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□消えた「放送禁止」 [四国新聞・社説]
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/column/article.aspx?id=20070219000041
2月19日付・消えた「放送禁止」
2007/02/19 09:28
放送局の都合で世間に流れなくされた曲がある。差別やわいせつ表現が理由の場合もあるが、かつては政治的・社会的影響から数多くの曲が放送自粛を迫られた。
高田渡の「自衛隊に入ろう」はその一つだ。隊員募集の曲と勘違いしそうだが、これが世に出た約四十年前はベトナム反戦運動や安保闘争が盛んなころ。そんな流れから出てきたフォーク歌手が自衛隊を皮肉った歌は、すぐに放送されなくなった。
南北朝鮮の分断を歌ったザ・フォーク・クルセダーズの「イムジン河」もそうだった。ほかにも岡林信康らフォーク歌手は、いわゆる「放送禁止曲」の一つや二つは持っていて、それを誇る雰囲気もあったそうだ。
米国のカントリーグループ、ディクシー・チックスにも似たようなところがある。米音楽界の権威グラミー賞で五部門を受賞した彼女たちも、「放送禁止」を経験している。
「ブッシュ米大統領が(自分たちと同じ)テキサス州出身で恥ずかしい」とコンサートで発言したのは二〇〇三年。当時の米国は戦争ムード一色で、しかも保守的・愛国的なファンが多いカントリー音楽での話だから、猛烈な反発を受けた。
一部放送局は曲を流さなくなり、CDがブルドーザーでつぶされる事態も起きた。それでも彼女たちは反戦・反ブッシュの姿勢は変えなかった。グラミーの受賞は、楽曲の良さだけでなく、そんな姿勢も支持されたのだろう。
こちらが知らないだけかもしれないが、日本では政治や社会に向き合った曲が作られなくなり、放送自粛なんて話も聞かなくなった。きな臭さがないわけではないのに、若者たちから何も出てこないことが怖い。
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