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パンドラの箱を開けた安倍晋三
2007/03/06(火) 12:29:24 | 未分類 | トラックバック(2) | コメント(0)
やや表現が妥当では無いかもしれない。
従軍慰安婦の問題は,もちろんパンドラの箱ではない。
ここで言いたいのは,戦後60年間,戦争責任を頬かむりしてきたものたちにとってのパンドラの箱 ということだ。
以前から何回も書いているが,日本国憲法と戦争責任はコインの裏表なのである。戦争責任の追及をあいまいにし,天皇を存続させることの「条件」としていわゆる平和憲法はできた。
アメリカの押しつけ憲法とか言うが,アメリカに押しつけられていなければ,ソ連・オーストラリアなどが参加する極東委員会が憲法制定にかかわることになっていたのだから,戦争責任の追及はより厳しいものになっていたはずだ。
アメリカとしては,半分は戦争犯罪者を助ける意味で,この憲法を押しつけたという経緯がある。このあたりは前にも紹介した「史録 日本国憲法」に詳しい。
そして,この日本国憲法と表面的な「謝罪」をもって,本当の謝罪と贖罪をまのがれてきたのが,戦前から戦後を通して権力を持ち続けた,岸信介のような連中の生き方だった。
彼らは,本心では反省なんて針の先ほどもしていないから,謝罪することを屈辱と感じ続けていた。反省をしていない様子も,「史録日本国憲法」を読むとありありとわかる。
その捻れた屈辱感が60年を経て産み出したものが,安倍晋三という人格である。だから,安倍は,権力を維持するためには絶対に不利だとわかっていても,こと憲法と戦争責任のことについては,暴言とも見える発言を繰り返す。
慰安婦:安倍首相また強硬発言「強制連行の証言もない」
安倍晋三首相が5日、日本軍慰安婦問題について、再び数々の強硬発言を行った。
安倍首相は米下院に提出された日本軍慰安婦非難決議案について、「決議案は客観的事実に基づいていない。決議があっても謝罪することはない」と述べ、決議案に強い不快感を示した。
また、安倍首相は「慰安婦強制連行に日本政府が介入したことを証明する“証拠”はない」とする見解からさらに1歩踏み込み、「強制連行を証明する“証言”はない」と主張した。この主張は、日本軍慰安婦被害女性の証言を基に作成された「慰安婦らは家にいたところ誘拐された」などとする米下院決議案の内容を根本的に否定するものだ。
以下は、安倍首相がこの日、参議院予算委員会で民主党の小川敏夫参院幹事長と繰り広げた国会質疑の内容。
小川「旧日本軍の慰安婦問題に対する安倍首相の最近の発言は、“強制性はなかった”という主張なのか」
安倍「河野談話を基本的に継承している。自ら自発的にその道(日本軍慰安婦)に進もうと考えた人はいなかっただろう。中間に入った(民間)業者が事実上強制したという事例があり、こうした広義の解釈において“強制性”はあった。しかし、官憲が家に押し入って誘拐するかのように連れ去ったという意味での強制性はなかった」
(1993年に日本政府が発表した「河野談話」は、日本政府が介入した事実を認め、「日本政府」「日本軍」を「官憲」という単語で表現している)
小川「証言がないとはどういうことか」
(各国の日本軍慰安婦被害女性らは、日本軍と警察に直接拉致されたと証言し、この主張が今回の米下院決議案に反映されている)
安倍「裏付けのある証言はないという意味だ」
続けて安倍首相は、米下院決議案について、「もし決議が採択されたとしても謝罪することはない」と発言した。
安倍「決議案は客観的事実に基づいておらず、日本政府のこれまでの対応も(決議案に)反映されなかった。政府としては、日本の立場が理解されるよう努力する」
小川「きちんと謝罪しないと、日本が戦争に対する反省をしていないと受け取られる」
安倍「戦後60年の日本の歩みは高く評価されてきた。小川氏は日本の歩みをおとしめようとしている」
(この発言の後、与野党の議員らの応酬で予算委員会がしばらく中断した)
小川「おとしめるとは何事か」
安倍「ならば、小川氏は米下院の決議案が正しいと思っているのか」
[腕組みする安倍首相の写真]
朝鮮日報 2007/03/06
小川氏の質問の 1時間02分から,この質問である。
1時間11分に,「小川氏は日本の歩みをおとしめようとしている」という暴言がある。
しかし実は,多くの自民党や公明党は,この安倍の恥知らずな言動を苦々しく思っているはずだ。
それはまさに,憲法と戦争責任が,彼らにとってのパンドラの箱であるからだ。
確かに,安倍の言動は危険であり不愉快であり,日本人として恥ずかしい限りだ。
がしかし,この箱を開けた向こうに何があるのか,安倍自身も実はわかっていない。その見通しもなければ覚悟もないにちがいない。
※「史録日本国憲法」は,憲法が押しつけであることを証明しようとして書かれたものだ。それだけに,克明に当時の状況が記されており,押しつけであることもよくわかるが,日本政府側が戦争に対していかに無反省であり,負けたという認識すら薄かった様子もよくわかる。
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