そのことを明確に実証しています。

 宮城県の名目経済成長率は97年以来6年連続マイナス成長で、県民所得は6527億1400万円も減少。その主因は県民所得の75%を占める雇用者所得が3899億9200万円も減少したことであり、勤労者世帯の平均年収が87万8000円も減少したことになります。

 中小企業の倒産件数は10年間で2806件と東北一。消費不況と大型店の出店で10年間に5800軒の商店が倒産・廃業に追い込まれています。

 県の基幹産業である農林水産業の所得は94年の1464億4800万円から、03年には837億8300百万円と実に626六億6500万円、43%も減少。とりわけ米の生産額は92年の1672億円が03年の829億円と50.4%も半減、減少率は全国31%減の1・6倍に及んでいます。農家戸数は93年の8万2400戸が04年の6万7500戸と1万4900戸、19・1%も減少、農家一戸当たりの農業生産所得は99万2000円(02年)で東北下から二番目という深刻な事態です。

 漁業総生産高は93年の1347億8600万円が03年の807億7300万円と540億円、40%も減少。漁業就業者数も1万7599人から1万1449人と、6150人、35%も減少しています。

 宮城県の完全失業率は5・8%(04年)で、全国六番目の高さ。この四年間にリストラなどで職を失った人は15万9000人にものぼり、毎月5万人前後の人が職を求めてハローワークを訪れています。正規職員は5年間で9万2000人減少し、派遣、契約、パート等が3万9000人も増加しています。今年の高校卒業生のうち就職も進学もできなかった生徒は1749で、全国で八番目の高さ。16日付の河北新報が来春高卒予定者に対する県内企業の求人倍率は0・53倍で(7年ぶりに0・5倍台に達したものの)、全国平均0・9倍を大きく下回っていると報じています。

 これらの数値と指標は、浅野県政の12年が県民の暮らしと営業にいかに深刻な事態をもたらしたかを赤裸々に示しています。

 農林水産業費割合は全国26位、商工費割合34位で、いずれも東北最下位。農政部を廃止し、商工会への補助金は3億1500万円も大幅に削減。中小企業向け工事契約も97年から3年間で738億円と半減させる、等々、借金を倍増させながら、県民のなりわいを破壊するという、県政運営の基軸が全く逆立ちしてきた結果であると断言せざるをえません。

(四)「福祉日本一の先進県づくり」というスローガンこそ、浅野県政十二年の「虚像の軌跡」を象徴するものと言わざるをえません。
 「高齢者福祉43位」「教育44位」「子育て環境35位」ーこれは最近、日経新聞が発表した都道府県ランキングの宮城県の評価です。
 老人福祉費の65五歳以上人口一人当たり比率は94年の40位から02年の43位に後退。老人ホーム所在数44位、介護保険施設入所者数(65歳以上)44位、介護保険受給者一人当たり費用額43位、特養ホーム待機者数1万数千人、知的障害者援護施設定員数33位。救急車の搬送時間33分で全国46位。救急告示病院・一般病床数41位。保育所数43位、児童福祉施設数45位、保育所待機児童数877人(03年)。これらは人口一人当たりの社会福祉費割合45位、民生費44位という事実となって反映しています。

 さらに「県財政が大変」といって、公共料金は相次いで値上げする一方で、県民生活に密着した事業を悉く縮小・廃止してきました。
 敬老祝金・祝品、1億1千万円、介護手当約1億円の廃止、約3万人の乳幼児や心身障害者、母子家庭の入院給食費の切り捨て、民間保育所各種補助・助成金の廃止をはじめ、原爆被害者団体への助成金年5万円を4万円に、民俗文化保存団体への助成金年5万円を3万5千円に一方的に縮小するなど、血も涙もない県政でした。

 本間県政時代には「絶対発行しない」とされていた国民健康保険料未納家族に対する資格証明、短期保険証の発行について、浅野県政になるや市町村への発行を強要し、04年には資格証明は1879件、短期保険証は実に1万1555件の家庭に発行されるに至ったことは、特筆されねばなりません。

 各種の福祉施設についても、啓佑学園、太白荘、ほたる学園、杏友園、敬風園の民営化・民間委託を強行。二口山荘、こまくさ山荘、釜房いこいの家など母子家庭や勤労者の保養施設、そして今度は勾当台会館を乱暴に閉鎖、更には船形コロニー、船形学園をはじめとする障害者施設の「解体宣言」であります。

 子どもたちの教育環境についても、中央児童館の統合。県立保母専門学校や衛生学院の廃止。高等技術専門校7校を4校に統廃合し、授業料を有料化。専修学校への助成金2億8000万円をわずか2千万円に大幅削減。県立高校17校の統廃合計画を強行し、すでに全日制を8校を4校に、定時制や分校3校を統廃合。その一方で、この10年間で小学校460人、中学校636人、高校415人の教員を大幅削減し、少人数学級への移行は全国、東北比で最も遅れた事態になっている等々、困難を抱える子どもたちの多様な成長と進路の道を次々と断ち切る県政運営が展開されてきました。

 図書館数全国45位、青少年教育施設数45位、博物館数37位など、社会教育の分野も全国最低水準という実態です。

 知事は福祉先進県づくりについて「方向性とモデルづくり」という表現で、福祉や各種助成を切り捨ててきた12年を糊塗しようとしています。しかし、浅野知事が追求してきた「改革」の方向とは、小泉改革と軌を一にする、いわゆる「新自由主義」「新保守主義」に徹頭徹尾毒された考え方に立脚したものであると、自ら県民に説明すべきではありませんか。

 「介護保険で福祉が権利になった」と高邁な表現を使い、10月からの大幅引き上げを行う「改正介護保険法も制度の永続化をめざすもの」と評価し、障害者があれ程反対している「自立支援法」も「国会での早期成立を願う」と強弁する。それは憲法に定められた生存権に基きいかなる困難を抱えた国民にも等しく保障しようとする福祉や社会保障の概念とは全く相反する、「自立自助」の名のもとに、福祉切り捨てを忠実に実行しようとする議論にほかなりません。また、「規制緩和」「民業圧迫」「官から民へ」などのスローガンの下、公的施設を次々と解体しようとするものにほかなりません。

 「福祉日本一」などという美名の下、「国民、県民のためになる改革」とは無縁な考えに基づき、余りにも多くのものを失った12年と私には思えて仕方ありませんが、知事の所見を求めるものであります。(以下略)

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